邦画ブラボー

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「野獣刑事」

2009年02月09日 | ★ハードボイルドな映画

野獣デカ(緒形拳)は口は悪いわ
女は抱くわ・賄賂OK・殴る・蹴る・手荒な取調べは当たり前・
マスコミは利用・おとり捜査・別件逮捕OK
だが
狙った獲物は絶対逃がさない。

大阪は尼崎が舞台。
ズタズタにされた若い女の惨殺死体が見つかって
女の部屋にいりびたっていた
デカの出番!
扮装してもしなくても、
ドヤ街にすんなり入り込むダーティデカ。
荒っぽい捜査に突入する。

殺人事件の話かと思いきや、
デカとその女(いしだあゆみ)、子供・
女の元カレ・泉谷しげるが織り成す人間ドラマが秀逸で
食い入るようにみてしまう。

本線がメインと思ったら複線が本線だったとは。
予想をくつがえす展開に呆然とする。
終盤の大立ち回りには
大阪府警も全面協力で(だと思う)ヘリは飛ばすは、
パトカーは派手にクラッシュさせるはで
ど迫力の映像に一役買っている。

キャストは他に
芦屋雁之助、蟹江敬三、小林薫、麿赤児
刑事仲間に藤田まこと、成田三樹夫など。

泉谷しげるの破壊力もスゴイです。
ダメで情けなくて狂っていて・・
健さんの「夜叉」での
たけしは
この映画のダメダメ男・泉谷しげるを髣髴とさせる。
凶暴度は泉谷に軍配だけど。

役者はいいのはもちろんだが
演出も脚本もすべて素晴らしいデカ映画の傑作だ。

いしだあゆみも大阪育ちとかで水を得た魚のよう。
田宮二郎の「犬シリーズ」もそうだったように、)
役者も出身地の言葉を喋っている時が一番生き生きする気がする。

子役がごっつう上手くて、おおいに泣けるんですわ。

1982年
監督 工藤栄一
脚本 神波史男

撮影 仙元誠三 音楽 大野克夫
美術 高橋章

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