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いまだに人気衰えず

2020-01-31 14:00:00 | 法華経と賢治
《『日蓮主義とはなんだったのか』(大谷栄一著、講談社)の表紙》

 さて、では次は「第七章 石原莞爾と宮沢賢治、そして妹尾義郎」に入る。
 その出だしは「1 国体と予言」であり、次のようにして始まっていた。
  1 国体と予言
いまだに人気衰えず
 大正期の「日蓮主義の黄金時代」のなか、田中智学と本多日生のもとに青年たちが集まり、日蓮主義者として活動するようになる。…投稿者略…本章では石原莞爾(一八八九~一九四九)、宮沢賢治(一八九六~一九三三)、妹尾義郎(一八八九~一九六一)の日蓮主義者の受容について検討することにしよう。

 私は大正八年以来日蓮聖人の信者である。それは日蓮聖人の国体観が私を心から満足せしめた結果であるが、そのためには日蓮聖人が真に人類の思想信仰を統一すべき霊格者であることが絶対的に必要である。私の予言の的中の妙不思議が私の日蓮聖人信仰の根底である。

 これは…投稿者略…陸軍軍人異石原莞爾の言葉であり、みずからの信仰の述懐である。…投稿者略…
 石原は存命中から毀誉褒貶の激しかった人物だが、信奉者からは熱烈な支持を集めた。現在でもその人気は衰えず、石原を論じる著作は絶えることがない。
             〈『日蓮主義とはなんだったのか』(大谷栄一著、講談社)284p~〉

 そこで私は、「信奉者からは熱烈な支持を集めた。現在でもその人気は衰えず、石原を論じる著作は絶えることがない」というくだりを読みながら、まさにこのことは宮澤賢治と同んなじだと思った。そして、二人は同時代を生き、そして熱心な法華経信者のだったのだよな、と改めて私は一人ごちた。
 また一方で、先の「あとがき」において大谷栄一が、「そうしたイメージとはほど遠い賢治がなぜ影響をうけたのか」と疑問を呈していたが、その答が間もなく明らかにされることを期待したい。

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