素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

エイプリルフール

2015年04月01日 | 日記
 4月1日はエイプリルフール。でもその起源ははっきりしていないようだ。諸説あるが、主だったものは5つ。
★その1:横暴な国王に反抗するため

 16世紀の西欧では、3月25日が新年で、4月1日まで春の祭りを行っていたが、1564年、フランスのシャルル9世が1月1日からを新年とする暦を採用した。
これに反発した人々が4月1日をウソの新年として馬鹿騒ぎをするようになった。ここのことに憤慨したシャルル9世は、騒いでいた民衆を片端から捕まえて処刑した。ショックを受けたフランスの人々は、この事件への抗議の意味を込めて、毎年バカ騒ぎを続けるようになった。

★その2:バカな魚という意味

 フランスでは、4月1日は『「バカな魚」という意味のPoisson d'Avril(ポワソン・ダブリル)』と呼ばれている。4月にはものすごく魚が釣れることから来ている。その大漁祝いとして、ウソをつくようになった。ちなみに4月に釣れるバカな魚は、サバ(maquereau)である。
 この名残で、フランスの子供たちはエイプリルフールになると、紙で作った魚を友だちの背中に貼り付けてからかいあうそうだ。

★その3:ノアの方舟関連

 キリスト教旧約聖書のノアの方舟の話に関連した説である。大洪水で海を漂う方舟からノアがハトを放ち陸を探そうとしたが、何も見つけられずハトが戻ってきた。その日が4月1日。そのことからムダな日=ウソをついていい日となった。

★その4:悟りの境地から戻ってくるから

インドの修行僧たちは、春分の日から1週間、過酷な修練を行い、4月1日に修行が終わる。すると、せっかくの悟りの境地から、迷いの多い現世に戻ってしまい「つらい修行がムダになる」とし、そのことを笑う意味で、この期間があけた日を「揶揄節」と呼び、人に無駄なことをさせてからかったということから、エイプリルフールになった。

★その5:道化師の無礼講がはじまり

 古代ローマの『さかさま祭り』が起源という説。この日は道化師(FOOL)が聖職者になって、無礼講のどんちゃん騒ぎが行われた。そこから「ウソをついてもさかさま」という日に変化していった。

 日本にエイプリルフールが伝わったのは江戸時代。当時は『不義理の日』と言われていた。当時は不義理を働く(ウソをつく)のではなく、ふだん義理を欠いていたことを手紙などで詫びる日でした。江戸時代のウソに対する厳格な価値観がうかがえる。今のように「ウソをついてもいい日」となったのは大正時代から。

 平成が進むに連れ、昭和の時代よりもエイプリルフールの存在は小さくなっているように思われる。「罪のないウソ」を笑うにはそれなりの大らかさと真実の重みが必要である。これらがだんだん世の中からなくなりつつあるのかなあなんて思いにとらわれる。

 別段「ウソをついてもいい日」なんかは消えていってもいいが、江戸時代の『不義理の日』は復活してもいいなあと思っている。

 今日の午前6時58分に世界最高齢女性の大川ミサヲさんが老衰のため亡くなられた。117歳だった。3月5日の誕生日の時、祝福を受ける姿をニュースの映像で拝見した時は、その元気さに120歳の壁を破るかもしれないと思った。

 英国の神経生物学者で、英国医学研究協議会の主席執行官を務めていたコリン・ブラックモアさん(70)は「人間の寿命が120歳を超えることは珍しく、医学、科学技術が進歩しても、この上限を突破することは難しい」と指摘している。医学技術の進歩は高齢者の健康と生命の改善に対する効果が顕著だが、寿命の上限の突破することは難しい。という仮説が定着しつつある。

 大川さんが突破したらこの仮説に大きな疑問符がついたのだが、10日ほど前から食が細くなり、静かに息を引き取ったという。この報に接したとき「やはり120歳の壁はウソではない」とあらためて思った。

 

 





 
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