後手番大山先生の手を考えます。
第1問
いろいろな攻め方がありますが、駒得しながら攻める指し方を選びました。
A 65桂 B 67歩成 C 77歩成
第2問
ここも駒得で切れない攻めを目指します。
A 54桂 B 67歩成 C 56桂
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
いろいろな攻め方がありますが、駒得しながら攻める指し方を選びました。
A 65桂 B 67歩成 C 77歩成
第2問
ここも駒得で切れない攻めを目指します。
A 54桂 B 67歩成 C 56桂
今日の棋譜20200818
昭和26年6月、南口繁一先生と第2期九段戦第1局です。昨日並べた千日手指し直し局がずいぶん後になったのは、この5番勝負が予定されていたからでした。
南口先生の中央位取りです。
中飛車にして、76飛には54歩から戦います。中飛車が先手なので、大山先生も横歩は取りにくく
82飛87歩で落ち着きました。この図から
玉を右に囲う将棋で戦えるとは思われていません。(75歩~56飛~86飛としてまあまあです。)右銀を56にもってきて、位を支えます。
大山先生は舟囲いから
矢倉に囲います。
南口先生は玉を左へ、4筋の歩を交換して
角を46にもっていけばまあまあです。大山先生は四手角から
7筋の歩を交換して、理想形を目指します。この動きに対して、先手が先攻できないから良い作戦ではないのですが
飛は2筋へ戻り、相居飛車の力戦と分類した方が良いのかもしれません。後手が少し作戦勝ち、というくらいの形勢です。
南口先生の76銀は良い手には見えないです。右から攻められないからなのですが、79玉か77桂か29飛か、待っている方が良いのだろうと思います。
75歩を打っても、すぐに合わせられるし
64角とできるのですが、61飛46角65歩と攻められるのも嫌でしょう。とりあえず端に手を付けましたが
大山先生は35歩同角88歩と利かして
75歩というのは筋が良くないですね。打たないで65歩が普通です。
銀を引かせて65歩とすれば、66歩の当たりが強くなってはいるのですが。
14歩に66歩同銀は良いとして、65歩を打つのも筋は良くないです。
77銀に76歩は気持ちよいですが、ひねっている感じがします。
68銀に55歩。55同銀56歩同金39角成というねらいです。67銀引66歩も気持ちよいので
47銀に66歩。これがちょっと甘いです。手の流れとして、75歩や65歩を打つのが筋悪、さらに突き出して戦えるのでまあまあ、という感じです。
13歩成に34銀は微妙な利かしです。
77歩成として、同金や同銀は65桂があり
77同桂に76歩で後手の攻めは続きます。対して南口先生の78歩が弱気です。35歩とすれば銀を取れましたし、24歩同歩23歩とか23と同銀24歩とか、反撃して勝負でした。
桂と歩4枚の交換だからまだまだと思っていたのでしょう。67歩成と捨てられて、金で取れば39角成が嫌です。
67同銀に54桂。放置して46桂同銀39角から攻めらたら悪いから
66歩46桂同銀。角と歩5枚の交換でも と金が働けばまだまだという辛抱ですが
13桂で と金を取られ、角損です。12歩同香58歩とひねって
65歩に14歩。桂香を取れたらまだまだですが
桂を跳ねられて、47金67歩成同銀39角成では攻められるだけです。
13歩成と桂を取って、57桂成同銀。駒損を解消できません。
歩を成り捨てられ
馬を作られます。
26飛66歩に銀を逃げて67金とか攻められてもだめなので、22と同玉、一度王手をかけて投了でした。
関西の棋士は受けのほうが得意、あるいは悪くなっても粘って勝負する、という風潮(伝統)が長く続いていました。関東のほうが棋士が多く、研究量も多いので攻め将棋になりやすかったのです。南口先生も大山先生もその流れの中にあったかもしれません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.43 棋譜ファイル ----
開始日時:1951/06/24
手合割:平手
先手:南口繁一8段
後手:大山九段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 5五歩(56)
6 8六歩(85)
7 同 歩(87)
8 同 飛(82)
9 7八金(69)
10 3四歩(33)
11 5八飛(28)
12 8二飛(86)
13 8七歩打
14 5二金(61)
15 4八銀(39)
16 6二銀(71)
17 5七銀(48)
18 6四歩(63)
19 5六銀(57)
20 4四歩(43)
21 9六歩(97)
22 7四歩(73)
23 6六歩(67)
24 6三銀(62)
25 3六歩(37)
26 4二玉(51)
27 6八銀(79)
28 3二玉(42)
29 6七銀(68)
30 4二銀(31)
31 4六歩(47)
32 1四歩(13)
33 1六歩(17)
34 3三銀(42)
35 7九角(88)
36 4三金(52)
37 6九玉(59)
38 3一角(22)
39 4八金(49)
40 4二角(31)
41 4五歩(46)
42 同 歩(44)
43 同 銀(56)
44 4四歩打
45 5六銀(45)
46 5一角(42)
47 3七桂(29)
48 8四角(51)
49 4六角(79)
50 9四歩(93)
51 2六歩(27)
52 4二金(41)
53 2五歩(26)
54 7五歩(74)
55 同 歩(76)
56 同 角(84)
57 5七金(48)
58 7三桂(81)
59 2八飛(58)
60 8四角(75)
61 7六銀(67)
62 8一飛(82)
63 7五歩打
64 7四歩打
65 同 歩(75)
66 同 銀(63)
67 5四歩(55)
68 同 歩(53)
69 1五歩(16)
70 3五歩(34)
71 同 角(46)
72 8八歩打
73 同 金(78)
74 7五歩打
75 6七銀(76)
76 6五歩(64)
77 1四歩(15)
78 6六歩(65)
79 同 銀(67)
80 6五歩打
81 7七銀(66)
82 7六歩(75)
83 6八銀(77)
84 5五歩(54)
85 4七銀(56)
86 6六歩(65)
87 1三歩成(14)
88 3四銀(33)
89 4六角(35)
90 7七歩成(76)
91 同 桂(89)
92 7六歩打
93 7八歩打
94 7七歩成(76)
95 同 歩(78)
96 6七歩成(66)
97 同 銀(68)
98 5四桂打
99 6六歩打
100 4六桂(54)
101 同 銀(47)
102 1三桂(21)
103 1二歩打
104 同 香(11)
105 5八歩打
106 6五歩打
107 1四歩打
108 6六歩(65)
109 7八銀(67)
110 6五桂(73)
111 1三歩成(14)
112 5七桂成(65)
113 同 銀(46)
114 5六歩(55)
115 6八銀(57)
116 6七歩成(66)
117 同 銀(78)
118 3九角成(84)
119 2六飛(28)
120 6六歩打
121 2二と(13)
122 同 玉(32)
123 投了
まで122手で後手の勝ち