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『ハワイの歴史と文化: 悲劇と誇りのモザイクの中で』

2024-06-17 15:54:59 | 日記
『ハワイの歴史と文化: 悲劇と誇りのモザイクの中で』
矢口祐人

そういえば「ハワイ=楽園」以外の印象とか
歴史とか、考えたことなかったな…。

と、突然気付かされるタイトル。
思わず読んでしまった。
空前絶後の円高なのに。(だからか?)

アメリカ文化研究が専門の先生による、
ハワイ文化入門書です。
4部構成ですが、まずは「移民」から現代に向かい、
最後に「ネイティブハワイアン」の歴史へ戻る。
あえて時系列ではない構成、珍しいなと思いつつ、
これがなかなか読みやすかったです。

日系移民の話しは完全なる他人事でもないというか
導入としてやはり強いですよね。
ピクチャーブライドという単語は知らなかったけれど、
写真だけでお見合いして異国に嫁いだら全然違うじゃん、って
中世貴族が絵画交換してお見合いしてた頃と
変わってない。

官約移民の悲劇だと、小説『ワイルド・ソウル』を思い出す。
こちらはブラジルだけれど。

あと、元々は自生していた白檀をアメリカが
中国に輸出していたというのは知らなかった。
採り尽くしちゃった後に、サトウキビを移植したそうです。
元々サトウキビが生えていたわけではないんだな。

戦争中の日系人や韓国系の人々の辛い立ち位置も
改めて読むと考えさせられる。
日本人ではあるけれど日本国民ではない、という意識は
なるほどなあと。
いろんな国の歴史をこつこつ学んでいけると良いなと思います。

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