A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

東京6区 vol.5 FUJI SONIC '09

2009-07-17 20:51:48 | お知らせ
この度、DJイベントを行います。
お時間ございましたら、お越しください。
なお、画像はDMに使用したペインティングです。
I.Tさんありがとうございます。

<東京6区 vol.5 FUJI SONIC '09>
2009年7月31日(金)19:00~23:00
場所:CLUB ACID
charge:¥1,500(+1drink¥500)
DJ's:いなりずし、おにぎり、ちんかーべる、PIЯATA、ペコ、レインボーミカ
VJ:tackco
「富士と幕張の間でフジロック、サマソニ出演アーティストの選曲により6人のDJが2大フェスをつなぎます。
この一夜で夏フェスの予習・復習ができてフェスが2倍楽しめます。
夏フェスに行く人、行かれない人もこのイベントでフェスを体感してください!」

サブタイトル通り、日本を代表する2大ロックフェスであるフジロック(フジロックフェスティバル)、サマソニ(サマーソニック)の出演アーティストを中心にした選曲で行います。昨年に引き続きの開催で、今回はタイトルを頂いてしまいました。両フェスティバル関係者の皆さま申し訳ございません。フェスの成功心よりお祈りしております。


Recording Words 014

2009-07-16 20:27:05 | ことば
緩やかな探究心をもちつづけることによって、創造性を広げることができる。「できっこない」と言う代わりに「もしかしたら」と口にすると、神秘や魔法の扉が開くのだ。
(ジュリア・キャメロン『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』菅靖彦訳、サンマーク出版、2001年、p.126-127)

もしかしたらずっと探究心を忘れていたのかもしれない。

未読日記295 「Gallery SOWAKA 1992-2006」

2009-07-15 22:11:35 | 書物
タイトル:Gallery SOWAKA 1992-2006
編集:山本知歩
デザイン:細谷衣美
対談撮影:梅田彩華・山口和也
対談編集:岩淵拓郎(メディアピクニック)
印刷:西胡堂印刷株式会社
製本:株式会社修明社製本所
協力:草木貴照
p1リトグラフ:川部優子
発行:sowaka
発行日:2007年6月1日
定価:\2,500
内容:
ギャラリーそわかのドキュメントブック
主に、若手の現代美術作家の展覧会を行ってきたギャラリーそわかが2006年に幕を閉じた。ゆかりある作家のピックアップ、オーナーとスタッフとの対談などを収録。14年間歩んだそわかの道のりを通して、その時代の京都のアートシーンが見えてくる。

「始まりのとき、終わりのとき」平田賀津子(ギャラリーそわか)
「「ギャラリーそわか」その誕生まで」本郷重彦(造形作家)
「pick up artists by sowaka」
岩野勝人、大倉侍郎、かなもりゆうこ、清水克久、戸矢崎満雄、谷本天志、鈴鹿芳康、国谷隆志、英裕(英ゆう)、藤原みどり、本郷重彦、S+N、森太三、池田朗子、田尻麻里子
「スタッフ対談」
中西美穂、鎌田高美
「pick up artists by sowaka」
本田健、法貫信也、満江英典、森泰之、割石ヒロミ、杉原秀樹、藤岡秀夫、アニアス・ワイルダー、中西信洋、名和晃平、北城貴子、カワイオカムラ、室千草、矢部奈桜子、井上信太
「スタッフ対談」
坂本佳代、佐藤哲寛
「ギャラリーそわかという特別な存在」篠原誠司(Gallery ART SPACE)
「Drawings Xにむかって」谷本天志
「そわか 創造を触発する空間」深萱真穂(京都新聞社丹波総局記者)
「ギャラリーの役割 京都のアートシーンについて」小吹隆文(美術ライター)
「14年をふりかえって」平田賀津子
別冊 ギャラリーそわかの歩み

