Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

三田での山川方夫作品朗読

2015-04-21 | Weblog
先週、三田文学新人賞授賞式、三田文学会懇親会で、燐光群の杉山英之と秋定史枝が、山川方夫の小説「待っている女」「メリイ・クリスマス」を朗読した。満席、補助椅子も限界の数ぎりぎりの盛況。まあ、はらはらしたが、評判も良く、安堵した。
この会では三年前に『宇宙みそ汁』を西山水木さんに朗読してもらったのだが、その時の評判が良く、今回もということになったのだ。
山川方夫作品については、私は「その一年」を、「青空のある限り」というタイトルで戯曲化した。アトリエダンカンと関西テレビの制作。1996年に栗山民也演出・TOKIOの長瀬くん主演で上演している。センチュリーハイアットの「ミステリアスナイト」というイベントの仕事で数年間ご一緒した故・谷啓さんに、高校生時代に茅ヶ崎の米軍キャンプでジャズを演奏した話を改めて取材して聞いたのを思い出す。あの芝居ももう二十年近く前になるのか。ヒロイン役だった中川安奈さん、猪熊恒和と一緒に日系二世のMP役をやった松本きょうじさんも亡くなられた。本当に時間の過ぎゆく速さに驚かされる。
34歳で亡くなった山川方夫という作家の文体、「第三の新人」世代の三十代の感性、言葉へのこだわりに触れて、「昭和」の変遷にも思いを馳せる。
久しぶりの慶應大学。学生時代に大学に真面目に通っていなかった気がする身としては、三田の風景の中を歩くのがどうも面映ゆい。
この日は事前に三田文学総会があり、その後に巽孝之氏と6月開催の「世界メルヴィル学会」についても相談。世界中から百人を超えるメルヴィル研究者が結集するのだ。『白鯨』はアメリカにとっては聖書に次いで読まれている書物。私は『バートルビー』について基調講演をする。
来年再来年のこともいろいろと調整しなければならない。
いろんなことが同時進行だ。
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