簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

横町の道標、常夜灯(東海道歩き旅・近江の国)

2024-04-12 | Weblog
 

 草津宿橋を渡り、旧草津川の堤防上に設けられたアスファルト道を進
むと平地化した跡地公園で、更に進むと公園の有料駐車場に突当たる。
前方には駅前に屹立する、大きなビルが何本も臨まれる。
このまま公園内の遊歩道を進めば、草津の中心街、駅前に至るが、旧東
海道は左に取りこの堤防を下りる。



 その左側の降り口に近い旧堤防上と思われるところに、「高野地蔵尊」
の地蔵堂がある。
傍らの石柱には「昭和10年」の日付が入れられているが、他に説明がない
のでどんな曰くでこの地に残されたお堂なのかは分からない。
何となく場所がそぐわない、唐突に置かれた祠のような感がする。



 その近くの少し高くなったところに横町の道標、火袋付きの大きな常
夜灯が立っている。文化13(1816)年に建立されたものだ。
土台の石柱には、「右 金勝寺 志がらき道」「左 東海道 いせ道」と
掘られている。



 草津川には大名の通行以外仮橋も架けられる事が無かったらしい。
常夜灯はそんな足元を照らし、地蔵尊も昔からこの地に有って、草津川
を徒渡りする旅人を優しく見守り続けて居たのであろう。

 ここからは旧草津川に沿って、堤防下に細いやや下り気味の旧道が見
えていて、この辺りがどうやら江戸側の入口、東の見附跡らしく、東海
道は52番目の宿場・草津に入ってきた。



 草津の中心市街地だけに、余広くはない道ながら交通量が意外に多い。
通りには最近建てられたモダンな住宅も多く、屋根越しには高層マンショ
ン等も望まれる。

 それらに混じり、旧道ならではの景色も見ることが出来る。
昔ながらの格子をはめた軒の低い土壁の二階屋、旅籠風のガラス窓の家等
も幾らか残されているのが良い。(続)





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コメント
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