購入日:2009年6月24日
購入店:Calo Bookshop & Cafe
購入理由:
 とある理由でsowakaの前身であるギャラリーそわかについて調べたいと思い、いろいろ調べていたら大阪にあるオサレなブックショップ&カフェCaloのウェブサイトで、メールオーダー販売をしていて購入。注文したらものすごいスピードで届いてびっくりした。対応がすばらしい書店である(当のsowakaで注文してもこんなに早くは来なかったかもしれない)。ちなみに、本書は一般書店、美術系書店(例えば、ナディッフ)でも販売しておらず、あろうことか美術館のライブラリー、図書室にも置いておらず、本書の入手自体がかなり貴重。
 加えて本の内容がすばらしい。奇しくも同姓のオーナー平田賀津子さんが書く文章は、一文字一文字が美術やギャラリーへの愛情に満ち溢れていて、読後胸がつまる。こんなに飾らず素直で美しい日本語で書かれたギャラリーオーナーの文章はないと言いたくなる。「pick up artists by sowaka」で取り上げられている作家のほとんどが平田オーナーへの感謝や思いを綴っているのもうなづける。残念ながら私は「ギャラリーそわか」に行くことは叶わなかったが、現在は「sowaka」として2008年よりリニューアルオープンしている。オーナーの平田賀津子さんも健在である。過日行われた「北城貴子展」もすばらしい展示であったことを付け加えておこう。

 先のギャラリーαMといい、ギャラリーの歴史を知るとギャラリーというものが生き物に見えてきておもしろい。その活動の変遷は何かが作られていく過程でもあり、スリリングだ。また、現代ではコマーシャルギャラリーが中心になりつつあり、レンタル兼企画画廊の存在は軽視されがちだが、特に京都アートシーンでは個性的なオーナーが多く(なぜか女性が多い)、ギャラリーの個性が際立っている。こういった記録集も個性的なオーナーがいるからこそできるのだろう。ぜひ、他のギャラリーも閉廊時などと言わず作ってほしいものである。それはひとつのギャラリーの記録というより時代の記録でもあるのだから。


未読日記294 「雪」

2009-07-13 23:07:51 | 書物
タイトル:雪
著者:中谷宇吉郎
発行:岩波文庫/岩波文庫 緑124-2
発行日:2005年4月25日第9刷(1994年10月17日初版)
内容:
天然雪の研究から出発し、やがて世界に先駆けて人工雪の実験に成功して雪の結晶の生成条件を明らかにするまでを懇切に語る。その語り口には、科学の研究とはどんなものかを知って欲しいという「雪博士」中谷(1900-62)の熱い想いがみなぎっている。岩波新書創刊いらいのロングセラーを岩波文庫の1冊としておとどけする。(解説=樋口敬二)
(本書表紙解説より)

購入日:2009年6月20日
購入店:古本遊戯 流浪堂
購入理由:
真夏に雪の本とは不思議かもしれないがそれには理由がある。先日、とある媒体に<鈴木理策「WHITE」>展のレヴューを書かせて頂いたが、その際に執筆の参考として購入したのである。にわか勉強をしようとしているのがわかってしまうが、しないよりはいい。しかし、いい作品であったのに自分で書いたレヴューテキストは低レベルで自己嫌悪に陥るばかりであった。なにより作品に申し訳ないと反省している。とくにテキスト最初に本書の引用をしながら、まったく効果的な引用として活きてこないのは私が本書を「未読」であることにつきる。言葉を変えれば「未熟」であるということだ。そう、膨大な未読の集積とは本を読んでいないということだ。それは「未熟日記」の謂いに他ならない。とはいえ、私のことなのでいつまでたっても未熟のままではあるだろうが。

 都会育ちの私にとって、雪を見るのは楽しみである。雪国の人々からしたら不謹慎極まりない発言だろうが、都会に降る雪は破壊的刹那的で子どもの頃から好きだった。雪が降って降って降り積もり、すべてが白くなってしまえばいいと願った。嫌いな学校もいじめ続けられた毎日もみんな飲み込んでしまえばいいと思った。そう願いながら雪道を歩いていた。その時わたしは道で1本のライターを拾ったのだ。かじかんだ手で拾い上げ、ライターをつけてみる。しんしんと降る雪の中、物音しない世界の中で、火だけが暖かった。まるで自分みたいだった。つけもすぐ消えてしまう火のような存在。この程度の存在だったかと思った。
私は火をつけたライターを目におしつけた。


