連・断・続の部屋  

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成人急性骨髄性白血病の長い永い道のり

2017-07-08 09:12:53 | 血液専門医宇塚善郎
多くの分子標的薬が臨床現場に登場しているなかで、急性骨髄性白血病は、
かって、致死率50%であった、急性前骨髄性白血病M3は、ビタミンAの誘導体、PML/RARAに対する分子標的薬の登場によって、最も治癒率の高い病型となった。
それい以外の型M0、1,2,4,5,6、7の治療薬は、1950年代に開発された、ダウノマイシンを基本として、治癒を目指した治療法が熱い議論のもとで臨床で試みられてきた。
 昭和27年東北大学を卒業し、インターンを経て東北大学第3内科に入局後は、胃がんに対してマイトマイシンの併用療法を始めとして、悪性腫瘍関連の化学療法も手掛け、
1960年代からは、血液疾患全般、特に予後不良、診断時点で、極めて近い将来の死が宣告される急性白血病の化学療法を研究の柱として、全力を死の当日まで尽くした。
その成果、集大成を、投稿すべく、長年にわたる臨床データーを、統計解析し、Jornal of Clinical Oncology(JCO),Leukemiaにとう投稿したが、新薬でもない化学療法の成績なんてという感じで、拒否された。
現在に至るまで、私たちの成績を凌駕するデーターは皆無なので、
これからの、新しい高額の医療費を費やす治療のマイルストーンとしてほしいという思いで、
恩師の原稿に手を加え、その基礎となった、放射性チミジンの取り込みによる細胞複製実験、幹細胞培養実験、遺伝子融合実験の成果を加えて投稿した。まもなくPubMed での引用も可能となる、
Clinics in Oncology1 2017 | Volume 2 | Article 1228

Response-Based Intensive Induction Chemotherapy of Curative Approach in Elderly Acute Myelogenous
Leukemia Patients in Single Institution

Saito Y, Uzuka Y,Takahashi Y, Ohtsuka 
 全文は、http://clinicsinoncology.com/pdfs_folder/cio-v2-id1228.pdf のサイトで閲覧可能となっている。

恩師の、PCファイルには”ながいながいみちのり”のフォルダーに入れてあった。
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