近くの展望台へ

　お花見の時期は過ぎたが、近くに景色のいい場所があるのでキヨちゃんを連れていくことにした。
　何年か前には見通しが良くなるように木を伐採しただけだったが、最近展望台が出来たのだ。前には車でそこまで行き、少しキヨちゃんと歩いて、道沿いから景色を眺めた。それでも十分きれいだったのだが、展望台が出来たことによって、時々観光客も立ち寄るらしく、土日は避けて今日行ってみた。

　　　　　

　　　　　

　フラットなので杖でも歩ける場所だが、途中の景色も見せたくて車を手前で止めて車いすを押して行った。すると、外国人の青年が熱心に写真を撮っていたが、一人のようだったので自撮りもしにくかろうと、
　「テイク　ア　ピクチャー？」
と合ってるんだかどうだかって程度の英語で話しかけてみた。
　「オー、シャシン、トッテ、クレマスカ？」
と日本語で返される(笑)。
　２枚ほど写真を撮ってあげると、彼はオーストラリアから来たのだと告げた。手にはガイドブックかと思ったら野鳥の本を持っており、思わずヤマガラの写メを見せた。
　「オ～！」
とすぐに本で確認。自分でもオウム（だと思う）を飼っていると言って、レオンボーカラーの鳥の動画を見せてくれた。
　「山高いし深いじゃろ～。」
　動画を観ながら物おじせずに日本語で話しかけるキヨちゃん。流石に通じず。
　「えっと、トール　マウンテン？」
・・・何とか通じる。
　ついでにくりりんの職場の写真も見せて、勧めて観たかったが言葉が出ず、ただ鯉のぼりと、ここでハズバンドが写真を撮っているとしか言えず。また後から、あ～シジュウカラやヤマドリやキジの写真も見せてあげたら良かったなど思う。悲しいかな語学力のなさ・・・。
　お別れには検索して片言の日本語で、
　「ヨイ、イチニチヲ、オスゴシ、クダサイ。」
と言ってくれた。キヨちゃんは満面の笑顔で、
　「バイバ～イ！」と手を振って別れた。
　思いがけずこんな交流もあって楽しい日だった。

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