(このブログに登場する人物及び内容はすべてフィクションです。)


未読日記293 「αMアーカイヴズ 1988-2008」

2009-07-12 22:09:57 | 書物
タイトル:αMアーカイヴズ 1988-2008
企画:αMアーカイヴズ運営委員会
編集・制作:武蔵野美術大学広報課αMプロジェクト+安達事務所
ブックデザイン:安達史人+児玉幹夫
撮影:小松信夫+山本糾+大須賀信+坂田峰夫+横澤典+柳場大+加藤健+平野覚堂+御澤徹+木奥恵三
写真提供:柳幸典+山本糾+武蔵野美術大学広報課
印刷・製本:株式会社ルナテック
植字・組版:株式会社RUHIA+児玉幹夫
発行:武蔵野美術大学
発行日:2009年4月20日
内容:
ご挨拶
αM歴代キュレーターとギャラリー
ギャラリーαMのコンセプト
「ジョージにムサビのギャラリーできた」谷新(宇都宮美術館館長)
キュレーターたちの発言から
 「ギャラリーαMへの提案」谷新
 「空間へのディアロゴス」高木修(彫刻家)
 「ゲスト・キュレーターとしての指針」高島直之(美術評論家/武蔵野美術大学教授)
 「未定型の思考」倉林靖(美術評論家)
 「企画にあたって」高島直之
 「企画にあたって」松本透(東京国立近代美術館副館長)
 「企画にあたって」林卓行(美術批評家)
 「媒介者たち/Mediators」堀元彰(東京オペラシティアートギャラリー・チーフキュレーター)
 「風景の奪還―見果てぬ夢に」新見隆(武蔵野美術大学教授)
 「未来のニュアンス―スペースダイアローグ」岡部あおみ(武蔵野美術大学教授)
 「生命の部屋」加藤義夫(インディペンデント・キュレーター)
 「ON THE TRAIL」鷹見明彦(美術評論家)
 「現われの空間」住友文彦(キュレーター)
「馬喰町からの挨拶」高島直之
αM活動全記録
「ギャラリーαMの再スタート」赤塚祐二(画家/武蔵野美術大学教授)

入手日:2009年6月20日
入手場所:gallery αM
ギャラリーαMに行った際、「ご自由にお持ちください」とあり頂いた一冊。ギャラリーαMのこれまでの活動をまとめた記録集。
 私が最初にαMに行ったのは、吉祥寺にあった最後の方の2001年だったろうか。それ以降は、ギャラリースペースを持たないプロジェクト形式で行われたが、追って見て歩いたものである。そして、本年5月から馬喰町にギャラリーを再オープンしての新スタートである。流浪の旅が終わり、ようやく定住である。
 本冊子を見て、ギャラリーが出来た1988年から昨年までを振り返ると、実に充実した展覧会を重ねてきたことがわかる。関連イベントで行われるシンポジウムなども、研究機関である大学らしくコアなテーマで行われており渋い内容である。
 それにしても、谷新氏のテキストのタイトル「ジョージにムサビのギャラリーできた」は失笑を禁じ得ない美意識の欠片もないタイトルである。もちろん「ジョージ」は「吉祥寺」のことだが、このような言葉が当時流行っていたのだろうか。美術評論家の故東野芳明氏の著作にも時々このような流行語をからめた言葉遣いがあり、今読むと意味不明な箇所があるが、つくづく後から振り返ると恥ずかしいものである(注:谷新氏、東野芳明氏の批評業績について述べたわけではない。)。
 また、キュレーター、出品作家の傾向がやや武蔵美色が強い気がするのはご愛敬だろうか。しかし、そういった偏りは美術大学が行うのだから致し方ないのだろう。偏りがあって大いにけっこうである(もし他大学が文句があるのなら、自前の現代美術のギャラリーを作ればいいのである)。その点、対する多摩美で行われている現代美術のアニュアル展<TAMA VIVANT>展はプロデュースが学生主体なだけに、大人の事情があまり入っていないのか、取り上げる作家の傾向がバラバラである(それはそれで統一感がまったくなく批評性に欠けはするのだが)。
 まずは、この景気のさ中にαMのスペースが出来たことを喜びたい。企業、行政の文化面への出資は削減していくばかりの時代に、大学が現代美術のスペースを持つということは存在として大きい。自身の大学の学部・大学院の卒業・修了展のためのスペースとしてではなく、純粋にキュレーションによる展覧会を行うためのギャラリースペースを都心に持つのはおそらく武蔵美だけではないだろうか。確かに中京大学アートギャラリー・Cスクエアはあるが、美術大学ではないし、また、京都精華大学、京都造形大学にも似たようなスペースはあるが、展示内容に一貫した統一性はない。ぜひ、他の(美術)大学も追随していってほしい。こればかりは歓迎である。

