気の向くままに

山、花、人生を讃える

似たもの夫婦

2020年10月08日 | 人生

昨日、家内が食事の最中、○○さんに宇宙がどうの、地球がどうのと宇宙論というと大げさだが、何かそのような話を「知ったかぶりして話しちゃった」と可笑しそうに話した。

 

続いて、
「図書館が休館していたもんでね、何か本を読みたくて、おとうさんの物理とか宇宙の本をこっそり読んでいたの。そしたら、よくわからないけど面白かったので、ついしゃべってしまった」というのであった。

 

それを聞いて嬉しくなったのは私だった。
「おお、その面白さがわかってくれたか」という感じである。

 

宇宙がどのようにしてできたかということは、アインシュタインの相対性理論と、量子力学というミクロの物質の研究が進んだことによって、この2つが車の両輪となって、ずいぶん分かる様になって来た。

 

相対性理論の発表される前は、時間空間は変化しないものと考えられていて、物理の対象外であった。
しかし、アインシュタインは時間も空間も相対的なもので観察者の状況によって変化するもの。そして時間と空間は別の現れ方をしているが、本来同じものであることを発見し、それを時空と呼んだ。更にアインシュタインは、その時空は、宇宙を構成するもう一つの要素である物質(エネルギー)と密接な相関関係があることを発見し、その変化の関係をたった一つの方程式で現わすことに成功した。当時の科学者たちは、そのシンプルな美しさに感動したという。


例をあげれば、浦島太郎の話が単なる空想ではなく、現実に起り得ることを証明した。
物理学ではこれを「浦島効果」と名づけているらしく、こうして相対性理論は当時の常識を打ち破った。
この浦島効果は日常生活の中でもおきていることだが、その効果があまりに小さいので人間の感覚ではとらえきれないだけのこと。

 

一方の量子力学は原子を構成する電子など、ミクロの物質や、その振る舞いについて研究するものだが、こちらもそれらについて何かが発見されるたび、常識を覆すことばかりで、研究者たちにとっては驚きの連続だったようである。代表例をあげれば、パソコンや携帯電話、スマホなど、電気製品の進歩は、これらの研究がもたらしたものだ。

 

そして、この相対性理論と量子力学を得たことで、宇宙についての研究も進み、こちらも新発見があるたび、研究者たちを驚かせてきた。

 

人間は、或る意味、常識という檻の中に棲んでいるようなものだから、何か自由でない苦しさを感じるが、こういう本を読んでいると、自分の中の常識が打ち破られいく。そして、高揚感さえも感じる。
だから、よくわからないけど面白い、ということになるのかと思う。

 

それで、わたしは「それなら、もっと初心者用のわかり易い本があるよ」と言えば、
「それなら、その本見せて」と言うので、さっそくその本を差し出した次第。

 

ということで、以下は私の独り言。
かあさんよ。俺たち似たもの夫婦だな。
いつか一緒に宇宙へ羽ばたこうぜ!

 

追記
人間が不自由を感じるのは、人間は本質的に本来自由であって、その自由をどこかで経験して知っているから、自由でないとき、不自由を感じるのである。もし人間が本来不自由なら、不自由さえも感じることが出来ない・・・と、ある本に書かれていたが、私は感動しながら、成程と思うのです。

コメント (2)
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