鉄道会社にとって、長年続けてきた駅中での自前による店舗営業は、いわば聖
域ともいえるものである。
その長年守り続けてきた牙城を今、コンビニに明け渡そうと言う動きが、JRや私鉄
各社の中で加速しているらしい。
通勤・通学客の多い駅の売店が、有名な観光地の最寄り駅でもない限り、数少
ない旅行客相手の商売をしていたのでは、商いとしては成り立たない。
商売である以上、売上を、利益を上げると言う事は、経営者にとっては重大事で
あり、そのための提携であるようだ。
鉄道会社から見ると、商品の品揃え、店舗の経営や運営、従業員への指導など、
どれを取って見ても、長年コンビニが積み重ねて来たノウハウは、力強くて逞しく、
魅力あるものらしい。
一方、コンビニ側としても町中コンビニが飽和に近い状態の中、駅中への出店は
魅力で、そんな両者の思惑が合致しての決断のようだ。
まあ、そんな両者の思惑はどうあれ、利用者の利便性が上がれば良いわけだが、
駅中の売店が何処の店も金太郎飴のようなコンビニ型の店舗に代わっていくことは、
旅行者と言う立ち位置で見た場合、やはり一抹の違和感を覚えずにはいられない。
大都会は別にしても少なくとも地方では、コンビニと言えど、当然地域性を加味し
た品揃えはされるであろうし、駅弁やその土地の名産・名物・お土産位は並べられ
る、そんな事だけは大いに期待したい。
日本全国どこに出かけても、あのお馴染みの看板と、定番商品の陳列では、味
気ないし、客のニーズそのものが、地方色を求めない・・・なんて言うのであれば、
そのことも余りにも気掛かりだ。(完)
(写真:肥薩線・大畑駅 本文とは無関係)
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