Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「紛争地域から生まれた演劇」今年も

2014-11-07 | Weblog
年末恒例、国際演劇協会日本センターによるリーディング&レクチャー「紛争地域から生まれた演劇」。概要が発表されたので転載する。
この企画は林英樹さんが中心で担ってこられたものである。私もいろいろと人や作品を紹介したり相談に乗ったりで、協力してきた。珍しく今年の作品・作者については、まったく協力・応援していないので、その埋め合わせというわけでもないが、該当地の専門家ではないので今まで遠慮してきた「シンポジウム」への参加を引き受けることにした。

予備知識のない作品と作家ばかりなので、これから触れていくのが楽しみである。
私はいつもイスラエルの作品には一定の疑問符がつくのだが、今年の作品はロンドンのカンパニーで制作され、昨年のエディンバラ・フリンジフェスティバルで大賞受賞、現在、英国ツアー中のほやほやの新作だという。
女性が外出時に身を隠す、例の衣裳のことである「ブルカ」を題材にした作品も興味深い。
ナイジェリアのウォレ・ショインカさんはアフリカ初のノーベル文学賞受賞作家という。ナイジェリア内戦中、投獄された経験をもとにした作品らしい。

来年頭に予定されている日韓演劇交流センターによる韓国戯曲リーディング同様、この企画は、アクティヴな演出家・俳優たちの出会いの場でもある。

紛争地域から生まれた演劇 シリーズ6 リーディング&レクチャー
「私たちは戦争、暴力、支配を超えられるか? 1914-2014: 第一次世界大戦から100年」

【リーディング】
『燃えるスタアのバラッド(Ballad of the Burning Star)』(UK/イスラエル)
作:ニル・パルディ(Nir Paldi)
翻訳:角田美知代
演出:大谷賢治郎、出演:小山萌子ほか

【リーディング】
『ブルカヴァガンザ(Burqavaganza)』(パキスタン)
作:シャーヒド・ナディーム(Shahid Nadeem)
翻訳:村山和之
演出:西沢栄治、出演:円城寺あや、明樹由佳ほか

【ITI特別講座】
『狂人と専門家(Madmen and Specialist)』(ナイジェリア)
作:ウォレ・ショインカ(Wole Soyinka)
翻訳・講師:粟飯原文子 台本一部朗読:新井純

期間:2014年12月19日(金)~23日(祝・火)
会場:東京芸術劇場アトリエウエスト
料金各回:1500円
ご予約・お問合せ:公益社団法人国際演劇協会日本センター事務局
E-mail ititicket@gmail.com TEL 03-3478-2189(平日11時~17時)
チケット前売開始:11月20日(予定)

【スケジュール】
12月19日(金)
19時開演 リーディング『燃えるスタアのバラッド』(UK/イスラエル)
上演後   トーク:ニル・パルディ、細田和江
12月20日(土)
14時開演 リーディング『燃えるスタアのバラッド』(UK/イスラエル)
上演後   シンポジウム①
「1914-2014と演劇~ポストコロニアルの視点から~」
パネリスト:ニル・パルディ、佐和田敬司ほか 司会:七字英輔
12月21日(日)
14時開始 ITI特別講座『狂人と専門家』(ナイジェリア)
~ウォレ・ショインカの世界~
講師:粟飯原文子、台本一部朗読:新井純
レクチャー終了後 シンポジウム②
「戦争と演劇~ギリシアから20世紀、現代~」
パネリスト:鴻英良、西堂行人、坂手洋二 司会:七字英輔
12月22日(月)
19時開演 リーディング『ブルカヴァガンザ』(パキスタン)
上演後   トーク:村山和之
12月23日(祝・火)
14時開演 リーディング『ブルカヴァガンザ』(パキスタン)
上演後  ラウンドテーブル
ゲスト:新野守広、宗重博之
演出家、出演者、翻訳者一同

主催:文化庁、公益社団法人国際演劇協会日本センター
共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
文化庁委託事業「平成26年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
国際演劇年鑑2015(2015年3月発行予定)特集企画

http://iti-japan.or.jp/conflict/
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