海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

クリアタイプの電球は美しい影を演出

2024-03-16 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

予約制の茶館で Nokton Classic 40mm f1.4+X-H1

ここは、一日に4組しか受け付けない予約制の茶館。一組4人以内で二時間の予約制。北側からの窓の自然光とクリア電球(磨りガラス無し)と室内光のミックス光下での撮影。

 

 

光源はクリア光電球+室内光 ランプシェードの影が美しい Nokton Classic 40mm f1.4+X-H1

 

 

西陽の太陽光とクリア電球の影のミックス光 潮州の茶館でX-Pro2+Summarit 5cm f1.5

 

画像は潮州の茶館のコンクリート床面。右側の黒いシミ状と左側のテーブルの下には美しい漢字の影が。これは入口のウィンドウガラス一面に漢字の文字が書かれていて、西陽の時にしか見ることができない美しい漢字の影。テーブルのエッジ部分には、太陽光とクリア電球のシャープで美しい影が小宇宙を作り出していた。私がこの床面を撮っていると、不思議そうな顔をしていたオーナーは、この美しさに気がついてないようだった。

 

 

新華路に住んでいた頃の自宅茶室 竹製の鳥籠にクリア電球を仕込んだ手作り照明

 

日本ではほとんど使われる事のないクリア電球(すりガラス状ではないガラス製)は、こちらではスタンダードだった。この電球は直視すると眩しいので見た事も使った事もない日本人は多い。でも、このクリア球は点光源になるので太陽光に近い美しい影を演出してくれる優れ物。

今こんな光を作ろうと思っても無理。それは、LED電球のほとんどが、平面にLED素子を並べているだけだからだ。これが無理でもLEDライトのリフレクターを外せば太陽光の近い光は演出できるが、大光量のLEDは小さなLEDチップの集合体なので、そのままではLEDチップの数だけ醜い影が出来る。なので、そのLEDチップの集合体の前にディフューザーを付けるしかない。こんな光をストロボ光で演出するにはUタイプの発光管(バルカーやトーマスやその派生の写真電気工業)しか出来ない。そのU型チューブをリフレクター無しで使えば近い効果が出るので、一部のプロ写真家はペンシルライトと言い私も使っていたが、今は元アシスタントが使っている。

 

今現在小型のUチューブが使われているのはGODOXの小型ストロボLux Seniorのみ(折り畳みのリフレクターは外して捨てた)

 

この"Lux Senior"のガイドナンバーは20ほどで、シンクロコード専用のラジオスレーブも使える充電式ストロボ。今はデジカメの感度を上げても全く問題ないので、室内での人物や物撮りに太陽光に近い光を作るには十分使えるが、慣れないと室内の定常光とのバランスが難しいかもしれないね。

 


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