連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

安全、安心、保障

2006-12-25 15:00:20 | 健康・病気

毎日、毎日、事件が起きる度に、国をあげて、マスコミで検討される内容の先にある、手に入れたいことを、端的に表現しようとするとタイトルのような言葉になりませんか?

建築基準:住んで快適、安全=風、雨、雪、高温(火を発生する器具を想定)、振動(地震も含めて)などに対して、データのある物質、技術など不確定要素が少ない要素の組み合わせを計算して設定基準を満たすか否かを判定する。稀な自然減少でも起きなければ、時を経ることによる劣化も計算の想定内のはずである。

健康を損なった人を対象とする医療では、タイトルは対極にある。

しかし、患者、家族が望んでいることでもある。

願望に近づけるよう努力するに必要な予測するための因子はなにか?

個体差の大きい患者の状態を把握する。

血液検査、画像検査などなど:今の医療保険制度では、測定可能であっても、測定そのものが認められなかったり、変化を捉えようと検査しても、規定回数を超えた検査費用は払ってもらえない)。医療保険制度の下では、できることができるわけではない(病院側の無料奉仕ならば別であるが、経営的にゆきずまる)。

検査を沢山できれば、良い治療に結びつくか?

医師の知識、技術:計測機器の進歩により、未知であった生体の事実が次から次へとあたらしくなってくる。医師国家試験取得当時から、毎日毎日知識の更新が必要である(新しい知識の取得、習熟にはそれないりの時間が必要だ。また、稀なことは記憶が薄れる)。

24時間、交替で患者の近くにいる、看護職員:人数が多ければ解決するか?

古くなった、家、家具、絵画の修理は、新品を作成するより、能力が要らないか?費用は安く済むか?修理すれば、新品以上になるか?

 古典絵画の修復、歴史的建造物の修理を想起してほしい。

人間の体は、個性的でさらに異常=病気のときは、もっと不確定要素が加わる。

医学的思考は、過去の計測値の平均からの個人の状態を推測していく。経時的計測で、個人の傾向を把握していく。正規分布の範囲内、範囲外も想定はするが、”常識範囲内”の異常の推測の域をでない。

安全、安心、保障を要求されることは、ストレスである。願望に応えたいと努力はおしまない。しかし、安全、安心、保障を与えられるとは、正直であろうとすればするほど、言える事項ではない。

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労働時間と疲労

2006-12-22 13:27:22 | 日記・エッセイ・コラム

筋肉は、人間が移動手段として備わっている運動器の一部だからだと思うが、細胞内エネルギー:ATPが他の細胞より多く、枯渇しても次のエネルギー補給経路の解糖系が動き出す。このとき人は疲れたと感じる。

筋肉細胞以外の、内臓諸臓器の細胞は、”疲労”しないのでしょうか?

細胞が仕事をする=興奮する=電解質特にナトリウムイオンとカリウムイオンの細胞内外への移動

一連の動きを日常的に視覚化されているのが心電図

一拍、一拍 規則正しく動き続けてくれている心臓

力強さを維持する大切な時期が一拍の中に秘められています。

収縮期、引き続き拡張期 その後、心室の再分極を示すT波の後の、心電図で基線にある一直線で示される時期です。心筋細胞が動かず、次の活動に向けて内部エネルギーを蓄えている時期。細胞内小器官は活動しているはずの時間。

頻脈では、この時間が短くなります。認められないときもあります。

心臓がいつも以上に仕事をしているのは感じることができますが、

”心臓が疲労した”とは感じられない

他の臓器は、疲労を訴えるでしょうか?

積極的なサインはない!と個人的自己分析から思います。

疲労サインがないからといっても、細胞は興奮、絶対不応期、再分極により、活動力を再生

人間の一日のリズム  活動、休息(睡眠)を繰り返して、 再生=活力を回復 

精神神経系の疲労は, 反応性の鈍さ⇒注意力の低下 などの言葉で表される状態

 脳、脊髄=中枢神経系統によって、統合されて動いているのが私達の身体

労働時間の長さが疲労とは一致するとは思わない。

しかし、自身で、休息、休憩、睡眠を管理できる立場にある、

     多忙であったから、今ぶらぶらしていると理解される環境が整っているなら

     ストレスが絶え間なく続いて、ストレス訓練学習を習得している人なら

最近論議されている、労働時間撤廃(ホワイトカラー・エグゼンプション制)の対象とされても良いだろう。

しかし、多くの労働者は、上司の監視、成果の監視にさらされている。

解放される、ストレス解消できる、のはどうするのか?

