<28番札所 成相山 成相寺(なりあいさん なりあいじ)>
場所:京都府宮津市成相寺339
開基は、慶雲元年(704年)真応上人。
本尊は「聖観世音菩薩」。
この成相寺の由来は、真応上人がこの地で修行中、食べ物はなくなり餓死寸前。そこに一頭の傷ついた鹿。命には代えられず、その鹿の肉を煮て食べた。ところがこの肉は本尊の腿の木片であることに気付き、観世音菩薩が身代わりになって助けてくれたことを知った。
上人は喜び、木片を観世音菩薩の腿につけると像は元通りになったという。仏像が元通りに「成り合った」ので、「成合寺」、さらに転じて「成相寺」になったとか。
本尊は「聖観世音菩薩」。美人になれる観音様。美人観音の由来は御伽草子梵天国に詳しく書かれているという。
本堂内の納経所の上に掲げられた左甚五郎作といわれる「真向(まむき)の龍」。こちらを睨んでいるようで・・・。
本堂内に置かれていた「五鈷杵(ごこしょ)」。これを撫ぜると諸悪運を防ぐという。
この 「五重塔」は、山門から本堂までの参道左側(バス停前)の広場に建てられている。「平成五重塔」とも呼ばれている。もともと本堂もこの塔ももっと上にあったらしいが、1400年(応永7年)の山崩れで現在の地に移されたとか。
参道の途中に「撞(つ)かずの鐘」がある。
慶長14年(1609年)、新しい鐘を鋳造する時、誤って子供を坩堝(るつぼ)の中に落としてしまった。出来上がった鐘をつくと、子供の泣き声、母を呼ぶ悲しい声が聞こえるという。あまりの哀れさに子供の成仏を願って、以後、一切この鐘をつくのを止めたという。
本堂の前に置かれている鉄製の円筒形の「鉄湯船」。
かつて成相寺の湯屋で湯船(湯を沸かすのみ)として使用されていたものとか。
後には、薬湯を沸かし、怪我や病気の人を治療するためにも用いられたともいわれている。
日本三景の一つ「天橋立」。この成相山の頂上にある展望台から望むことができる。
能登半島及び北アルプス白山を見ることができる。
天橋立は、我家のDoramiによると歩いて渡れるとか・・・。
それにしてもタフですね。