Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「水コロナ」と空耳

2020-06-06 | Weblog
コロナ禍対策のいろいろな話をしているとき、「水コロナ」「水コロナ」と言う人が別々な現場に複数いて、なんのことだろう、と、思った。
文脈も破壊されてしまうし、理解不能になりかけたときもある。ウイルスが水に溶けた状態のことを言うのかもしれない、とはさすがに思わなかったが。

謎はやがて解けた。 
「水コロナ」ではなく、「with コロナ」だったのだ。
「with」を「みず」に近く発音なさる方が複数いたのだ。

ひどい空耳だ。

そもそも私は「with コロナ」という言い方が嫌いである。
この言葉を言い出したのかいちばん良く使っているだけなのか、よく口にする都知事もまた、信用できないのである。

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窓の外に扇風機を向ける稽古場

2020-06-06 | Weblog
窓の外に扇風機を向ける稽古場。

換気のためである。


燐光群 〈別役実メモリアル〉 『天神さまのほそみち』。

上演は、7月3日から。
下北沢ザ・スズナリ。
http://rinkogun.com/Tenjinsama_no_Hosomichi.html

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<別役実メモリアル>はじまります 燐光群『天神さまのほそみち』

2020-06-06 | Weblog
<別役実メモリアル> はじまります。 

最初は、燐光群 『天神さまのほそみち』 となりました。

上演詳細は、以下をお読みください。

<別役実メモリアル>
燐光群『天神さまのほそみち』
作◯別役実 演出◯坂手洋二
7月3日(金)~19日(日)全20ステージ
会場◯下北沢ザ・スズナリ
出演◯さとうこうじ 鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 円城寺あや 鬼頭典子 杉山英之 荻野貴継 樋尾麻衣子 武山尚史 町田敬介 中山マリ(voice)
タイムテーブル、チケット料金、アフタートークスケジュール等、詳細はこちらをご覧下さい。
http://rinkogun.com/Tenjinsama_no_Hosomichi.html

戦後演劇史の中心的存在である別役実氏。今年3月に惜しまれつつ亡くなりました。
別役氏の戯曲と思想は、現在活躍する多くの演劇関係者に、広く深く、多大な影響を与えてきました。50年にわたり執筆された130を超える戯曲は、プロ・アマチュアを問わず、今も繰り返し上演されています。

このたび、<別役実メモリアル>として、これから一定の期間、過去にも別役作品を上演してきたカンパニー等が、別役作品を上演していくこととなりました。詳細は少しずつ発表されてゆくと思います。氏の作品を新たに見つめ直し、多くの方と共有することで、その魅力と本質が、次の世代へと受け継がれてゆくことでしょう。

『天神さまのほそみち』は、別役実戯曲の中で「もっとも不条理」と評されることのある、怒涛の対話劇です。私たちの胸に突き刺さる、「孤独」な登場人物たちの群像劇は、ある意味で、別役実戯曲・最大の難関といえるでしょう。

別役氏と劇作家協会等の活動でも親交のあった坂手洋二が、この鮮烈な鎮魂歌を、現在に再生させます。
さらに、作品の設定にあわせて、会場である下北沢ザ・スズナリの搬入口や出入口を、可能な限りオープンし、開放的なステージとします。

電信柱とベンチという空間設定で書かれ、1979年に文学座で初演された本作は、同時期の『赤色エレジー』同様、作者自身の青春を回想する生々しさが滲む芸術性の高い作品です。
作中の救いのないカタストロフは、大きく変わってしまった街と共同体の変容そのものであり、時代が別役作品の喚起するボーダーに達してしまったと言えるでしょう。
本作の示すコミュニケーションの衝突は、SNSに象徴される現在の諸問題を予見したものです。別役作品の言語的強さを生かした演出により、初演時にはなかった現実社会の「内向」「排他」「分断」が鮮明にされます。「個」の情報がそぎ落とされた別役作品の対話のメカニズム、その閉鎖された関係性に陥ってゆくプロセスを演劇化すべきなのは、まさに今であると考えています。

どうぞご期待ください。
コメント (1)
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