邦画ブラボー

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「続・忍びの者」

2006年07月19日 | ★ぐっとくる時代劇
忍者に熱中しています。

それにしても、何故にこうも忍者は我々の血を湧かすのであろうか。

シリーズ第一作「忍びの者」の続きとして
前回の砦大爆撃シーンから始まる。

監督は同じく山本薩夫。

強引に突き進む信長(若山富三郎)VS
真面目一方な明智光秀(山村聡)VS
世渡り上手の秀吉(東野英冶郎)、
それらの動向を伺う頭の切れる家康と、
役者がそろった「続忍びの者」。

大きく世の中が動こうとしているその裏で、
忍者が暗躍し、歴史を動かしていたとは
お釈迦様でも知るまいが私も知らなかったわい~

父を殺され、散々利用されて
忍者がすっかり嫌になった五右衛門(市川雷蔵)は
足を洗って女房(藤村志保)、息子、三人水入らずでひっそり暮らしていた。

だが、
伊賀忍者全滅を図る忍者狩りの手が伸びる!

残酷描写も山薩、容赦無い。

抑えていた五右衛門の忍者本能が爆発し、
ものすごいスピードで敵を倒す場面が
身震いするほどの迫力だ。

最初から飛ばしてくれるぜまったくよお(涙)

まどろっこしい無駄なショットがひとつもない。

怒りでパワーアップした五右衛門は
信長打倒のために再び鬼となって忍者の道へ。

本能寺での信長の最後は最高にショッキング!!

権力を巡っての飽くなき争いに巻き込まれる
忍者の虚しさを雷蔵が体現する。

明智光秀が信長に
蹴り落とされるすさまじい階段落ちがあり
びっくり!

そう、これはびっくりの連続、興奮の時代劇。

信長の小姓蘭丸に少年の面影のある山本圭、
明智の側近の澱み無い台詞廻し、
雑賀の頭領の力みなぎる演技と、
脇の引き出し方も上手い。
より一層忍者の魅力が味わえる作品になっている。

先が気になって眠れなくなるようなラストシーン(釜茹で?)
も心憎いぞ!!

1963年 山本薩夫 監督作品
原作村山知義 脚色 高岩肇
撮影 武田千吉郎 音楽 渡辺宙明  美術 内藤昭

*映画の中のイイおんな*
藤村志保:日本的で時代劇が良く似合う。
「楚々」という言葉を聞くとこの人を思い出します。
五右衛門を愛するいちずで心優しい妻。
こんな奥さんが家にいたら
男は命がけで守りたくなってしまうのかも。
雷蔵とは共演も多い。雷蔵自伝には
「才女なのに時々言語錯乱症をおこすのは
どういうわけだろう。オスマシのくせにトボけている」などと
書かれていて可笑しい。

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