昭和49年4月、中原先生と第33期名人戦第2局です。

大山先生の四間飛車穴熊

中原先生は左美濃にしました。

中原先生は6筋に位を取り、大山先生は石田流に。

5筋に飛車を回って、中原先生のほうが手の調子は良いです。

角を覗いて、53歩と打たせれば少しポイントを上げました。

結局は中原先生が5筋も制圧した形です。大山先生が銀を引き付けて固めるのは穴熊らしい手でもあります。

46歩と突きだされて、取らないのは歩損を気にしない大山先生らしい手。

大山先生は垂れ歩で手を作れば

中原先生も。

中原先生が先に桂馬を取ったのが大きく、大山先生は と金でカバーしなければいけません。

玉頭に手を付けるのが好手順。85同歩には64角という手の流れが、いかにも好調子です。中原先生が有利になってきました。

飛車は切って8筋を取り込めば桂得が生きます。

中原先生がすぐに83桂と放り込まなかったので大山先生は歩を払えました。

でも桂馬を打てば悪くはないです。ここで大山先生らしい63銀という受けでしたが、形は乱れても83歩ではないかという気がします。

中原先生は飛車を追いかけて

歩を突きだす味が良いです。

大山先生はと金を使って玉頭から反撃

でも中原先生が馬を切ったのが指されてみれば当然の好手です。飛車を取り返せばよいです。

大山先生は6段目の飛車が好きですね。と金が使えました。中原先生が金を上がるのは仕方ない受けです。

形勢は少し盛り返しましたが、金打で大山先生の攻めがやや足りません。

金を打っておきます。良い勝負手ですが

角飛と設置すれば詰めろ。大山先生は角を外します。

64角は攻防、うまく迫りましたが駒が攻め駒が少なく

桂馬を打ち込んではがして詰めろ。

角を引かせて銀を打ち込むのが決め手です。

39飛成に角合で詰みません。投了図。
大山先生らしい手がいろいろ見られるですが、8筋をケアしないのが(何局か見ましたが)裏目に出ました。85歩と位を取られているのですから、72に金駒を配置しなければいけません。
穴熊は堅さが第一、大山先生には向いていないのだと思うのです。金銀4枚で固めて飛角をさばくというのも時々見られる(下手ではない)のですが、金銀がいっぱい動く方が力が出ます。
ここは中原先生のほうをもって、指し回しを学ぶべきでしょう。

大山先生の四間飛車穴熊

中原先生は左美濃にしました。

中原先生は6筋に位を取り、大山先生は石田流に。

5筋に飛車を回って、中原先生のほうが手の調子は良いです。

角を覗いて、53歩と打たせれば少しポイントを上げました。

結局は中原先生が5筋も制圧した形です。大山先生が銀を引き付けて固めるのは穴熊らしい手でもあります。

46歩と突きだされて、取らないのは歩損を気にしない大山先生らしい手。

大山先生は垂れ歩で手を作れば

中原先生も。

中原先生が先に桂馬を取ったのが大きく、大山先生は と金でカバーしなければいけません。

玉頭に手を付けるのが好手順。85同歩には64角という手の流れが、いかにも好調子です。中原先生が有利になってきました。

飛車は切って8筋を取り込めば桂得が生きます。

中原先生がすぐに83桂と放り込まなかったので大山先生は歩を払えました。

でも桂馬を打てば悪くはないです。ここで大山先生らしい63銀という受けでしたが、形は乱れても83歩ではないかという気がします。

中原先生は飛車を追いかけて

歩を突きだす味が良いです。

大山先生はと金を使って玉頭から反撃

でも中原先生が馬を切ったのが指されてみれば当然の好手です。飛車を取り返せばよいです。

大山先生は6段目の飛車が好きですね。と金が使えました。中原先生が金を上がるのは仕方ない受けです。

形勢は少し盛り返しましたが、金打で大山先生の攻めがやや足りません。

金を打っておきます。良い勝負手ですが

角飛と設置すれば詰めろ。大山先生は角を外します。

64角は攻防、うまく迫りましたが駒が攻め駒が少なく

桂馬を打ち込んではがして詰めろ。

角を引かせて銀を打ち込むのが決め手です。

39飛成に角合で詰みません。投了図。
大山先生らしい手がいろいろ見られるですが、8筋をケアしないのが(何局か見ましたが)裏目に出ました。85歩と位を取られているのですから、72に金駒を配置しなければいけません。
穴熊は堅さが第一、大山先生には向いていないのだと思うのです。金銀4枚で固めて飛角をさばくというのも時々見られる(下手ではない)のですが、金銀がいっぱい動く方が力が出ます。
ここは中原先生のほうをもって、指し回しを学ぶべきでしょう。