邦画ブラボー

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「恐怖劇場アンバランス」

2010年09月07日 | ●面白かったTVドラマ
人の心の危ういバランスがふとした拍子に狂ってしまい、
恐怖のアンバランス状態に突入してしまう。
豪華キャスト、スタッフによる
大人のための恐怖劇場だ。音楽監修は富田勲ですしね。

円谷プロの特撮もふんだんに生かされている。
炎の中を歩き回る猫が映し出されるタイトルバックの映像処理が見事。

そしてCMに移る前、猫の叫びのような
「んぎゃ~~!」という不気味な効果音とともに
血まみれの女の手が
タイトル文字をひっかく映像が挿入され、
肝が冷える。

この二箇所だけでも
お子様が見たらトラウマになること必至。
ただしそういうことが無いよう、夜の11時に放送されていたそう。

都会の孤独を描いた
西村晃主演の「夜が明けたら」
(劇中に本物淺川マキが登場して歌うシーンもおまけに付いていた)は
ホラーというより上質のドラマだったし、
地味な役者だと思っていた山本耕一が
バラバラ殺人の犯人役を熱演した
「墓場から呪いの手」(鈴木英夫監督)の
ハードな表現にはビックリした。
山本耕一の
端正なマスクが青白く凍り付くさまが見もの。

秋田音頭をナンセンスに取り込んだ
「サラリーマンの勲章」も風刺が効いていて
面白かったし
唐十郎と緑魔子共演の「仮面の墓場」は
バタイユの「眼球譚」を思わせる
「いかにも唐節!」が見られて嬉しかった。

こんな大人の番組が夜な夜な放送されたら
夜が楽しみになるんだけどな。

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