Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

本人と演じる人のご対面

2024-06-30 | Weblog
本人と演じる人のご対面といいますのは、燐光群新作『地の塩、海の根』公演では27日、ジャーナリストの藤原亮司さんをお招きしたアフタートークを開催したのであるが、そのトークイベント終了後、ロビーで、劇中に「藤原亮司」という役で出演した俳優・大対源と、藤原亮司さんご本人の対面が実現したのである。(残念ながらその時に並び写真を撮っていなかった!)

本作の創作にあたっては、藤原亮司さんの発表された記事を引用・参照させていただき、あらためてマイダン革命後2016年のドネツク、2022〜23年のウクライナ等の取材時の体験を聞かせていただき、また、事前に台本をお送りし、それに関連する場面を監修していただいている。

そして、藤原さんがじっさいに侵攻直後の一昨年四月二日、ロシア軍に包囲されたチェルニヒウから、ほぼ着の身着のまま逃れてきた、五十七歳の母親と三十六歳の息子に取材したときの会話は、藤原さんの言葉をそのまま使わせてもらった。父親は既に他界、きょうだいはなく親子二人だ。この会話に私が感動したことを伝えると、実際に藤原さんとお二人はその最後の一言のセリフをかわした後、滂沱の涙だったという。

俳優と、演じた役のご本人が対面するということは、私の作品では、よくある。
『海の沸点』のときの、知花昌一さんと津嘉山正種さんが特に印象深いが、劇にも登場する知花さんご一家が沖縄から観に来てくださって、終演後、ご本人とその役の俳優が並んで順番に記念写真を撮ることになった。最後に、家族ではないが岡本健一さんの役のモデルに当たる見津毅さんは事故で亡くなっていて、岡本さんだけが残って皆がはっとしたとき、その日に来てくれていた見津さんの恋人だったN子さんが、「わたし!」と言って、岡本さんに並んだのである。見津毅さんは、加藤直樹さんも属していた「秋の嵐」の、中心的な存在だった。その加藤さんと『九月、東京の路上で』以来、御縁がある。いろいろな記憶が錯綜して巡る次第である。



写真 大対源。
撮影・姫田蘭。




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燐光群公演
『地の塩、海の根』  
 作・演出◯坂手洋二
6月21日(金)〜7月7日(日)
下北沢ザ・スズナリ
世田谷区北沢1-45-15
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出演○森尾舞 南谷朝子 土屋良太 円城寺あや
鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 
樋尾麻衣子 武山尚史 大対源 徳永達哉 瓜生田凌矢 
尾形可耶子 西村順子 坂下可甫子 高木愛香 青山友香
声の出演 = 中山マリ
【お知らせ】
この度、大西孝洋が怪我のため、しばらく出演を見合わせることになりました。
復帰の際には劇団Webサイトでお知らせ致します。
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<開演時間> 
6月
21日(金)19:00 
22日(土)14:00
23日(日)14:00 ゲスト:加藤直樹(著述家)
24日(月)14:00
25日(火)19:00
26日(水)19:00
27日(木)14:00 ゲスト:藤原亮司(ジャーナリスト)
28日(金)19:00
29日(土)14:00 19:00
30日(日)14:00 ゲスト:田中壮泰(「地の塩」翻訳者、龍谷大学・東海大学非常
勤講師)
7月
1日(月)19:00
2日(火)14:00 ゲスト:瀬々敬久(映画監督)
3日(水)19:00
4日(木)14:00 19:00
5日(金)19:00
6日(土)14:00 19:00
7日(日)14:00
受付開始◯開演40分前 開場◯開演30分前
21日(金) はプレビュー。一律3,000円。人数限定・全席自由・撮影等あり。
◯ホームページでゲストの皆様をご紹介しております。
URL https://rinkogun.com
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【全席指定】
一般前売 3,800円 ペア前売 7,000円 当日 4,200円  
*U-25/大學・専門学校生 2,000円 *高校生以下 1000円 
(*U-25以下は受付にて要証明書提示)
障がい者割引3,000円(ご同伴者1名3,000円)、リピート割引(2回目以降1,900円)
(障がい者割引、リピート割引は劇団のみ受付)
*未就学児のご入場はご遠慮下さい。



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