気の向くままに

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誓うなかれ

2010年06月11日 | 人生
菅さんが新総理に選ばれてまだ間もないが、間近に迫った参議院選挙と郵政改革法案とどちらを優先すべきか、就任早々難しい判断を迫られていたようです。

つまり、亀井静香郵政担当大臣は郵政改革法案を今国会会期中に成立させたい、そのためには国会の会期延長もやむを得ないと主張し、一方改選を迎える民主党参議院議員は延長すれば選挙が後にずれこみ、資金面で負担がかかるし、また民主党の支持率が上がっているこの時期を逃したくないというわけで、会期延長はすべきでないと主張する。

そして今朝の新聞には、菅総理は参議院選挙を優先して会期延長はしないと結論したらしく、亀井静香大臣は約束違反というわけで、大臣を辞任したとありました。

なんでも菅さんと亀井さんの党首会談の際には、「速やかに郵政改革法案を実現させる」との約束が交わされていたらしく、またその後の記者のインタビューに答えて、管総理はそのことを明言していたとのこと。つまり菅新総理は舌の根も乾かないうちに、約束を翻すことになってしまったのです。

わたしは今朝のこのようなニュースを読みながら、昨年の自分のことを思い出し、かつイエス・キリストの「山上の垂訓」にある、「汝ら誓うなかれ」の言葉を思い出していました。

わたしも昨年のちょうど今頃ですが苦い記憶があります。
「(同僚が退職する時)俺も送別会に出るから連絡してくれ」と、約束していたのです。
軽はずみに言ったわけでなく、相手は北海道に住むのでこれから逢える可能性は少ないし、また務めていた職場も懐かしいだろうからと本当に行こうと思っていたのです。
ところが、新型ウイルスの感染が広がり始めてきました。
ウイルスも自分だけのことならまだしも、人に感染するものだけに余計な気を使わなければならず、それが厄介で、できればこの際、「君子危うきに近寄らず」の気持ちになっていました。

それで「やっぱり誓う勿れだった」と約束したことを後悔し、「行けたら行く」にしとくべきだったと反省しました。(さいわい、ウイルスの広がりもそれほどでもなく、安堵したのですが)

キリストは、「誓うなかれ」の後に、「なんじ、頭髪一筋だに白くし、また黒くし能はねばなり」と続けていますが、いくら誓っても、その後にどんなやむを得ない事情が起きてくるかわからないのですから、やはりできるだけ約束はしないよう気をつけるべきだと思いました。
また反対に、このようなとき、約束が守られるなどと期待しないことを、「神との対話」で教えられました。

その一つ、期待は失望につながり、失望は人間関係を損なうということ。
その二つ、相手との約束を守るため、自分の思いとは違うことをしなければならなくなる。これは、自己に対する裏切りである、ということ
その三つ、約束を守れと相手に強要することは、相手に、自分を裏切るよう強要することと同じであり、
そんな人間関係は長く続かないし、また長い目で見れば自分のためにもならない(出ていったものは自分に戻って来る)ということ。

ざっとこんな感じですが、わたしは、(特に男性はそんな傾向が強いと思いますが)「男の約束」というものを美しいもののように感じていたので、約束が守られなかったりすると腹立たしくなる傾向が強く、このことはとても教えられ勉強になりました。

まあ、そんなわけで、約束はできるだけしない方がいいし、またマニフェストにしろ何にしろ、「約束なんだから守られる」とは期待しない方がいいですね。「約束違反だ」「裏切りだ」などとなったら、自分自身愉快でないし、そんな約束ははじめから無効と思っていた方がいい。そう思った方がよほど自由で楽な気持ちになれます。
キリストの言われたとおり、「「なんじ、頭髪一筋だに白くし、また黒くし能はねばなり」だと思います。
そして、期待するなら、やっぱり自分自身に期待すべきですよね。

今朝の新聞を読みながら、改めてそんな事を思ったことでした。

最後に、
「生命の実相」30巻に「山上の垂訓」の解説があり、この部分(誓うなかれ)の説明が211ページから掲載されていますが、「決して誓わない、と誓うことも誓いである」とあります。
どうぞ、ご注意を。
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