邦画ブラボー

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「檸檬のころ」

2008年03月02日 | ★人生色々な映画
酸っぱさの中にほんのりと爽やかな甘みがある檸檬。

とある地方の高校を舞台に
卒業前のそれぞれの日々を綴る。

緑に囲まれた実際の校舎を使い
高校生と同じ目線から物語は極めてオーソドックスに展開する。

失恋、漠然とした将来への夢、挫折感、自負、才能ある友への複雑な思いが
今時の言葉のニュアンスを借りて丁寧に語られる。
誇張せず、自然に描かれているから
「あの頃」を、誰しもが懐かしく追体験出来るのかもしれない。

今が旬の新進気鋭の俳優さんが等身大の高校生を演じている中で、
音楽ライターを目指す恵を演じた谷村美月には
感情移入せずにはいられないリアリティと深みがあった。

また、
思いを寄せる女の子が残した檸檬味のリップクリームを握り締め泣く
石田法嗣君には、不肖ブラボーも思わずもらい泣き。
優等生の加代子役の榮倉奈々ちゃんはちょい美人過ぎるかな。

音楽界からの出演もある。

二人組の異色少年バンド「平川地一丁目」の弟の方、 
林直次郎が出ているではないか。

人の子供が大きくなるのは早いと言うけど(爆)、
「あの子がこんなに大きくなって・・・
しかもイケメンになって!」とびっくりした。
訥々とした台詞がリアルで
ひとたびギターを持って
ステージに立てば独壇場の輝きを放ち、爆発!炎上!
この映画のステキなハイライトシーンになっている。

ひと言発してもクセがあるなと思わせる先生役は、
「フライング・キッズ」のボーカル、浜崎貴司が演じている。
アクが一杯の歌同様、俳優としても個性がある。

まだ青味が残った檸檬の匂いを嗅いでみたくなる、
いとおしさが詰まった映画。

余談:タイトルがいい。
誰にもあった「檸檬のころ」。
今の自分は・・・一体、「何の頃」だろうか??と
考えるのも楽しい(爆爆爆

2007年 
原作豊田ミホ
脚本岩田ユキ
監督岩田ユキ
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日本映画専門チャンネルでは
岩田ユキ監督作「檸檬のころ」と監督インタビューを放送。
あなたはなぜ映画をつくるのか?
岩田ユキ「映画を見た時にその主人公を好きかと思えることが一番大事!
話の面白さ以上にその人物に恋できるか・・・」
続きは公式サイト
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