みちのくの山野草

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栗木鉄山跡(6/25)

2018-06-29 08:00:00 | 賢治関連
 種山高原の万緑を満喫した後、連れて行って下さった先輩が、近くにある「栗木鉄山跡」という鉱山跡を見に行こうと誘って下さった。そういえば、以前〝種山ヶ原からの帰途〟において、「栗木鉄山」の案内板について投稿したことを思い出し、気になっていたところなので興味津々でついていった。それは他でもない、その時に見た大小二つの案内板は次のようなものだったからだ。

《2 大案内板「栗木鉄山」》(平成26年9月16日撮影)

   
栗木鉄山
 栗木鉄山は、その昔「人首鉄山」とも言いましたが、明治四十三年に人首側の栗木鉄山と山続きの伊手側の小牧倉鉄山が合併し、栗木鉄山として創設しました。…(投稿者略)…
 栗木鉄山の隆盛を極めた時期は、大正二年から大正九年です。第一次世界大戦の鉄の需要に伴ってのことですが、生産高は国内の民営における、釜石、仙人峠に続いての三番目に位置し、想像以上に県内外に知られた鉄山だったのです。全盛期の労働者は二千人といわれます。…(投稿者略)…
 この事業は、姥石を中心に住田と人首に跨がっての、県南西部の中では最大規模で、盛街道は精錬した鉄を水沢に運ぶための荷馬車や、鉱山関係者で大変賑わったということです。最も生産量の多いのは大正五年~七年ですので、それはちょうど賢治の訪れた大正6年と重なります。
                                                      賢治街道を歩く会

《3 小案内板「賢治と鴬峠」》(平成26年9月16日撮影)

 つまり、簡単に言えば、賢治と「栗木鉄山」はかなり関連があると思ったからであった。

 さて肝心の「栗木鉄山跡」だが、
《1 》(平成30年6月25日撮影)

《2 》(平成30年6月25日撮影)

   「栗木鉄山」跡
 路地は、大又川に沿って最大幅七〇m・長さ五〇〇mにわたって残されています。主な遺稿は石組みで造られた水路と建物の区画、第二高炉に付属する石垣、煉瓦やコンクリート礎石です。

《3 》(平成30年6月25日撮影)

《4 》(平成30年6月25日撮影)

《5 》(平成30年6月25日撮影)

《6 》(平成30年6月25日撮影)

《7 》(平成30年6月25日撮影)

《8 》(平成30年6月25日撮影)

《9 》(平成30年6月25日撮影)

《10 》(平成30年6月25日撮影)

《11 》(平成30年6月25日撮影)

《12 》(平成30年6月25日撮影)

《13 》(平成30年6月25日撮影)

《14 》(平成30年6月25日撮影)

《15 》(平成30年6月25日撮影)

《16 》(平成30年6月25日撮影)


 実際にこうして跡地を目の当たりにしてみると、かなり大規模な鉱山であったことが私にも分かった。そして、好奇心も極めて強かったはずの賢治のことだ、人首を訪れた<*1>理由の一つにこの鉱山のことが関連していたであろうことが容易に想像できた。それはとりもなおさず、上掲大小二枚の案内板に賢治が登場し、しかもその案内板を立てたのは、「賢治街道を歩く会」となっていたからでもある。
 同時に、当時人首に、ロシア正教とカトリックの二つもの教会があったことが私は今まで腑に落ちなかったのだが、これだけの大規模な鉱山が近くにあったことを知って、謎の一部が解け始めてきたような気がした。

 なお、下根子桜胡四王山そして大森山など、賢治縁の森などが惨憺たる状態にあるのだが、種山もそのようなことが起こっていないだろうかと心配でここまで注意深く見て来た。幸い、そのようなことはここでは起こっていなかったので一安心した次第だ。

<*1:註> 〝この度、人首に賢治の詩碑建立〟も参照されたい。

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