名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

最強の駒落ち

2015-10-04 | 将棋本 断捨離
最強の駒落ち (講談社現代新書)
2004年出版、先崎先生の本です。

8枚落ちから2枚落ちまで、上手の心理を中心に解説してあるのがユニークです。8枚落ちを持つ上手の心理なんてなかなか書いたものはありません。

まあ駒落ちの本は処分しようと思います。理由は昨日書きました。
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20151004今日の一手<その166>;矢倉の序中盤は角の働き

2015-10-04 | 今日の一手
20151004今日の一手

先月13日の名南将棋大会からSさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。










昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。後手は持ち歩がないので先手のポイントです。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。ただし上から攻められるので大きな差ではありません。後手玉が34に傷があるということもあわせて、先手玉のほうが堅いという評価です。
先手の攻め駒はなし
後手の攻め駒はなし
総合すれば先手が指しやすい局面です。

大局観として
後手は5筋で歩交換した1歩を、37にいた角を移動させるために使いました。後手玉が32なので35歩が大きな拠点になり、やや疑問です。
角を追った後は後手から64角とできなくては効果が薄いです。あるいは45歩と位を取り、35の歩を取り返すとか指したかったです。

後手からは75歩同歩同銀と攻めてきます。先手は36の歩を消去して37角と戻れれば良いですし、64の銀を目標に左側を盛り上がることもできそうです。

矢倉で91~19のラインに角を据えることは序中盤の目標です。さらに攻めの体制ができれば作戦勝ち、受け身なら互角です。これは矢倉のセオリーといっていいです。もちろん角筋が通っていなければなりませんが。

先手玉が美濃囲いですね。
マイナビ将棋BOOKS 対矢倉 左美濃作戦
という中田宏樹先生の本があって、(これは研究のためまだ取っておこうと思います)、Mさんは最年長か2番目と思いますが研究熱心ですね。


× 実戦は65歩でした。

65同銀66歩54銀77銀

75歩から攻められるのを嫌ったのですが、後手から64角と使われるのが痛いです。65歩同銀55歩で銀ばさみ、というのはまぼろしでした。


○ 65歩の前に56銀は形がよいです。

後手が歩切れなので55歩がないから成立します。75歩には65歩。

73銀75歩同角38飛

86歩同歩同角77桂87歩85歩

角交換はしたくない(38飛と82飛の位置関係による)ので桂馬をはねて頑張りました。
やや不安な形ですが、先手が指せると思います。

戻って、56銀に73桂も自然です。

38飛94歩36飛75歩同歩84飛37角

角の移動が間に合いました。これは先手有利。後手から攻めがありません。
途中、後手は95角の筋が怖くて94歩が省略できません。


× 65歩と突くには77桂もあります。

75歩65歩に86歩同歩76歩が強手。

76同金は75銀が好調。64歩ですが、同角。

46歩は77歩成から65桂なので、46銀45歩65歩。

86角45銀77歩成同銀(同金か?)75桂

受ける展開でも先手の飛角がよく利いているのでつぶれないとは思いますが、後手の飛車先が止まっていないのが怖いです。
互角ですがやや後手もちか。


△ 受けるなら77銀もあります。

左美濃は矢倉に戻せるのも長所。75歩には78金

75同歩は棒銀の攻めが速くなります。76歩同銀75歩65銀

65同銀同歩64歩56銀

後手の歩切れが大きく、やや先手よし。銀交換すればいつでも34銀と打ち込んで後手玉を薄くできるのです。先手の攻めの体制ができてからですが。

75歩と後手から打って歩切れになるのはつまらないので75銀とぶつけます。

75同銀同角56銀

86歩同歩同角同角同飛77金

こんな指し方もあります。例えば84飛85歩同飛74角82飛83歩62飛88飛

先手は8筋に飛車を転回したかったのです。後手の飛車の逃げ方によって変化があります。
こういう指し方は後手玉が41玉の形ならかなり有効です。棒銀の受け方として覚えておいたほうがいいですね。


△ 後手が飛車先を伸ばしたので、先手も25歩としておくのは自然に見えます。

75歩26飛76歩36飛75銀

これは互角ですが後手が少し指せそうです。


○ 前の変化、38飛とすれば25歩を省略できます。

75歩36飛76歩37角

84飛くらいですが、65歩。

91角成を許すと後手玉が危険です。73銀76飛(これが気持ちいい)75歩56飛

56飛では86飛とぶつけてもいいかもしれません。
64歩66銀65歩同銀に55歩が手筋。

55同角に64歩で銀が死にそうですが、74歩で大丈夫。

65歩73歩成64銀

64同角同角52銀

後手は歩切れに泣きます。これは先手優勢です。


左美濃作戦、優秀ですね。振り飛車党は相振り飛車だと思えばわかりやすいかも。逆に一応居飛車党の私は36飛37角の形が飛車が死にそうで不安に見えます。左右反転すれば石田流なんですけど、慣れの問題ですかね?
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