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共有脆弱性

2018-01-02 09:00:00 | 賢治に関する不思議
『意識と感覚の脳科学』(日経サイエンス社、2014年10月22日号)
 以前、鈴木友氏が管理する〝サイエンスライター鈴木友のブログ〟を拝見していて、「天才って何が違うの?」という投稿に私は興味を覚えた。それは、そこに
 研究者達は、天才が統合失調症にかかり易いことに着目し、エキセントリックな行動について説明をしようとしています。その理由を示す論文がこちらです。
とあり、天才がエキセントリックな行動をすることを、学究的に追究している論文があるということを知り、併せて私は賢治のことを直ぐに連想したからである。
 そしてその論文は、
“Shelley H Carson, Creativity and Psychopathology:A Shared Vulnerability Model(創造性と精神病学:共有脆弱性モデル), The Canadian Journal of Psychiatry, 2011
というものであるという。
 そっか、ということは、
   「A Shared Vulnerability Model」が「共有脆弱性モデル」ということであり、
   「Shared Vulnerability」が「共有脆弱性」ということか。
そして、
   「Vulnerability」とは、傷つけられやすさ(ジーニアス英和辞典)
という意味だとあったから、
   「Shared Vulnerability」 とは平たく言えば、「共有の傷つけられやすさ」 
ということになるのか。とはいえ何のことやらと思いつつ、同論文を少しだけ垣間見てもすべて英語で書かれていたのでこれは私にはちょっと無理と諦めた。

 しかし鈴木友氏は、
 この論文で提案されている共有脆弱性が高い人は「認知的脱抑制力」が普通の人よりも低いため、…(投稿者略)…この「認知的脱抑制力」の“低さ”は、高いIQ、高い記憶力、高い柔軟性などの能力と相互作用し云々
と続けていたので、ここに新たに出て来たテクニカルターム「認知的脱抑制力」は私にはちんぷんかんぷんで何んにも分からないのだが、賢治をこのモデルに当て嵌めてみればもっと理解を深めることができるはずだと直感した。そこで、やはり諦めきれなかったので同氏に直接相談した。すると私に贈ってくれたのが、このブログのトップに掲げた〝別冊の日経サイエンスの『意識と感覚の脳科学』(日経サイエンス社、2014年10月22日号)〟であり、その中にS.カーソン、つまり、前掲論文の著者 Shelley H Carson の日本語訳された論文、
    「天才と変人」 解き放された知性 S.カーソン(ハーバード大学)
が載っていた。

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 『共有脆弱性と認知的脱抑制』の目次へ。
********************************《三陸支援の呼びかけ》*********************************
 東日本大震災によって罹災したが、それにも負けずに健気に頑張っている(花巻から見て東に位置する)大槌町の子どもたちを支援したいという方がおられましたならば、下記宛先に図書カードを直接郵送をしていただければ、大槌町教育委員会が喜んで受け付けて下さるはずです。新設された小中一貫校・大槌町立『大槌学園』の図書購入のために使われますので、大槌の子どもたちを支援できることになります。

 〒 028-1121
   岩手県上閉伊郡大槌町小鎚第32地割金崎126
        大槌町教育委員会事務局(電話番号0193-42―6100)
                  教育長 様   
 なお、私のところに送って頂いた場合には、責任を持って大槌町教育委員会へ私からお届けします。私の住所は、
〒025-0068     岩手県花巻市下幅21の11
 電話 0198-24-9813    鈴 木  守
です。
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