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“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「訂正云々(うんぬん)」は「訂正でんでん」と読む。 流行語・新語大賞有力候補。辞書にも載るはずだ。

2017-01-26 | Weblog
「訂正云々(うんぬん)」は、「訂正でんでん」と読む。
「うんぬん」ではなく、「でんでん」。
「云々」と書いて、「でんでん」。
これからはそう決まった。
流行語大賞の候補になるのは間違いないし、新語大賞の方かもしれない。

辞書にも載るはずだ。

でんでん―【云云】

①人偏がついた「伝伝」と空目して、安倍首相が読み間違えたことが世間に知られ、一般にも使われるようになった。相手の物言いや内容を、自分は深く考えず、官僚から伝えられた言葉でかたづけていいと、悪意と侮蔑を持って判断したとき、使われる言葉と考えられている。
備考 : 言葉を発したときの迷いのなさから見て、安倍首相は「うんぬん」という言葉を知らず、「でんでん」という言葉があることを疑わなかったともされているため、安倍首相自身の中ではそれは「でんでん」なのである。よって流行語大賞受賞の暁は、首相本人以外の者が受け取ることはできない。

 ②引用文や語句のあとをぼかしたり省略するときに用いる語「云々(うんぬん)」(用例:『東風吹かば―』の和歌)。それを安倍首相が国会答弁で「でんでん」と読み違えたことから、引用文や語句を使って答弁したときに、「他人から伝わって聞いたこと」として責任逃れができる言い方として、より悪意を強めるときに使われる。

③あれこれ議論したり批評したりするときに用いる語「云々(うんぬん)」(用例:「結果を―するのはよそう」)。 それを安倍首相が国会答弁で「でんでん」と読み違えたことから、あれこれ議論したり批評したりするとき、どうせお互い「他人から伝わって聞いたこと」を言い合っても仕方ないだろう、として相手の攻撃をかわす言い方として、より悪意を強めて使われる。

④ 詳細をぼかしたり,伏せたりするときに用いる語、「云々(うんぬん)」(用例:「その後―の事があって別れた」)。それを安倍首相が国会答弁で「でんでん」と読み違えたことから、詳細をぼかしたり,伏せたりするときさえ、自分が認識したのではない、「他人から伝わって聞いたこと」として、自分は内容がわかっていないが責任逃れができる言い方として、より無責任に使われるようになった。

⑤ 「云々(うんぬん)」には、もともと(「…と云々」の形で)上に述べたことが引用や伝聞であることを示す意味がある。…という話だ。…と言う。これだけは完全に「伝伝」でも意味が通っている。聞いた人は何のことかわからないけどね。でもそれも今のうちで、「うんぬん」とは言わなくなり、「でんでん」だけが生きのこるのかもしれない。

以上、天上の井上ひさしさんにもお伝えしておく。

さて、「訂正でんでん」の発端は、以下の通りである。

24日の参院代表質問で、安倍晋三首相が施政方針演説で「ただ批判に明け暮れたり、言論の府である国会の中でプラカードを掲げても何も生まれない」と述べたことに対し、民進党の蓮舫代表が「まるで我々がずっと批判に明け暮れているとの言い方は訂正してください」と問いただした。
その質問に対し、安倍首相は、「民進党の皆さんだとは一言も言っていないわけで、自らに思い当たる節がなければ、ただ聞いていただければ良いんだろうと思うわけで、訂正でんでんというご指摘はまったく当たりません」と答えたという。

答弁書にある「訂正云々(うんぬん)」を「訂正でんでん」と誤読したのだろうと考えられている。

官邸幹部は「『云々』と『伝々』はよく似ている」として誤読だったことを認めたという。

もちろん、国会答弁において「うんぬん」という表現を使うということじたいが質問者を小馬鹿にしていることになる、という意見も多い。

それにしても、この総理大臣は、野党に対する反論答弁の細かい言い回し案まで官僚だか部下だかに書かせているのだ。
野党揶揄が答弁書に用意されていたということは、馬鹿にするどころか、そもそも相手の言うことをちゃんと聞いていないということだ。

そして、「訂正でんでん」事件は、舌禍としては、以下の、もっと拙い失言を隠すカムフラージュのためにあえて披露されたものである可能性がある。

安倍晋三首相は2月にワシントンで開催を見込む日米首脳会談で、トランプ米大統領が掲げる「米国第一主義」に関し「理解し、尊重する」と伝える意向を固めた。複数の政府筋が24日明らかにした。トランプ氏の政治理念を率直に評価することで信頼を醸成し「新時代にふさわしい日米同盟の強化」(政府筋)を目指す。同時に、自由貿易の重要性についても訴え、理解を得たい考えだ。
首相訪米に向けて政府は24日、対応方針の策定に着手。「同盟はアジア太平洋地域の安定と、米国の国益に資する」との認識を首脳間で共有する方向で検討する。

他の国を「第一」にする主義を「理解し、尊重する」、そして「米国の国益に資する」というのは、自らの国が相手の属国であることの宣言以外の何物でもない。
そうした言葉も「米国第一主義でんでん」「米国の国益に資するでんでん」と言えば、だってアメリカさんや官僚がそう言っているんだもの、ということで回避されると思っているのだろうでんでん。
とりあえずご本人の責任ではないということであり、口にするかどうか以前に、ご本人が、発言は全て人任せか人のせいにできる「でんでん首相」なのである。
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1 コメント

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云々 (まりちゃん)
2017-01-30 12:08:09
でんでんわかってない人だということが、ほんとうによくわかりました(^^)
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