名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

人生、惚れてこそ 勉強の仕方

2015-10-29 | 将棋本 断捨離
人生、惚れてこそ―知的競争力の秘密

勉強の仕方―頭がよくなる秘密 (ノン・ポシェット)
1996年出版、米長先生と羽生先生の対談本です。

最初の単行本、積読になっていました。読んだ形跡がない。それで文庫を買って、こっちは読んでいました。
この二人の対談だから面白いのですが、どうしても米長先生が中心になるのでつっこみがなくて一番聞きたいことがぼけてしまっています。

再読してメモしておくことは

最初は物まねから始まる。まずは人まねを素直にその通りにやってみること。そのあとで自分なりの方法を考える。

短期的な勉強と長期的な勉強は違う。(具体例をやってほしかったのですが。)目先の勝利を追わないこと。

この二つです。
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20151029今日の一手<その191>;有力な筋がたくさんあるのは有利だから

2015-10-29 | 今日の一手
20151029今日の一手

25日は東海リーグ団体戦でした。たまには私の将棋です。(名南将棋大会、なぜか偶数の参加が続いていて私が入れないのです。)形勢判断と次の一手を考えてください。








昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
角と金歩の交換、後手に持ち歩があるので歩は考慮に入れず、先手がやや駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は28飛と持ち駒金銀で3枚。34歩が重要な拠点なので4枚に近いです。
後手の攻め駒は35角と持ち駒角銀で3枚。(今は82飛の働きが悪いので数えません。)
総合すれば先手がやや有利。

大局観として
先手が指せるのですが、この瞬間でよい手を指さないといけません。ゆっくりしていて後手玉が堅くなっては駒損が響いてきます。
28飛の利きが通っているのが最大の主張で、まずは飛車を成る手を考えます。また、27歩とか26歩とか飛車先を止められても38飛で35角に当たり、32の玉をにらんでいるので、飛車を成る手以外もありそうです。

後手のほうから言えば、先手の矢倉に米長流急戦矢倉を目指したのですが、先手は66歩と突かないで、升田先生のころのような急戦矢倉で対抗して、これがうまくいきました。63銀73桂の形を作る間に棒銀で攻められました。後手は継歩の反撃ですか効果は薄かったです。多分序盤の63銀が緩手です。

なお、問題図だけ見ると46銀と打つ手を考えるかもしれませんが、実戦で35の銀を79の角で取って35同角としたばかりなので考えないでしょう。実際、27歩から26銀で飛車先が止まります。


△ 実戦は41銀でした。

41同玉21飛成31歩33歩成

銀は捨てましたが桂馬を取って、と金を作れば攻め駒は4枚。
51玉31竜62玉43と

43同金35竜34銀38竜52銀打。

先手は駒損を回復して桂得になりました。先手有利。ただ、後手玉が安定しているので先は長いです。順当に寄せきりましたが。


△ 33銀と打ちこむ手。

33同桂同歩成同玉に21飛成が空成りなのがちょっと感触が悪いのですが。

飛車の空成り(駒を取らずに成ること)は3割引きで考える、と佐藤康光先生が書いていたと思います。
とはいえ、この図で後手の手は難しく、91竜から39香も見えますね。
後手の受ける適当な手がなければ57銀の攻め合いを調べておけばいいでしょう。45桂44玉に36金としばります。

58銀成同玉57銀69玉34金

後手は金を手に入れて受けます。37桂58角79玉47角成に32竜

先手玉も危ないのですが、どうやら先手が勝勢か。以下は55歩に23銀です。


○ 33歩成は軽い手。

33同桂に34歩が狙いで、後手は26歩と止めるくらい。(27歩でもほぼ同じです。)

38飛には44銀くらいしか受けがありません。

33歩成同玉45桂42玉に35飛で寄せに行きます。

35同銀33角41玉23銀

受ける駒が悪いですね。42角くらいしかありません。32金51玉42金と取って

42同金同角成同飛53桂成

これは寄りです。
途中で39飛の王手には59金でよさそう。これは先手勝勢になるようです。飛車きりを決断すればそんなに難しくないので読み切れるかどうかです。

最初の33歩成同桂に34金とすれば全く違う展開になります。

23飛成があるので27歩に38飛で71角しかなさそう。

33金41玉32銀43金

重い手を指すと重い手が続くという例がまた出てきました。なぜでしょうね。理由はよくわかりません。ともかく、49銀と打たれてもすぐに飛車が成れるようにしておけばいいのです。
35歩にも44桂と重い手。

62金35飛61玉41銀不成72玉32飛成

重い攻めですが、飛車の後押しがあるので問題ありません。重い攻めは攻め足が遅いですが切れません。
81玉52桂成72金53成桂

この後はすぐに銀を取るのではなく、52銀不成です。86歩には83歩とたたかないで84歩が正しい。飛車交換は避けます。
重い攻めはしっかり読まなければ指しにくいのですが、うまく手が続きました。


△ 22歩も考えられます。

26歩の受けに21歩成では27銀で混戦ですが


26歩には38飛

13角打21歩成に49銀でどうか。

35飛58銀成同玉35角

46銀28飛48銀

46角同歩29飛成39金19飛成33角

42桂24角成41玉33歩成

金銀を投入して守った後で攻めれば先手有利。


△ いきなり21飛成もあります。

21同玉33歩成で

部分的には受けがありません。素抜きの筋で受けるしかないです。
59飛59桂79角成

79同玉33飛成35歩

あとは竜を攻めながら後手玉に迫ります。手が多いので先手が指せそうだけど互角としておきます。


問題図では有力な手が多くて迷います。それぞれ先を読まないと決断しにくいのですが、

実戦の41銀は後手玉を安全な方に追うので、角の素抜きまで読まないと指せません。これは後回しの候補。

33銀と打ち込むのは、飛車の空成りの感触が悪いので躊躇します。後手の持ち駒が増えるのも怖いです。読んでみれば有力ですが。

33歩成が一番考えやすいです。33同桂に34歩が本線か。桂馬は取れそうなので攻め駒は十分。飛車切りからの寄せが見えるかどうか。
また、33歩成から34金がみえたら(私はなかなか気づきませんでした)、重い攻めになるので確認が必要です。直線的な筋だけでいいので読みやすいかも。

22歩から21歩成を目指すのも桂馬が取れそうなので一理ある手。でも飛車先を止められて38飛からの順を読むのはやりにくいです。

21飛成は見えたら本線で考えます。一番速いので。でも素抜きの筋があるとわかったらやめるでしょう。


このように、有力な攻め手が多いのは先手が有利だからです。どれも指せそうな気がするときは、どれが自然な手であるかを考えます。自然な手、というのもあいまいな言い方なのですが、駒得しながら攻める手があれば一番自然な手です。他に、相手玉を危険にする手、遊び駒を使う手、駒の働きをよくする手、攻防に働く手、相手の働いている駒を無効にする手、味よく自玉を固める手、というのもあります。こういう手が好手に結びつきやすい手です。
私には33歩成から34歩が一番自然に見えるのですが、どうでしょうか。






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