連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

外科医

2008-11-07 11:34:01 | 健康・病気

外科医が内科医と異なるのは、”手術”という治療行為を行う点であろうか!

手術という手技を獲得するのはたやすいものではない。

病巣に近づくために、皮膚を切り開くことから始めなくてはいけない。

皮膚を切り開くといったって、手術が終了した後のことも考えて、消毒して、後で化膿をしないように気を配らなければいけない。人によっては、化膿している場所こそが、手術しなければいけない病巣という恐ろしい状態の人もいるだろう。

手術の適応を決定し、手術が終了し、切り開いた皮膚が接着した時は、

安堵感、開放感、達成感はピークに達するのだろうか。

生業として、外科をやっているとすれば、この作業がほぼ毎日続く。

自分の分野でも、大変なことの連続であるのに、専門外の出来事への対応は、ストレスの急増で、自分の得意な分野まで影響してくるだろう。

情報が限られた、未知への遭遇満載の人間の病気に対応しなければならない、医師について、もっと掘り下げて知り、応じてもらいたいと切に願うばかりだ。

 

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血小板減少と外科

2008-11-06 20:36:47 | 健康・病気

症例1

脳動脈瘤破裂、脳出血を繰り返し、そのたびに血小板減少を指摘されていた人が、血小板が回復してこないと紹介された。転院3日後に、突然全く意識がなくなり、ふたたび元の脳外科のある病院に転院となった。転院1週間後に、血小板が3万台に減少したのだが、意識消失前に何か状態の変化はないのかという問い合わせがあった。ステロイドに対する反応はよかったので、”血小板が減少した”という電話の連絡はにわかに信じることができず、採血手技の未熟、投薬忘れしていないのだろうかと、原因を思案していたところに、ふたたび電話があった。転院後”全く投薬していなかった”とのことであった。血小板減少は再び起きるのは当然の時期の、治療放棄の1週間であった。

症例2

毎月の生理出血ごとに、血圧低下をきたすほどの大量の出血を認め、止血品内に次の予定日が巡ってくる再生不良性貧血の患者に対し、産婦人科的処置で止血できないかと相談したところ、子宮を摘出しましょうという返事であった。血小板輸血をしても、止血可能な血小板数の増加には至らず、薬物治療も効果なく、処置をお願いしたが、血小板数の増加もなく外科手術は可能と判断されたことに絶句した。

症例3

血小板減少性紫斑病。ステロイド剤に反応していたが、反応不良となり受診された。ガンマグロブリン大量療法に反応するが、効果は持続的でない。血小板輸血の増加効果もドナーによって大きく異なっていた。ステロイドは増量しても効果は認められず、血小板増加効果の高いドナーから採血した血小板輸血を術前に投与してもらい、摘脾術の適応を外科にゆだね、手術を施行することになった。自家成分採血血小板となるが、採血装置は備わっているが、採血は行っていないということであった。スタンダードからはずれた場合の医療行為の制限は蔓延していることを実感。

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