弥生三月、初日の日曜日は氷雨がそぼ降る寒~い一日となりましたが、週の始まりとともに日差しいっぱいの日々が続いています。外を歩く際にコートも要らないくらいのポカポカ陽気となった本日 水曜日の午後4時過ぎ、工房のテーブルには春の日差しが存分に降り注いでいます。つい先ごろまで午後3時頃になると、日差しはお隣の家の屋根にさえぎられてしまい、工房にも急に夕暮れが迫って来るようにも感じられたものでした。
確実に陽も長くなってきているし、作陶の際にはそれこそ「氷」のように冷たく感じられた粘土もいくらか温もりを感じるようになってきたような気がします。
二階の窓からは、少々離れたお宅の庭の紅梅、白梅をはじめ、様々な花が今を盛りとばかり咲き競っている様子が眺められます。
伝えられるところでは、当地において本日の気温は18℃まで上昇したとか。つくづく「間もなく、春本番。梅は咲いたか 桜はまだかいな~」などと、ウキウキとした心持ちにもなってきます。時は頃、明後日の6日は「土の中に籠っていた虫が地上に這い出る」と言われる 啓蟄 を迎えます。春はもう、すぐそこまで…。
毎年、2月半ばになると ワタシにとっては一大事業のひとつともいえるお雛様の「飾り付け」が待ち受けています。
わが家のお雛様にまつわる話は3年ほど前にアップしたこちらをご覧いただければ幸いです。
そしてこのお雛様を眺めるたびにワタシと母は申し合わせたように「この雛人形を飾ると、何故か、地震が来たね…」という言葉をお互いに問いかけてしまいます。過去、この時期に関東でも比較的大きな地震が起こり、七人楽が手にする笛や太鼓のバチが紅い毛氈に落ちたということが何度もあったことを記億しています。そして今年は本日の昼、「地震が来なくて良かったね…」との言葉を交わしながら、ささやかに母主導で「桃の節句」の真似事におつき合い…。
閑話休題。
地震といえば、かの大震災から間もなく4年。この約1500日間の間にワタシたちは被災地復興へ向けていったいどれだけの事をしてきたのだろうか…。現状はといえば、復興作業とは名ばかりでまだまだ復旧作業の真っ最中なのではという思いを禁じ得ません。
折しも朝日新聞夕刊「文芸・批評」に月一回「終わりと始まり」というコラムを寄せている作家・池澤夏樹氏が昨日、「衝撃はあの日のまま 」というタイトルで、かの震災から4年を経てもなお放射能災害に翻弄され続けている福島の現状と政府や東京電力のいい加減さ等をやんわりとそして的確に指摘していました。
このコラムにおいて「無人の国道6号線」と冠されたサブタイトルを目にした時には、思わず腕組みをして「う~ん」とつぶやき、しばし腕組みをしたまま固まってしまいました。ワタシが育った東京都葛飾の街はまさに別名「水戸街道」と呼ばれる国道6号線沿い。東京・日本橋から約10㎞の葛飾を通り土浦、水戸を経てかの福島第一原発へは国道6号線一本で繋がっている…。そのような地理的状況はとうに知っていることではありました。されど、「無人の国道6号線」というサブタイトルが目に入ってきた瞬間、あらためて福島の再興へ向けて「微力ながら何かを‥」と誓った次第です。まずはこれまでどおり、福島の農産物や海産物、そしてお酒を積極的に購買し続けることからささやかに支援! 也。
この3月という時期はかの大震災以来、被災した東北地方の話が多く語られるのは当然のことながら、今年に限っては北陸地方の新時代を開く新幹線開通という明るい話題も世の中を席巻しています。
ワタシも、一日に何度かは、こちらのサイトをクリックして
さまざまなページを読み解きながら、「一番速い新幹線は軽井沢には停まらないんだ、何故だろう。多分…」などと、勝手に推理してみたり、鉄路への思いを巡らせてしまいます。
サイトを次々にパチパチとクリックしていくと「白山」「朱鷺」そして大好きな「黒部ダム」も…。
首都圏と新幹線で一本に繋がり、北陸地方は確実に新しい時代の到来ということになるのでしょう。
ともあれ、間もなく春本番。時の順にこそ差はあれ、春はすべての元へ平等にやってきます。ウチの黒猫チー坊も
毛繕い 日を追うごとに 長くなり… という風情で本格的な春を待ちわびています。
追伸 「黒猫ten」よろしくお願いいたします。