Recording Words 013

2009-07-11 23:23:00 | ことば
今日、どこに帰るんですか?女王様の家ですか?

今日夜、最寄駅から自宅へ帰る道すがら、通りすがりの30代と思われる女性が、連れの50代らしき男性に向けて発した言葉である。
帰る家に女王様の家という選択肢がある人はそうそういないだろうが、妙に想像力を掻きたてられる言葉である。そう言われた男性はとても「女王様」の家に帰るような風貌ではなかった。しかし、冗談にせよこの言葉だけ聞くととてつもなく危険な意味に変貌してしまうから不思議だ。

ちなみに、これと似たエピソードがある。
大阪のアンダーグラウンドバンド「アウトドアホームレス」の『あんなおっさん妖精としか思われへん』という曲である。この曲の成立もバンドのメンバーが街を歩いていた時、通りすがりのOLが発したこの言葉に衝撃を受け生まれた曲だと言う。
私が聞いた言葉より、こちらの方がずっと意味を通り越して、驚愕するような新次元への扉を開いてしまう言葉である(それをやるアウトドアホームレスもまた恐るべきエネルギーを持つバンドである。)。しかし、見知らぬ人が発した言葉を、偶然聞いたこちらの身にもなってほしい。何かしら形にしないことには気持ちが納まらないではないか。





未読日記292 「新国誠一 works 1952-1977」

2009-07-11 23:09:18 | 書物
タイトル:新国誠一 works 1952-1977
編集:国立国際美術館
編集協力:武蔵野美術大学美術資料図書館
構成:金澤一志
CD構成:松井茂
造本デザイン:山口信博+佐久間年春+大野あかり
発行日:2008年12月6日
発行:株式会社思潮社
印刷:三報社印刷株式会社
製本:誠製本株式会社
内容:
視るための詩・聴くための詩
1960年代の国際前衛詩運動<コンクリート・ポエトリー>の最前線で日本を主導した極北の詩人・新国誠一の全貌をあきらかにし、詩の可能性そのものを問い直す。幻の詩集『0音』の全篇を収録する決定版作品集。音声詩14篇を収めたCD付属。

「それは頁なのか、あるいは一枚のプレートなのか。新国誠一の視覚詩を前にして、私たちはそう問わざるをえない。もし頁であるとすれば、当然ながらそれは書物・頁・文字というセリーのなかに位置づけられることになるだろう。一枚のプレートであるならば、自立した白い矩形のフィールドそのものが直接的に対象化されなければなるまい。
 おそらくこの問いに対する確たる答えはない。むしろ彼の作品は頁であり、かつ矩形のフィールドでもあるというアンビバレントな両義性を宿しているというべきなのである」―建畠晢=本書解説より
(本書帯より)

