名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

光速の寄せ

2015-10-09 | 将棋本 断捨離
光速の寄せ〈1〉振り飛車破りの巻 (Super series special (Volume 1))
光速の寄せ〈2〉振り飛車で勝て! (Super series special (Volume 2))
光速の寄せ〈3〉矢倉くずし初級編 (Super series special (Volume 3))
光速の寄せ〈4〉必勝!矢倉応用編 (Super series special (Volume 4))
光速の寄せ〈5〉寄せ手筋総集編 (Super series special (Volume 5))
谷川流光速の決め手―前進する駒、決断の一着、光速の寄せ (Super series special)
1995年から1997年出版、谷川先生の本です。2010年には文庫も出ました。

3と光速の決め手が手元にないのですが、田舎に置いてあるかもしれません。全部そろえたはずですが。
もちろん全部そろえて安心するための本ではなくて、その戦型特有の寄せ手筋を身につけるための本です。
基礎知識から手筋、即詰みに実戦解説と盛りだくさん。手筋はいいのですが、詰将棋で止まってしまいます。やはり好きな戦型だけやりこむのが正解かも。全部やろうとすると気が重いです。
何で角換わりがないのかなあ。
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20151009今日の一手<その171>;遊び駒を使う

2015-10-09 | 今日の一手
20151009今日の一手

先月13日の名南将棋大会からNさんとFさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。








昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度、と言いたいところですが、66歩の拠点があるので後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は46角で1枚。
後手の攻め駒は33角65銀で2枚。さらに66歩が拠点です。
総合すれば後手がやや有利。

大局観として
後手の65銀が威張っています。先手の36銀は部分的には好形なのですが、後手玉に向かっていないので遊んでいます。受けか攻めに使えないと形勢を挽回できないでしょう。
先手は平美濃引き角ですが、66歩から67金と盛り上がっていくのでは作戦失敗。さらに逆用されてしまいました。右側で先攻できないと作戦負けなのです。それでいて美濃囲いにするために手数がかかるのでいい戦法だとは思わないのですが。
後手からは56銀から67歩成という筋と75歩から76歩同歩67歩成の筋がみえます。これに備えなければいけません。


× 実戦は48飛でした。

これに42飛と対抗するのは45銀から戦えます。(同じ変化は後で出てきます。)75歩は55歩でつまらないので、56銀でしょう。実戦は45桂としました。

44角に56飛67歩成同銀同銀成同金66歩

68金引67銀に64銀

これで後手玉を目標にしたのですが、終盤で76桂同歩67歩成という筋で後手の勝ちになりました。
64銀では55銀とすれば結構戦えたと思います。

戻って45桂のところ、45銀が正しい手です。

67歩成同銀同銀成同金66歩68金引67銀とされても、44歩で角筋を止めれば

これは受けきれそうです。68銀成同飛44角同銀56金と暴れてくる筋はありますが、57銀打くらいですか。

飛車は取られても後手の攻め駒が少ないです。

戻って45銀には47歩

28飛67歩成同銀同銀成同金66歩

68金や57金は55銀で角が死ぬので、56金に67歩成

と金を作って後手のペースです。
(67に銀を残す取り方も35金79角55角で後手のペース)
やはり56銀を許すのはリスクがあります。


× 25歩が自然に見えますが

25同歩同飛(銀や桂ではつまらない)

これが65銀の当たりになっているので飛車交換になります。
56銀(好手)22飛成同角41飛

51飛同飛成同金左32飛13角

どこから飛車を打っても13角なのでつまらないのです。後手が指しやすいです。銀の働きの差が出ますね。


× 56銀を受ける手を考えます。47銀から。

42飛45歩に44歩

44同歩同飛45歩54飛58飛

35歩同角34飛

36歩35飛46歩

どう応じても47角で困ります。

58飛のところ、57金のほうが手堅い気がしますが

35歩同角36歩

36同銀に56銀と出られたら悪いです。
47銀は35歩から36歩という筋が残るのでうまくいきません。


△ 57金は

こう指すなら68金引では57金だった、ということになるのですが、我慢してみます。
42飛45歩75歩

55歩と止めても54歩で無効なので
25歩76歩24歩67歩成

67同金77歩成同桂76歩23歩成

77歩成同銀同角成同金76歩

これは後手がうまくいきました。

先手は46歩がおとなしすぎました。48飛なら

75歩45銀43金

これは難しい局面です。25歩はあまり良くなさそうですが、55歩か44歩か。


○ 前の変化にも出てきましたが、45銀が有効そうです。

47銀と比べて、44歩や34銀があるので、より働いた手です。
43金には35歩同歩34歩

角の筋をそらすことができます。

後手は42飛のほうがよさそう。

44歩に35歩

34歩22角35角36歩

47銀と同じで、36歩で銀を戻されるのが嫌味なのですが。

36同銀44角24角

これは難しい戦いです。

ということで、先手は45銀42飛に48飛と一番最初の変化で少し触れた変化が最善です。(48飛を先にすると42飛としてもらえない)

43金では25歩が調子が良く

これは後手玉が薄くなったのでさばききれません。

35歩34銀47歩同飛56銀というのが派手な変化ですが

33銀成同桂73角成同銀42飛成同金と全部交換して34角

これは先手よし。34角がなくても、85桂とか厳しい筋が多く、派手な展開は先手が指せるようです。


36銀37桂46角という配置は、後手が居飛車なら理想形です。振り飛車や右玉相手なら微妙で、36銀を移動すると36歩で戻されて手を稼がれることも多いです。桂馬がはねないほうが良いことも多いのです。そういえば四間飛車に46銀左から準急戦も桂馬をはねないで45歩のほうがわかりやすい攻めですね。36銀と37桂の両方を攻撃に使うのは難しいのです。矢倉相手なら桂馬をはねれば33銀に当たるのですし、24歩同歩25歩という継歩も有効です。24歩同銀25銀同銀同桂と使えれば一番わかりやすいです。
ちょっとしたことですが、頭の片隅に入れておくと役立つときがあります。

この問題では、65銀と36銀の働きに差がありすぎます。当たり前のことですが同じような玉形(相穴熊とか美濃囲いに左美濃とか相矢倉とか)なら囲いに属さない駒の配置が優劣を決めます。多くは攻めの銀、あるいは飛角の配置の比較です。
後手から56銀を許すと67歩成から清算する筋ができるので、45銀と使いたいです。35歩から36歩という筋に気を使いつつ44歩から抑え込めれば角の働きの差が出てきます。




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