A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1202 『声ノマ全身詩人、吉増剛造展』

2016-07-15 22:25:14 | 書物
タイトル:声ノマ全身詩人、吉増剛造展
別タイトル:The voice between: the art and poetry of Yoshimasu Gozo
      声ノマ全身詩人吉増剛造展
      聲ノート=Voice notebooks
編集:保坂健二朗、左右社
翻訳:岡本小百合、シム・イーチャン、クリストファー・スティヴンズ、ジョーダン・スミス
デザイン:服部一成、佐藤豊
発行:東京 : 東京国立近代美術館
発行日:2016.6
形態:248, xxxviiiip : 挿図 ; 21cm + コンパクトディスク2枚
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2016年6月7日-8月7日:東京国立近代美術館
   主催: 東京国立近代美術館
   企画構成: 保坂健二朗
   その他の執筆者: 佐々木中, ホンマタカシ, 吉増剛造, 吉本隆明
   <声ノート>のリスト: p206-212
   [吉増剛造]年譜: p230-241
   作品リスト: p242-247
   Biography: pxxviii-xxxviiii
   付属コンパクトディスクのタイトル: 聲ノート=Voice notebooks
内容:
図版
 日誌・覚書
 <声ノート>等
 銅板
 コラボレーション
 写真
 <裸のメモ>
 <gozoCiné>
 自筆原稿
 <怪物君>
 <New gozoCiné>
 関連作品

テキスト
保坂健二朗「吉増剛造と声について、のメモ」
佐々木中「文字の歴乱——吉増剛造とその詩語」
ホンマタカシ「なんか、、いい淀み、、みたいなもんだろな、、反復-探索、増幅し、、そして、、、」
朝吹真理子「みることがわからなくなる」
吉本隆明インタビュー「<普遍的なポエジー>へ向けて 奈良朝以前の日本語の根源へ 」
吉増剛造ロングインタビュー

資料
<声ノート>のリスト
<声ノート>(抜粋)
年譜
作品リスト

聲ノート/吉増剛造 DISC 1
1 聲ノート No.1 1984年4月29日ー5月12日
2 聲ノート No.2 1984年5月12日ー5月23日
3 聲ノート No.3 1984年5月24日ー5月26日
4 聲ノート No.8 1984年9月1日ー9月18日
5 聲ノート No.10 1984年10月11日ー11月6日
6 聲ノート No.11 1984年11月13日ー12月5日

聲ノート/吉増剛造 DISC 2
1 聲ノート 父の死 1987年12月2日ー1988年1月27日
2 聲ノート あたらしいキはじまり。 1992年2月8日ー2月21日
3 聲ノート 1993年5月23日ー

購入日:2016年7月15日
購入店:東京国立近代美術館ミュージアムショップ
購入理由:
 吉増剛造は、学生時代に朗読パフォーマンスを見て、圧倒されたことがある。この世の中にこんな「声」や発話があるのかと驚いた。私は自分の声が酷すぎるので、人の声に魅了されることが多いのだが、吉増剛造もその一人である。
 展覧会開催を知って以来楽しみにしていた本展だが、期待以上におもしろかった。「声ノマ」に圧倒された。写真や映像も魅力的ではあるが、やはりかつてのオーディオテープの存在感と声、そしてノートや原稿用紙に書かれた「文字」が圧倒的である。文字は前衛書道よりも根源的な「声」を響かせていて、胸を撃つ。そして中上健次の文字の清冽さには戦慄する。この文字の筆跡だけで、物語が漲っている。