制限労働時間が終了したからといって、ストレス環境が突然終了、

リフレッシュタイムへと切り替え困難なのが人間。

会社の方針などの情報を刻々と入手できる立場に無い、労働者と、

経営陣のストレス対応能力は差があってしかるべきで、

その面からも、拙速に労働時間が時流に合わないから撤廃へ

という論には賛成しかねる。

ストレス対応能力も、日々の訓練、教育が必要。

すなわち、リフレッシュできる能力の獲得

これなくして、労働時間の撤廃へと向かったら、

過労死の増加、

精度の低下      が起きてくるのでは無いかと危惧する。

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神の声、天の声

2006-12-20 20:23:27 | 日記・エッセイ・コラム

日本全国の、自治体の長による談合で、頻繁にマスコミに登場した”天の声”

おとしめられてしまった”天”

現代は、天上から無数の神の声ならぬ電波による声がふりそそいでいる。

”天の声を聞いた、神の声だ! お告げだ、実行しよう” と、平常心でない状態であったら

ゆがんだ行動をとらざるを得ない内容の”声”が多いのではないだろうか。

左右されない、自己の判断基準に従って行動し、生きることは、現代は困難な時代かもしれないと思考が飛躍した、クリスマス目前の一日でした。

と、談合報道から

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本当の鉄欠乏性貧血

2006-12-20 20:09:22 | 血液専門医宇塚善郎

1971年急性骨髄性白血病でDCMP2段治療法により完全寛解に到達し、強化、維持療法を終了し、35年経過した患者が発した一言がタイトルです。

「健診で貧血があるといわれたので、どうしたらいいでしょう」と連絡がありました。転勤で日本各地に居住してきたので、久しぶりの連絡が、驚きと不安をそれぞれの立場に巻き起こして、数年ぶりの受診再開で、直ちに血液検査、骨髄穿刺を行い、白血病再発は否定され、鉄欠乏性貧血と診断したときです。父親は、家族を守り抜くのが男足るものという姿勢を堅持し、娘の病名を自分だけの胸に秘め、妻にも、患者にも知らせず長年過ごしてきたのです。また、患者も妻も、病名と治療が世間一般の常識からは外れていることに気づいていても、父親、夫への信頼は揺らぐことなく過ぎてきたのですが、患者が病名を知ったきっかけは、3時の母になった直後に産婦人科医が漏らした一言、「急性白血病でも3人も子供を授かり幸せですね」でした。患者は、親に問うことはなく、主治医であった宇塚善郎に確認したのでした。お互いに和やかな笑いの談笑の後で、真実を知るということとしたのでした。

そのときから随分と長い月日が流れ、今回の受診です。

「今度は、本当の鉄欠乏性貧血ね」

宇塚先生は、「長いノラ【イプセンの小説:人形の家の主人公】としての人生を送ることになったお父さんに感謝する?それとも早く知っていたほうが良かった?」と質問したことに対して、「両親に感謝しています。今もって、私が、白血病という病名を知ったことを知らせることが出来ません。知っているとわかったときの両親の困惑が思い浮かんで。」 ということです。

35年前の、急性骨髄性白血病は、100%不治、すなわち死以外は無いといわれた時代に懸命に、ひたむきに治療した医師と患者と、家族の世界です。

今の時代とは隔世の感があります。

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イメージの表現

2006-12-19 12:14:00 | 血液専門医宇塚善郎

あらゆる分野の本を院長は読みます。

新たな人に出会うと、出版されている本のほとんどを読破されます。

朝礼で、読後の感想を話されます。

話すときの意図、心の持ちようについて話されました。

本から受けたイメージを話して、職員が、院長の話に対する共感、反発などのぶつかりを求めて話す。しかし、沈黙が多いので、話す機会の平等性(院長は毎回、職員は1人のみ順番に話す)が保たれていないからか?と躊躇があるのであると。職員は話す機会の平等性について疑問はないのかとも?

火曜日、金曜日が朝礼の日。その曜日に毎週、定期的に治療のために受診されている患者と、本日の朝礼で話したことは、から始まり、日常の変化などをはなしています。帰宅後も、”本日の朝礼”の話題をねたに、夫婦の会話ができるそうです。

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いじめ

2006-12-17 23:56:27 | 日記・エッセイ・コラム

昨今のいじめは

有史以来続いていただろういじめと本質が違っているのかいないのか?

 【かげん知らなくちゃ!】 という言葉が聞かれがたい風潮とも関連しているか。

かげんを知らない=加減を知らない

下限を知らない=上限も知らない

で、行動していたらどうなる? 自分に向かっていったら? 健康が損なわれていきそう。

他人に対して向かっていたら、危ない!

