気の向くままに

山、花、人生を讃える

映画「RAILWAYS」を見て

2010年06月12日 | 人生
先日は一休みというわけで避暑に出かけました。
避暑といっても映画館で、中井貴一主演の「RAILWAYS」でした。
家内が義母に誘いの電話をしたら、前回、「書道ガールズ」を見に行ったときの予告編を見て「楽しみにしていた」とのこと。

内容は、主人公の左脳に偏った人生から右脳的人生への転換を主題にしたような映画で、物語的には、珍しくはないのですが、美しい田舎の風景や人情とが溶け合った、いい映画でした。

谷口雅宣先生はバランスということを説いておられますが、このバランスが普通の会社生活のなかではなかなか難しいですね。なんといっても利益や効率優先の世界で働きつつ、家族を支えているのですからね。そこに会社勤めならではの辛いところもあるのだろうと思います。

夏目漱石が言ったっけ。
「知に走れば角が立つ、情に竿させば流される」、だったかな。

わたしも山へ行き右脳が呼びさまされるたびに、人間性を喪失しているなあということをいつも感じていました。ある意味では、山へ行くことによってバランスが保たれていたのでしょうが、「できればこういう人生から早く抜け出したい」との思いがだんだんに蓄積され、会社を辞めることになったのも、実は自分自身のそのような思いが原動力になったとも言えると思います。

そして夢のような話ですが、こちらからではなく、会社の方から「是非うちへ来てほしい」との電話があって、入社した会社の船がこの映画のローカル列車と同じように50年前に建造された古い古い船でした。建造された当時は18ノットで瀬戸内を走る客船でしたが、今は数ノットでトコトン、トコトンとのんびり湾内だけを走るクラッシック船でした。それがまた良かったですね。
古いだけに大変なところもありましたが、ともかく複雑なシステムもなくいたってシンプルだし、何よりもゆっくりスローで走るところが良かった。そうすると不思議なことに人間までやさしくなるような心地がしました。

そして、60歳になったのを機に船ともサヨナラをして、今は樹木を相手に働かせてもらっうようになりましたが、いつの間にか、自分を重ねつつ映画を見ていました。


さて、いよいよワールドカップがスタートしました。

ニッポン、チャチャチャ!
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