近年、野球を見る根気がついぞなくなり、新聞のスポーツ欄でながめる程度になってきた。また、クライマックスシリーズが導入され、日本シリーズまでの煩雑さも拍車をかけた。リーグ戦の価値が半減したように思える。両リーグの長期リーグ戦の覇者が、7回の短期決戦で日本一を争うというシンプルな形がいい。
それでも今年の日本シリーズは興味深く見ることができた。老舗の巨人と新規参入した楽天という取り合わせが新鮮であった。さまざまな要因がからんで今回は巨人が悪役にまわったような気がする。第6戦、第7戦の球場の様子、雰囲気などはそれを如実に表していた。
第6戦は野球の神様の粋な演出だと思った。無敗の田中投手、負けるならここかという絶妙のタイミングであった。悪役スターとしての巨人の存在感がぐっと増したところでの第7戦。1回の表裏の攻防がすべてであった。
幸運の役どころが美馬と則本、可哀そうな役どころが杉内と坂本。特に田中と坂本は同じ少年野球チーム出身であるだけに明暗がくっきりと見えた。勝負の世界の非情さである。
また、シリーズ中に川上哲治さんが亡くなり、久々にV9のことが世上にのぼったことも偶然とはいえこのシリーズを特別なものにした。
9回田中投手が出てきた時は、「マンがの世界やな」と息子と大笑いをした。一歩間違えると星野監督を始め球団、楽天ファンが奈落の底に落ちかねない大博打であった。
筋書きのないドラマとは言うが、巨人ファンには申し訳ないが平穏無事におさまって良かったと思う。今シリーズでも原さんは名監督だと改めて思った。星野さんは来季を見ないと何とも言えない。
それでも今年の日本シリーズは興味深く見ることができた。老舗の巨人と新規参入した楽天という取り合わせが新鮮であった。さまざまな要因がからんで今回は巨人が悪役にまわったような気がする。第6戦、第7戦の球場の様子、雰囲気などはそれを如実に表していた。
第6戦は野球の神様の粋な演出だと思った。無敗の田中投手、負けるならここかという絶妙のタイミングであった。悪役スターとしての巨人の存在感がぐっと増したところでの第7戦。1回の表裏の攻防がすべてであった。
幸運の役どころが美馬と則本、可哀そうな役どころが杉内と坂本。特に田中と坂本は同じ少年野球チーム出身であるだけに明暗がくっきりと見えた。勝負の世界の非情さである。
また、シリーズ中に川上哲治さんが亡くなり、久々にV9のことが世上にのぼったことも偶然とはいえこのシリーズを特別なものにした。
9回田中投手が出てきた時は、「マンがの世界やな」と息子と大笑いをした。一歩間違えると星野監督を始め球団、楽天ファンが奈落の底に落ちかねない大博打であった。
筋書きのないドラマとは言うが、巨人ファンには申し訳ないが平穏無事におさまって良かったと思う。今シリーズでも原さんは名監督だと改めて思った。星野さんは来季を見ないと何とも言えない。