名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

羽生の頭脳

2015-10-22 | 将棋本 断捨離
角換わり最前線 (羽生の頭脳)
このシリーズは1992年から1994年に出版されました。羽生先生の本です。
急戦、中飛車・三間飛車破り! (羽生の頭脳)
これも買ったはずですが、どこへ行ったのやら。

プロの先生が読んでも難しい変化を丁寧に解説されているので話題になりました。いまは文庫本も出ています。
このシリーズ買い揃えていないのは、流行を追いかけるのが嫌いだったからでしょうか。この後に出た東大将棋ブックスのほうは横歩取り以外はそろえたのですけど。
さすがに今読む価値は小さいです。古本で自分の好きな戦法の本を見つけたら買ってもいいかなというくらい。大分売れたので安くなっているでしょう。
角換わり愛好家なので取っておこうかと思いましたが、なくてもよくなりました。
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20151022今日の一手<その184>;有利なときには良い手が増える

2015-10-22 | 今日の一手
20151022今日の一手

先月27日の名南将棋大会からAさんとAさんの対局です。(この日はAさんが4人います。)






昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は55角で1枚。角の陰になっていますが58飛も加えてもいいでしょう。
後手の攻め駒はありません。
総合すれば先手がやや有利です。

大局観として
ここで後手番なら54歩と打ってこれからなのですが先手番です。先手玉が堅いというか、後手玉の整備が間に合っていないので激しく戦いたいところです。先手が3歩手持ちにしているのが大きいです。歩が多いほど手を作りやすくなります。

問題図の少し前、

この65歩が疑問手。21玉から32金か、22玉から32銀か、しっかり囲うべきでした。
55歩同歩65歩同銀55角に64歩と謝らせられました。


△ 実戦は56銀とぶつけました。銀をさばく手です。

56同銀同飛65桂

65桂と逃げられたので少し後手も楽になったでしょう。先手74歩の負担が軽くなりました。
59角67銀66飛76銀成56飛45歩に同桂

後手は交換した銀を打ってもたれ戦術です。45歩に同桂が疑問手で、同歩なら有利だったのですが。
ここで44角と使えて持ち直しました。33桂成同角73銀

99角成82銀不成55香

飛車を取り返して互角に近い形勢です。先手の持ち駒が多いので悪くなったわけではないのですが、後手は76成銀をさばいて、先手の82銀は香車を取るだけだったので、差が縮まって逆転につながりました。


△ 77桂は考えてみたい手です。

おとなしく74銀と引いたら54歩同金35歩

という筋で先手よし。後手玉を直撃です。

ですから77桂には54歩の一手です。

65桂同桂73銀としたくなるのですが、

83飛64角55桂56銀47桂成同銀

先手が悪いわけではないのですが、77桂を使っても55桂と打ち返されること、65桂と使われること、が不満です。


○ 77桂がだめなら66歩です。

54銀なら74歩

と金を作らせるわけにはいかないので、72飛73歩成同飛65桂

これは先手が駒得になります。

ですから、66歩にも54歩でしょう。

65歩55歩74歩

65桂73歩成は と金が大きそうです。
83飛なら72銀93飛64歩

すぐに桂馬を取らないで飛角をいじめます。

この変化は角を取られるのですが、攻めはあるので先手有利。大きな差ではないのですが、手には困りません。


○ 54歩と先手から打ってみます。

54同銀が普通ですが、74歩です。

55銀とされても、2枚替えで と金を作れますから、65桂73歩成84飛66角くらい。

これで55歩と75角が残ります。57歩には78飛でやぶへび。先手有利です。

54歩に同金は

88角55歩56歩

53角54金の形が窮屈なので、そこをつきます。
42角には55歩の前に35歩

43玉ともできないので、86歩34歩87歩成33歩成

33同角34歩42角55歩53金79角

8筋は破られましたが、攻めているところが違います。これは先手優勢。

54歩が取れなければ42角ですが、45歩で

これはさらに先手が指しやすくなります。


○ 74歩は銀を呼び戻させる手筋。

74同銀しかなく、54歩には同金に限定できます。そして35歩。

前の54歩の変化で65銀の形と比べれば、1歩損です。でも銀の働きが悪くなったとみればこれもあります。


○ 最後は45歩と一番の急所を攻める手。

45同歩は33角成同玉53飛成

あとはいうことはありませんね。71角の筋もあります。

45歩は取れないので54歩ですが

44角同金同歩

44同角に66歩

どう応じても飛車がさばけます。先手有利。


問題図では後手の受けが一手遅れているのです。不用意に65歩と攻めたからですが、74銀は好形でも対振り飛車では73桂としないほうがよいというのは少し前にもやりましたね。銀と桂 両方をさばくのは難しいのです。対矢倉なら77銀が目標になるのでやりやすいのですが、振り飛車や右玉相手に65銀と出ても、いつでも74歩で戻されます。65桂から動いても桂馬交換になりにくいので74銀が残ってしまいます。

また、有利なときには自然な手でよい、あるいは有利なときには良い手が増える、というのも重要なことです。
問題図はいろいろ手があって、どれが自然かといわれると難しいのですが、74歩や45歩が自然な手と言えるでしょう。74歩同銀の形なら54歩が自然な手。54同金に角を引くか取らせて35歩か、と考えていきます。その過程で、最初に54歩同銀でも74歩で指せないか?と考えてみるか。
攻め将棋なら45歩から考えるでしょう。角を移動して53飛成の順で攻めたいから。触れませんでしたが、74歩同銀45歩というのもありそうですね。
56銀は銀をさばこうという手で思い浮かぶのですが、65銀と取っても同桂でさばかれるので、後回しで考えたいです。
55角は取られても金や銀と交換なら飛車がさばけると思っていれば、77桂や66歩です。54歩とされても大丈夫か考えなければなりませんが。

いずれにしても、ここはなにかありそう、と考えていいところです。後手陣に隙がありそうなのです。


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