仕事をしたいと思っていたのかもしれませんが、私には途方も無い怠惰が根底にあるのです。働くことよりも生きること、呼吸することのほうが好きなのです。私がしてきた仕事が、将来、社会的な観点からみて、何か重要性を持ちうるとは考えられない。だから、こう言ってよければ、私の芸術とは生きることなのかもしれません。各一瞬、各一回の呼吸が、どこにも描きこまれていず、視覚的でも頭脳的でもない作品になっている。それはある種の恒常的な幸福感です。
マルセル・デュシャン、ピエール・カバンヌ『デュシャンは語る (ちくま学芸文庫)』岩佐鉄男・小林康夫訳、筑摩書房、1999年、148頁。
私も怠惰な人間なので、働くより呼吸することの方が好きである。芸術家は、生きることが芸術になるからいい。
マルセル・デュシャン、ピエール・カバンヌ『デュシャンは語る (ちくま学芸文庫)』岩佐鉄男・小林康夫訳、筑摩書房、1999年、148頁。
私も怠惰な人間なので、働くより呼吸することの方が好きである。芸術家は、生きることが芸術になるからいい。