名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

雁木伝説

2015-10-14 | 将棋本 断捨離
雁木伝説―雁木の秘法を伝授 (MYCOM将棋文庫)
元の本は1991年出版、文庫は2002年出版で、週刊将棋から毎日コミュニケーションズ編集に名前が変わっています。
雁木でガンガン!!―破壊力抜群の痛快!必殺戦法 (森内優駿流棋本ブックス)
これは前に紹介しましたが、もとの作者は同じかもしれません。

雁木伝説のほうがいろいろな形を紹介しています。
雁木に対してはこの本でいう2章の三手角雁木、角交換せずに64歩としてしまうのが一番いい対策だと思うのですが、それでも指せるような気がします。プロならどうやるのでしょうか。
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20151014今日の一手<その176>;相手に動かせてカウンターが一番良い

2015-10-14 | 今日の一手
20151014今日の一手

先月13日の名南将棋大会からYさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。








昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。横からの攻めなら後手陣のほうが堅く、縦の攻めなら先手陣のほうが堅いです。
先手の攻め駒は65飛77角で2枚。
後手の攻め駒は72飛22角で2枚。
総合すれば互角です。

大局観として
後手の銀を44から53に引いて間接的な飛車交換と角交換を迫ったところです。全部交換して指せるかどうかをまず考えるところ。後手陣は横から攻めると堅い(あるいは遠い)ので読まないと指せません。76銀と89桂をさばければ申し分ないのですが、手間がかかるので難しそうです。
角は自分から換えるか換えてもらうか。これも一長一短です。


× 実戦は22角成でした。

22同玉と同金両方あるのですが、22同金でした。61飛成62飛同竜同銀61飛

後手陣の金銀が離れているので悪くないように見えますが。
ここで後手は69飛81飛成58角なら有利でしょう。

47角成同金29金17玉39竜となったら受けがないです。48金引76角成までは必然になり、後手の調子がいいですね。

実戦は44角45歩99角成

91竜79飛92竜62銀74歩

76飛成ならどう指したんでしょうか。77香65竜73歩成ではつまらないと思います。
実戦は32金右73歩成51銀63と89飛成52と55桂

これは後手のペース。この後は最終盤にに56角から35桂と食いついての頓死筋で先手が逆転勝ちです。

横からの攻め合いは58角がなくても、55桂から食いつけば先手玉のほうが危険です。92竜と56角の2方面から食いついて先手がうっちゃりましたが。


○ 22角成から総交換は微妙とすれば、64歩が目につきます。

77角成としてもらえば同桂で桂馬がさばけると考えます。
62歩と受けてもらえば45桂

44銀なら63歩成で今度は後手の飛車をいじめられます。
88角成同桂88角(58角53桂成同金66飛49角成もありそうで、先手ペース)

63歩成同歩同飛成62飛83竜

ここで44銀は63歩61飛72竜(44銀で77角成53桂成同金同竜69飛成もありそうで、先手ペース)

31飛なら64角と打ってから と金で攻めます。先手のペース。
途中いろいろ変化はあるのですがやや先手が指せそうです。後手もこれくらいなら、という気もしますが。

最初に戻って、64歩に77角成同桂73桂は考えておかねばなりません。

飛車の取り合いというわけにはいかないので、68飛59角78飛62飛は

63角でまだ難しいですが先手の飛車が7筋では悪そうです。

73桂には69飛(67飛でも同じ)

58角66飛に64銀

64同飛76角成61飛成71歩

74歩77馬73歩成同飛

これで寄せ合いですが、互角でしょうか。後手の飛馬を活用するには手間がかかるので少し先手がいいように思います。


○ 64歩の変化にも出てきた45桂は有力です。

44銀なら61飛成ですから、64歩は必然。これが64歩との違いです。飛車を逃げるのもありそうですが、22角成同金53桂成と踏み込んでみます。(22角成同金45桂64歩53桂成なら合流するかも)

53同金68飛ではつまらないでしょうから、65歩に63角を利かせます。

これに82飛は42成桂同飛31銀

後手陣を薄くすればゆっくり飛車を目標にして先手が指せます。

63角には53金72角成79飛

これも考えられますが、後手陣のほうが薄いですから先手が指せます。

ということで、45桂に後手から77角成同桂64歩とすると、後手陣の乱れが少ないです。

(先手がこれを嫌うなら先に22角成とすればいいのですが。)53桂成65歩63角

71飛42成桂同金54角成

これは77桂や76銀を使いやすいので前より先手がよさそうです。


他の手の可能性も考えてみましょう。
× 68飛も落ち着いているのですが

77角成同桂66歩

66同飛88角61飛成62飛・・・というのは後手の角の活用が速いです。


△ 68金引は渋い手。

飛車交換の時に働いてきます。58角もありませんね。
64歩68飛82飛66歩

不思議なことに中盤に戻りました。後手から仕掛けにくいので先手の作戦勝ち。もともとが振り飛車後手なら十分です。


振り飛車の感覚には疎いのですが、将棋は自分から動かずに相手に動いてもらってカウンターを狙うのが一番効率が良いです。相居飛車でも同じです。そのためには作戦勝ちしなければなりません。そして少し無理に動いてもらいたいのです。
53銀は少し無理な動き。飛車交換でも後手を引くのですから。だから踏み込むのもありそうですが、囲いの形に差があり、後手陣のほうが横からの攻めに強かったのです。ですから少し溜めて、45桂で銀を逃げられないでしょう、とするのが好手です。
このとき64歩とされてもかまわないのか、先に64歩と押さえておいて45桂を狙うのか、これは棋風によります。こちらから64歩は飛車先が一時的に重くなるのでさばき合いに。相手から64歩の時に飛車を捨てて踏み込もうとすれば飛車を捨てての直線的な変化に。






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