安曇野観光の拠点、穗高駅前には様々なモニュメントが立ち、観光客
を出迎えている。
正面には穗高神社の常夜灯が立ち、その左側の緑地には、駅から1キロ
ほど離れた所にある「碌山美術館」を案内する石碑の横に、「登頂」と
名付けられたブロンズ像と共に石彫りの道祖神が立っている。
道祖神は、元々は悪霊や疾病などが集落に入り込まないように、その
入口や峠、辻々に邪悪を払う目的で置かれていたものだと言う。
これには、「村の守り神」「疫病退散」「五穀豊穣」「家内安全」「縁
結び」などの願いも込められているそうだ。
一口に道祖神と言ってもその表情は様々で、男女二神が仲良く握手を
する「握手像(双体像)」、徳利と盃を持ち結婚を表す「祝言像」、男
神が笏を女神が扇を持つ「笏扇像」や、二神が口付けを交わす色っぽい
像もあると言う。
全国的に広く分布していて、関東甲信越地方が比較的多いそうだ。
その中でも安曇野市は約400体も有り、飛び抜けて多いそうで、それら
の多くは自然石を加工したものだ。
道祖神は駅を出た直ぐ左手にも有り、傍らの案内板によると、安曇野
には、男女二神が手を取り合う和合の形(双体像)を示すものが多く、
ここ穗高だけでも83体もあるという。
駅前にある観光センターには「道祖神巡りマップ」が用意されている。
それを片手に、レンタサイクルで巡ることを係員は勧めている。
大王わさび農場のわさび畑を巡る遊歩道にも何体かの道祖神が置かれ
ていたが、そう言うものよりはやはり町を歩いていて、野辺で思わず出会
う素朴な佇まいの道祖神の方が、何故か心をより和ませてくれる。(続)
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