邦画ブラボー

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「知るを楽しむ」こだわり人物伝

2010年01月09日 | ★TV番組
第一回:まるで名人小さんのように

ドキッとするコピーだ。

「小津安二郎は落語だ!」

30過ぎて小津の魅力にはまったという落語家の立川志らくが
人間国宝の柳家小さんを引き合いに出してその魅力を分析する。

●フレーズ:カンペキに計算され吟味しつくされたフレーズ。
それを奏でる台詞のトーンとメロディ、
そしてが絶妙である。

香川京子さんの証言によると、声の上げ下げにいたるまで
完璧に指示されたそうだ。その台詞の世界は
何度でも聞きたくなる名人落語のようだ。

●名人は抑える:感情を抑えた棒読みの台詞、
抑制の効いた表現によって見るものの想像力を刺激する。

立川志らくは時には落語、
時には小津作品の台詞を引用、口真似しながら熱っぽく語っている。

なるほど「名人芸」ねえ

小津が落語だとすると、たたみかけるようなテンポの黒澤映画は
さしずめ「講談」だと言っていた。

さすが
話芸の人らしい分析だと思った。

その熱い語り口に引き込まれて
「東京物語」が見たくなったけど、DVDあったかなあ~~
落語の世界も覗きたくなった。

私は特に後半の「抑える」という視点に
興味が湧いた。映像作品において表現を抑制するというのは
とても高度なテクニックだと思った。

楽しくて説得力があって
第二回も楽しみだ!

番組HP

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