新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
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フユノハナワラビ:冬の花蕨(冬に開く蕨)

2005-12-12 07:02:05 | 植物観察1日1題
高槻の奥、京都大原野に近い外畑地区を歩いていると花のような穂を出した見れない草を見つけました。実は、草ではなく、真のうシダ類亜綱でフユノハナワラビ:冬の花蕨(ハナヤスリ科ハナワラビ属)というシダの一種です。
そのとおり、この穂を指ではじいてみたら、おびただしい粉(胞子)が煙のように飛び散りました。
本州東北地方以南、四国、九州に分布し、山地、原野の日当たりの良い草地に生える多年草です。育つには、秋から冬までの期間、十分に光合成ができるように、周囲の草があまり生育していないか、刈り取られた場所である必要があります。これを見つけた場所も丁度草刈の後の田圃の縁でした。胞子は10~11月ごろ熟して、胞子のうを群生します。夏の間枯れていた葉が冬に新葉を出し、胞子葉が花のように見えるので“冬の花蕨”の名がついています。
珍しいので盗掘する人もいるとかで、だんだん少なくなってきているのは寂しいことです。