近頃は、お正月だからと言って格段の事をするわけでもなくなった。
それでも、年末の掃除ぐらいは一年の埃を落とそうと、普段よりはやや
丁寧に・・、その程度を目指し何とか頑張って精を出したりはしている。
掃除を終えれば、注連飾りや鏡餅を細やかに飾り、お正月を迎える習
慣は今も昔も変わりなく続いているが、その中身はと言うと、昔とは大
きく様変わりしている。
近頃では、玄関先に注連飾りを飾らないお宅が確実に増えているようだ。
嘗ては神様が宿る場所に注連飾りを飾り、そこに神様が留まって欲し
いとの願いを込めたものだが、何時しかそんな思いは薄らいでいる。
一頃は、マイカーにまで下げたものだが、今では殆ど見なくなった。
竈なら火の神様をお迎えするのだが、IHにはどうもそぐわない。
我が家でも何時の頃からか注連飾りは、僅かに玄関だけになっている。
カビの来た鏡餅を金槌で叩き割る苦労は、何時頃からかなくなった。
スーパーやホームセンター等の店頭に並ぶ、真空パック入の餅に置き
換わって既に久しいからだ。
三方まで付いているから、箱から取出すだけで直ぐに飾ることが出来、
手間も掛からないし、何より青カビで困ることが無い。
因みにこの特殊パックに入った餅が市場に出回り始めたのは、今か
ら40年ほど前の事らしい。
後年、岡山に住むようになって、雑煮の「丸餅」には驚かされた。
何分にもこれまで鏡餅以外は、雑煮も焼餅も全て四角と思い込んでいた。
この「角餅」と「丸餅」は、関ヶ原を境にほぼ二分されていると言う
から面白い。当然「のし餅」を「角餅」にする作業も無くなった。
丸めたものも角餅も、特殊パック詰めで売られていて、今ではどちらも、
どこででも、年中手に入る。(続)
(「東海道歩き旅・三河国編」は、1月10日から再開します)
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