仙台時代 1952-1962
詩集『0音』 1963
東京時代 1963-1977
空間主義東京宣言書:1968
ASA宣言書:1973
資料・解説
NOTE草稿/アルバム/著作一覧/年譜/関連文献一覧
付属CDについて
「矩形の聖域 新国誠一試論」建畠晢
「「雨」のおもむき」向井周太郎
「空間主義・音声詩・ことばのオブジェ」松井茂
「新国誠一の《具体詩》」金澤一志
収録詩一覧
(本書目次より)

購入日:2009年6月19日
購入店:リブロ 渋谷店
購入理由:
 昨年12月から本年3月まで大阪の国立国際美術館にて<新国誠一の《具体詩》―詩と美術のあいだに>展が開催された。チラシを見て、このような詩における果敢な試みはぜひ見てみたいと思ったが、遠方のため泣く泣くあきらめざるを得なかった。しかし、6月に武蔵野美術大学美術資料図書館に巡回されるということを知り、行きづらい武蔵美まで行ってきた。期待通り実に見応え十分な展示内容に、行った甲斐があった。
 とかく、「具体詩」「視覚詩」と言うと、前衛や実験性が強調されてしまう嫌いがある。だが、新国誠一の詩は見ておもしろく、かつ美しい。フォントや選択された文字(漢字)の造形性、余白のとり方を見ると、一般的な詩とそれほど変わらないことがわかる。そう、新国のベースにあるのは確実に「詩」なのだ。加えて、新国の視覚詩はドライな印象を与えるが、よくよく見れば(聞けば)ユーモアが漂い、清々しい印象さえ与えられる。言葉の、音の、シラブルのひとつひとつを慈しむように丁寧に扱っているからだろうか。その優しさが、温かさが「詩音」として伝わってくる。
 造本についても述べておきたい。本書はCDが付属されているのだが、その造本がすばらしい形態によって納まっている。CDの収納をどうするのか。CDブックと言われるものには必ずついて回るデザイン上の問題点である。CDケースを付属させれば、CDの収納は確保できるものの、購入者は本とCDを別々に置く可能性がある。かといって、CDを不織布ケースに入れて、本のどこかに糊付けで添付するというケースもある。しかし、これだと本を読む時にCD盤面の堅さがページをめくりにくくしたり、糊付けが弱くて不織布ケースが落ちてしまったり、と格好が悪い。このCD+本のデザイン上の難しさを本書はすばらしいデザインで解決している。その成果は本書を見て頂くしかないが、手にとって損はない。

未読日記291 「春風亭柳好」

2009-07-10 21:35:08 | 書物
タイトル:隔週刊CDつきマガジン 落語 昭和の名人 決定版⑫ 三代目/四代目春風亭柳好
編集人:宮本晃
監修:保田武宏
寄席文字:橘左近
CDリマスタリング:草柳俊一
アート・ディレクション:渡辺行雄
デザイン:片岡良子、姥谷英子
編集:小坂眞吾(小学館)、内田清子
制作企画:速水健司
資材:高橋浩子
制作:田中敏隆、南幸代
宣伝:長谷川一、山田卓司
販売:豊栖雅文、竹中敏雄
広告:林祐一
発行:株式会社小学館
発行日:2009年6月23日
金額:1,190円
内容:
名調子の師匠、脱力型の弟子
三代目/四代目春風亭柳好
【しゅんぷうてい・りゅうこう】三代目1888~1956/四代目1921~1992

CD(77分)
三代目春風亭柳好
野ざらし・・・向島まで骨釣りに
青菜・・・その名を九郎判官
四代目春風亭柳好
牛ほめ・・・穴があったら儲けたい 初出し音源
付き馬・・・追いかけて田原町 初出し音源

○桂文楽も脱帽した、三代目の華ある話芸 寄席を沸かせた名調子
○CD鑑賞ガイド 心地よいリズムに身をゆだねる
落語をもっと面白くする連載3本立て
田中優子○吉原に生きる
五街道雲助○続・扇子の見立て
山本進○落語のレコード初録音

