いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

さくらさくら野やまも里も…

2011年04月07日 09時44分16秒 | 兎に角書きたいの!
 桜もいっきに開花し人それぞれの心を癒しそれぞれの思いに浸る今年の桜である。花といえば桜の花といわれるぐらいに、桜は代表的なものになっている。

 「万葉集」は、4,516首のおよそ三分の一にあたる1,500首ほどの歌に、150種類を越える植物を詠み込んでいる。もっとも多く詠まれたのは「萩」で140首あまり、次いで「梅」が118首、さらに「松」「橘」「葦」「桜」と続いている。詠まれている「桜」は約40首ほどである。梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや(829)と。

 「をとめらが かざしのために 遊士(みやびを)が かづらのためと しきませる 国のはたてに 咲きにける 桜の花の にほいはもあなに(巻8-1429)

「解説」乙女たちが、かざりにするかんざしのために、そして風流を解する男が頭の上にかざすかずらのために、天皇のお治めになるくにの果てまで、今まっさかりに咲いている桜の花の美しさといったら、なんてすばらしいんでしょう。」と日本中、どこへいっても、桜がまっさかりという今日この頃である。ついでに次の歌を噛み締めてみたい。

 「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからなし」(在原業平)
 春は本来のどかなな季節であるが、桜を愛するあまり咲くのを待ち焦がれ、散るのを惜しみ、また雨につけ風につけ、気にかかって落ち着かないという気持ちを反実仮想の機知をきかせて詠んだ歌と言われている。

 「花の雲鐘は上野か浅草か」(松尾芭蕉)
 「散る桜残る桜も散る桜」 (良寛)

 


 

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