名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山康晴の晩節

2015-10-19 | 将棋本 断捨離
大山康晴の晩節 (新潮文庫)
元の単行本は2003年出版、新潮文庫で2006年、ちくま文庫でも2013年に出ています。

観戦記などの大山先生のところをひきつつまとめたのでしょう。いま読み返しています。
感覚派としては米長先生より大山先生の将棋を勉強すべきかと思っているところです。振り飛車はほぼ指さないので手を付けていなかったのですが。
歳をとると読みの力が弱くなるということはあります。でも大山先生は晩年まで強かったのです。手が見えるのはもちろんのこと、大局観が違っているので、そこから学べるものが多いのかと。
河口先生は心理的な優位を言うのですが、それは根底に置いて、まずは将棋に対する考え方から違うのでしょう。
いろいろ考えたくなる本です。河口先生の本ではこれを一番に押します。
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20151019今日の一手<その181>;軽いさばきには歩の手筋が似合う

2015-10-19 | 今日の一手
20151019今日の一手

先月27日の名南将棋大会からIさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。







昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。まだ2枚の金が安定していないのです。
先手の攻め駒は77角と46飛
後手の攻め駒は今のところなし。
総合すれば互角です。

大局観として
今は互角に近いのですが、後手のほうが指したい手が多いです。金をしまって桂馬を使って56歩と決戦、それだけで勝てそうなのです。中飛車左穴熊もここまで組めればわかりやすいです。
先手はその前に動かなくてはなりません。理想は後手からすぐに56歩とさせて手に乗ってさばくことですが、そんな手順があるかどうか。


× 実戦は66銀でした。

76銀86角56歩

これで困ったように見えます。
56同飛同歩66角

これは後手が勝勢です。

56歩には56同歩とできました。

66角に55歩が返し技。

どれか取り返せます。55同角76飛99角成が最善か。

72飛成33馬57歩

これは互角です。

また、56歩には75角もあります。

57歩成は同金で何ともないと思うのですが。

では66銀でよいかといえば、73桂で後手のペース。

先手から動きようがありません。桂馬をさばかせては駄目です。


× 軽く86飛はやりたい手ですが。

73桂とはねられると84飛とぶつけるしかありません。

84同飛同銀85桂86角56歩

これは後手が有利。


○ 86飛の前に64歩の工作。

64同歩なら86飛で先手よし。76歩を利かせますが、86角64歩66歩

後手は銀をどうするかですが、56歩同歩同銀は64銀で

57銀不成も55歩で先手が指せそうです。

戻って56歩同歩85歩97角

95歩64銀96歩は55歩が間に合います。

51飛75角74銀84角

よくわからない展開ですが互角です。

戻って77歩成のほうが普通でしょうか。

銀をとっても87とから99角成ですから、77同桂76銀64銀

77銀成55歩51飛73歩

桂馬は取られましたが成銀は働きが悪く、これも互角です。先手の方が指しやすいのかも。


○ 最後は62歩の と金つくり。

51飛なら36飛

34飛から84飛を狙います。これは先手が指しやすい。

後手は と金を作らせて勝負です。32金上で

61歩成73桂62と85桂

88角56歩33角成同金右

56歩78角63と

穴熊を固められましたが先手も と金が働くので悪くはありません。



先手は歩越し飛車(歩の上に飛車がある)なので本格的な攻めというよりは軽い攻めになりそうです。
軽くさばくときは歩の手筋を考えます。
64歩や62歩ですね。軽く動きを見せて後手からも動いてもらわないとなかなか手になりません。相手を動かせてからカウンター気味にさばきます。



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