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『ブルボン朝 -フランス王朝史3』 駆け抜けた先はフランス革命だったぜ!

2024-03-25 18:52:48 | 日記
『ブルボン朝 -フランス王朝史3』佐藤賢一

カペー朝の「個人商店の奮闘日記」、
ヴァロワ朝は「中小企業の苦闘実録」と続きまして
絶対王政の代名詞でもあるブルボン朝は
「大企業の華麗なるブランド展開」期!

大企業の社長はイメージリーダー!
神と同等もしくはそれ以上に崇められる存在!
同時に神を演じる義務も発生じゃあ!
(大変だな…)

まあ、ほとんど太陽王ルイ14世のイメージですが。

ブルボン朝はアンリとアンリとアンリが戦う
3アンリの戦い」の末に、ベアルン(辺境の地)出身、
ブルボン家のアンリ4世が勝利して始まります。

この頃のフランスは、底なしの宗教戦争沼である。
しんどいわ〜。
アンリ4世はユグノー(新教)育ちだけど
国家中枢を占める上位貴族はカソリック。
めっちゃ戦って、改宗して、ナントの勅令出して、
なんとか宗教戦争を終わらせた人。
えらい人なのである。

最初の奥さんはヴァロワ朝最後の王アンリ3世の妹で
あばずれで有名な王妃マルゴ。
再婚相手は自分大好きで有名なマリー・ド・メディシス。
結婚運がない人である。
(そのかわりと言っては何だけど、愛人は生涯で73人だそうです。豪快)

続いてルイ13世。
宰相リシュリューと、デュマ『三銃士』の時代。
あとは母であるマリー・ド・メディシスと母子喧嘩した後、
ハプスブルク家が苦戦しているドイツ30年戦争(1618年)に参戦。
そういう人。

で、太陽王ルイ14世です。
在位1643年〜1715年。長い!
ヴェルサイユを通じて「フランス文化」という魅力を発信。
佐藤氏曰く、これこそが絶対王政の源だそうです。
みんなが憧れるフランス。フランス人で良かった、と誇れるフランス。
なるほどなあ。
あとは1701年スペイン継承戦争に参戦。
血が濃くなりすぎて断絶してしまったスペイン系ハプスブルク家。

ルイ14世が長生きしすぎて、次のルイ15世はひ孫。
政治に興味がないので寵姫ポンパドール夫人が活躍。
セーヴル焼きも、ヴォルテールやモンテスキューの庇護も、
ポンパドール夫人の功績だそうです。才女!

最後はおなじみルイ16世。
1776年アメリカ独立戦争。
1789年フランス革命。
どの本を読んでも、フランス革命後の「市民」の下衆感はひどい。
1793年にルイ16世処刑。

あとは共和制やったり王政戻ったりナポレオン台頭したり(1796年)
また王政になったりした後、共和制に落ち着く。
落ち着いた…のか…?

フランス王朝史3冊はすごく面白かったし、
駆け抜けたぜ!!という達成感は大きいのですが
駆け抜けた先がなにしろフランス革命なので
なんだろう、ちょっと、酒が進んでしまいました…。
歴史って、どこに向かっているのかな、とか。
未来から見ると「愚かでは?」と思ってしまうけど、
歴史の大きなうねりってこういうことかな、と思ったり。
それはそれで楽しかったけどね!

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