A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記65 「ベルリンの幼年時代」

2007-07-20 22:34:52 | 書物
タイトル:ヴァルター・ベンヤミン著作集12 ベルリンの幼年時代
著者:ヴァルター・ベンヤミン 小寺昭次郎訳
発行:晶文社
発行日:1971年9月30日
内容:
幼年時代とはいったい何か
危機の時代に己れの生の証しとして書き遺した厳しく清澄な感受性にみちた自伝

過去とは未知の未来を浮びあがらせる透し絵だろうか。己にとっての幼年時代を辿ることで、生の証しを求めたベンヤミンの遺した最も厳しく美しい散文。ファシズムの時代にあって、生を希求しながらなお、死を孕まざるを得なかった清澄な感受性に貫かれた、文学者ベンヤミンのもうひとつの肖像をつたえる卓抜な自伝の試み。(本書帯より)

購入日:2007年7月15日
購入店:古本遊戯 流浪堂
購入理由:
これもベンヤミン著作集から。
私はベルリン好きなのだ。本では「ベルリン物語」橋口譲二、「ベルリンの瞬間」平出隆、「THE BERLIN WALL」土田ヒロミ・・・音楽では「ベルリン」ルー・リード、映画では「ベルリン 天使の詩」ヴィム・ベンダース、「BeRLiN」利重剛・・・。ベルリンという都市、それも東西冷戦時代に建てられた壁というものに思春期の頃から私は興味があった。こんど、ベルリンに行きたいと考えてはいるが、まずは「ベルリン」という単語が冠されたこの本を読むことにしよう。
これは、現在読書中のプルースト「失われた時を求めて」のパリからベンヤミンの「ベルリン」へと移行するひとつの移動であり旅である。都市をめぐる記憶、思い出、幼年時代というものをテキストにより考察する試みでもある。