ども、砂川です。
本屋さんで平積みしてあった灰谷健次郎の「兎の眼」、なんとなく買って、あっという間に読んでしまいました。
大学を出たばかりの新任教師、小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとしない一年生の鉄三。
決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生でしたが、鉄三の祖父、バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、苦しみながらも鉄三と向き合おうと決意します。
そして小谷先生は次第に、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気付いていき・・・。
児童文学書のような文体でどんどん読めます。
買ってからいろいろ調べてみると、「死ぬまでに読みたい名作小説」みたいなので検索すると、どのサイトにも登場します。
読み終えてみると、「なるほど」と納得。
私は立場上、今も小学校の先生たちといろいろお話をし、学校の中で起こっているさまざまな問題など、少々の理解もありますケド、そのあたりの描写が生々しく、体当たりでぶつかっていく若い先生の情熱に、いろんな人の姿がカブります。
「死ぬまでに読みたい」かどうかは別にして、読んでも後悔はしない、と断言できる作品ですね。