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海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

長期熟成の山西老黒酢

2025-04-23 | 写真日記

山西省の熟成黒酢売り(上海で)

 

最初は20年熟成酢を試飲(1元=20円 1斤=500cc) 右はリンゴ酢

 

今回のお礼として三人に買った30年熟成黒酢

 

☆すでに日本に帰国済

熟成とは、発酵が終わった後に一定期間の条件保存して風味や旨みなどを向上させる事。

中国で気軽に買える熟成商品に、黒酢や紹興酒やプーアール茶がある。帰国前の昼に孔乙己酒家(瞿溪路店)で飯を食った後に、偶然遭遇したのが山西省の老黒酢専門店。この店は甕の中から老黒酢を量り売りしてくれる店で、試飲してから買える。最初に20年熟成黒酢を試飲し、次に30年熟成黒酢を試飲して二人ともびっくり、10年の違いでこんなにも違うのかと。私達は長期熟成黒酢って、こんなに奥深いものかを生まれて初めて知ったのだ。一緒に試飲した上海人が寝たきりの母に飲ませたいと言うので、彼に今回のお礼として30年熟成黒酢1瓶と2瓶は夜に会う二人の元アシスタントに。

こんな黒酢があるなら、この酢で上海蟹を食ってみたいと思い、いつもこの場所で売っているのかと聞くと一箇所で1週間ほど販売したら上海の他の場所で移動販売しているとの事。彼女のWeChatを登録すれば、今販売している場所を教えてくれて、チャットで支払いを済ませれば宅配してくれるそうだ。ここの店で売っている老黒酢は、料理に使わず毎日少量を飲む人も多いと教えてくれた。

ん?値段が高過ぎる?今は何でもネットで買えるだろうが、口に入れる物は売り手が信頼出来ればの話。それと、この価格がこの老黒酢にあると思う人が買えば良いだけの話。この後、この老黒酢2瓶は地下鉄のX線検査機で引っかかり中身を見せろと言われたが、検査員は匂いを嗅ぎニッコリ。中国の公共交通機関での液体と花火持ち込みは厳しいのだ。

☆中国には四大酢というのがあり、山西省の黒酢はその中の一つ。中国料理には、料理の仕上げに黒酢を数滴垂らすだけで味の深みと香りが増す料理方法がある。上海の大きなローカルスーパーで、食用油と酢の売り場に行くと信じられないほどの種類がある事に気付き、我々日本人は戸惑う事がある。亡くなってしまったが、上海の料理人から上海で酢を買う時に迷ったら、値段と味のバランスが良い上海から近い江蘇省の「鎮江香醋」を買えと教えてくれた事をこの日思い出した。

 

 

今回買った2019年製造の普洱茶(熟茶)

 

老師からいただいた2013年製造の普洱茶(生茶)は来月から楽しむ予定

 

☆この黒酢以外に、紹興酒やプーアール茶なども熟成したものと若いものでは全く味が違うが、その場で比較し味合わないと分からない事が多い。今回買った普洱茶(熟茶)は2019年製造。最後の画像の普洱茶(生茶)は2013年製造で、美術評論家の老師からの頂き物。茶に限った話だが、中国では飲食店で出される茶を一切飲まない人が一定数いる。そういう人達は自分の茶葉を持ち歩き、外食する時は店でお湯だけもらい自分の茶を飲むのだ。これらの人達に茶の産地の人に多いのは、安い市販の茶とそうでない茶の茶葉の育て方と製造過程を良く知っている人だ。大事なのは、「誰が何処(平地か高地も含め)で茶を育て 誰が何処(店)で販売しているか」が大事なのだ。何事も価格だけで判断する人が増えているが、口に入れるものは気をつけた方がイイね、お茶以外にも。ん?お前はどうなんだ?と思った人も多いだろうが、私は中国での外食時は酒か水しか飲まないヨ。

☆茶・酒・酢など同じ商品名でも中身はピンキリで、特に熟成物は当然値段が高くなるのは当たり前。孔乙己酒家では紹興酒の利酒セット(50元)があり、3年物から30年物まで5種類の違いが同時に楽しめる。世の中すべてに言える事だが、比べるものがあるから分かるのだ。過去の思い込みやネット情報など他人の評価を消し去り、実際に自分の目で見て経験し五感座標軸を定めないと、何事にも右往左往し後悔する事になる。ネットの影響もあり今は情報過多時代なので、知識だけの人が多過ぎるのと、それらを鵜呑みにする人が多過ぎ社会と言えるね。

 


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