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門前払い

2006-12-17 08:39:32 | 血液専門医宇塚善郎

大病院で”いわゆる意味ありの満床”で断られた造血器悪性腫瘍の老人⇒

          受け入れ先を必死で捜しやっと当院に出会い、安堵する医師

出血傾向顕著で、治らないからと長期入院を避けるために退院させられた患者⇒

                      「知人から教えられて」と受診し、大変だ!と即入院             

 門前払いの受け入れ先の観を呈している仙台血液疾患センター

仙台血液疾患センターは、市街化調整区域に位置しています。

集客施設は、周辺には皆無。すなわち、知る人ぞ知るのみ。

交通は不便ではありません。

大学病院、医療センター、市立病院の交通事情からすると不便でしょう。

大多数の、一般的な人の思考法の一端を垣間見ることも多いです。

立地条件が悪い⇒

規模が小さい⇒

矢印の先は推測してください。

芸術作品を考えていただければ、大量生産からのイメージは、決して良好でないはずです。

       医療は、医師を筆頭とした専門家集団です。

仙台血液疾患センターは、今では、当たり前となっている 「個別調節」「テーラーメイド」を1970年代から掲げて患者個人に合わせた治療を行うを実践してきた院長宇塚善郎を筆頭にしていますので、職員一人一人も次第に教育されていきます。

日常対応も、マニュアルは当然踏襲し、さらにその上をいくことを心がけた対応です。

あるときはスピーディー、あるときはじっくりスローに。

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がん治療開始時の”同意書”

2006-12-12 15:47:53 | 健康・病気

同意書と説明書は、同じものでしょうか?

患者に対して、治療開始にあたり、診断を告げる。次いで、根拠となった検査結果を説明し、治療しない場合の経過を説明し、治療の必要性を話す。

それから、治療を望むか、望まないかへと踏み込んでゆく。

治療を受けようと思った患者に対して、現状の標準的治療を説明し、

当院の方針、成績を話す。出版されている文献を渡し、個、個人の差異について説明する。説明時、主治医、担当看護師、薬剤師、他の医師も同席し、話に加わる。

さらに、院内の集団勉強会を、患者、職員が参加して行う。

病状が変化したときには、患者、家族に対する説明を行う。

これが、仙台血液疾患センターの、治療を行うスタイルです。

107日 福岡で開催された、日血、臨血の合同総会で

CD20陽性B細胞性リンパ腫に対する化学療法(ACEHO-7)単独およびRituximab併用療法(R-ACEHO-7)による治療成績”のタイトルで口演発表行ってきました。

質疑応答という座長の呼びかけに立ち上がったのは、国立がんセンター 血液グループ 飛内賢正氏で、第一声が「東北大学ともあろうものが」で、今もって質問の信義は不明で、応酬もピントがずれていたでしょう。そのうちに、同意書の取得について食い下がられた。両学会にも同意書取得について、見解を求めたが、”「医師による説明と患者の同意」は文書での記録が求められている”というにとどまる曖昧なものであった。医師の説明、患者の同意と、”同意書”とは、次元が異なり、多くは、責任逃れの医療側の保身の観点からの文章のような感じがするのは、私の穿ちでしょうか?

学会権威者の、言葉の横暴を、感じたことはかってなかった。会員の追随する姿勢も感じた。

より良い治癒を願う患者に応えたいと、体制を知ることに努力を惜しまず、良い点は取り入れ、しかし、現状のレベルを下げる変化は望まないわれわれの姿勢は、異端者として除外しようとする集団の圧力を強く感じた。

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木鐸(ぼくたく)

2006-12-10 17:46:15 | 健康・病気

医療の木鐸となるべき大学の病院が、

平成18年度の診療報酬改定後

入院基本料上乗せを狙った看護師の大幅増員募集

中小病院の看護師不足を招来させた

看護師労働人口が急激に増える要因は準備せず

経済効率を狙った募集人員増に走ったのは

見識あるといえるか!

看護師配置さえ手厚くすれば、医療ミスを防げるのか?

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天の声

2006-12-01 12:15:47 | うんちく・小ネタ

最近の談合汚職報道で度々使われている”天の声”

こめられているのは、

避けられない、

強制的、

ありがたい、

従っていればまちがいない

かくれみのになる

言い訳できる神通力を思っている

                        などでしょうか?!

言葉は、神聖で、高貴で、近寄りがたい存在を示している言葉ほど、時代と共に貶められてきている。言葉は、変幻自在に使われ、使う場所で意味が異なる、怖さがある。

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