購入日:2009年6月17日
購入店:ブックファースト 渋谷文化村通り店
購入理由:
 以前、馬鹿な者をあからさまに馬鹿にして終わるような与太郎物系の話があまり好きではないと書いた。だが、この四代目春風亭柳好なら、楽しく聞けるから落語は不思議だ。三代目の師匠はやたら元気がよく、私には少々暑苦しい。四代目のとぼけたような芸風の方が私にはピッタリくる。声が低いのに、飄々とした語り口がまたいい。
 そして、四代目柳好が落語家を目指して、三代目に入門したのは29歳だという。遅咲きのスタートである。奇しくも今の私と同い年だが、何事も始めるのに遅くはないと思わせられる。もちろん、四代目の相当な努力があったであろうことは言うまでもない。ちなみに、四代目の最初の弟子で現在の春風亭小柳枝師匠が入門したのも29歳のとき。29歳からのスタートも悪くはない。

Recording Words 012

2009-07-09 21:17:13 | ことば
 祖母は苦しい人生が自分に何を教えてくれたかを知っていた。成功しても失敗しても、人生の真実は、その質とほとんど関係ないということである。人生の質はつねに喜ぶことのできる能力に比例している。喜ぶことのできる能力は、日常の細部に目をやることによってもたらされる贈り物なのだ。
(ジュリア・キャメロン『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』菅靖彦訳、サンマーク出版、2001年、p.75)

成功や失敗は人生の質とほとんど関係がない。有名か無名かは人生の質とほとんど関係がない。所有している物の数量と人生の質はほとんど関係がない。付き合いのある人の数と人生の質はほとんど関係がない。いままで生きてきた時間と人生の質はほとんど関係がない。今日降る雨と人生の質はほとんど関係がない。

未読日記289 「LOCUS」

2009-07-07 22:49:32 | 書物
タイトル:LOCUS : ART INITIATIVE PROJECT EXHIBITION AS MEDIA 2008
監修:木ノ下智恵子(神戸アートビレッジセンター)
編集:伊藤まゆみ(神戸アートビレッジセンター)
編集補:本田久美子(神戸アートビレッジセンター)
撮影:福永一夫、草木貴照
デザイン:鈴木ゆたか(Studio029
印刷:株式会社明光堂
発行:神戸アートビレッジセンター
発行日:2009年3月31日
内容:
神戸アートビレッジセンターにおいて2008年11月1日―11月24日に開催された<アートイニシアティヴ・プロジェクト[Exhibition as media 2008『LOCUS』]展の記録集。

木藤純子|JUNKO KIDO
国谷隆志|TAKASHI KUNITANI
栗田咲子|SAKIKO KURITA
田中秀和|HIDEKAZU TANAKA
三宅砂織|SAORI MIYAKE
作品リスト|Exhibited Works
ゲストトークA|Guest talk A
ゲストトークB|Guest talk B
出品作家による座談会|Artists talk
作家略歴|Biography
(本書目次より)

頂いた日:2009年6月12日
頂いた場所:FUKUGAN GALLERY
作家の三宅砂織さんより頂いたもの。心よりお礼申し上げます。
 この展覧会は神戸アートビレッジセンターで開催されたが、展覧会企画は出品作家5人が行ったという。つまり、作家がキュレーションも行ったということだが、いったい学芸員、キュレーターは何をしているのかというと、いい作家を5人集めたところで、キュレーションは役割終了だということなのかしらん。作家の方たちは、なれないキュレーション業務にたいへんだったろうと想像する。
 それはともかく、フォトグラムペインティングとも言うべき三宅砂織氏の作品は見たことのない白昼夢のような世界があり、栗田咲子氏の作品は飄々とした世界観があるし、見れなかったことを公開する展覧会であった。
 三宅氏、栗田氏の作品は、8月21日~23日に開催されるART OSAKA 2009のFUKUGAN GALLERYにて展示されるのでチェックされたし。