イギリスと私の出会いは三十年近く前で、
当時はノッティングヒルにあったゲートシアターで拙作『くじらの墓標』がレパートリーとして上演されることになり、その準備と本番でロンドンに行ったときである。
なのでイギリス界隈では「クジラの人」と思われているわけではないが、私も、当時のことを思い出すと、ああ、クジラだったのだと思う。
ノルウェーに行ったときは「クジラの国」という感動があったが、欧米の他の国ではそんなことはまったくない。
考えてみると、捕鯨産業の衰退で、クジラのことを考える機会が減っている。
さみしい。
なので居酒屋で「酔鯨」や焼酎「くじら」があれば頼んでしまう、というわけではないのだが。
写真は先日、都内某所で。