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我輩は凛太郎である/そしてその母紗夢猫(しゃむねこ)である+ワン!

凛太郎♂(18歳)ミニチュアダックスとハク♂(13歳)和犬雑種+その飼い主ニンゲンの皮を被ったネコ婆♀が繰り広げる日常

ぐるじぃ

2006-01-12 00:28:08 | 我輩は凛太郎
 きのう、かあちゃんと一緒にじいちゃんの家に行った。かあちゃんと一緒にドライブをするのは好きだ。ホントは危ないのだろうけれど、運転するかあちゃんの腕に両手を乗せて、窓から外の風景を見るのが大好きだ。
 それにも飽きて、助手席で少しカラダを休めたりもする。ボクはお利口で、ボスに忠実なワンだから、めったに寝たりはしない。かあちゃんが「凛、寝てたらええで」とやさしくアタマを撫でてくれても、例えウトウトしても必死で睡魔と戦いながら起きていようと勤めている。それが犬ってもんだとボクは思っている。でも、ついウトウトしてしまうんだ。
 で、気持ち良くウトウトしていたら、夢か現か現か夢か、この臭いはなんだ!クンクン臭う。これは、ク、クサイ。ぐるじいー。
 ボクは起きあがり、助手席からかあちゃんの膝に乗り、さらに腕に乗って、窓に手をかけ、思い切り伸びて、少しだけ開いた窓から新鮮な空気を吸おうとした。その必死の行為を見て、かあちゃんはすぐに窓をたくさん開けてくれた。そしてかあちゃんはこう言った。「ごめんなー。かあちゃんのオナラ臭かったなー」と。
 そうか、かあちゃんも自分で臭かったんだ。それなら寒くても、はよ窓開けてよと、ボクは心の中で思った。犬は鼻が敏感なんだからね。ボクは開けてもらった窓に鼻を突き出し、思いっきり新鮮な空気を吸った。ああ、ぐるじかった。ほんまに強烈にクサかったんやしー。
 最近、かあちゃんは体調が不良か食い過ぎか、オナラをブンブンしている時がある。居間でしている分にはまだマシなのだが、最低なのは一緒にベッドで寝ている時だ。ボクは窒息するかと思うくらいだ。そういう時は布団から抜け出すのだけれど、寒くなったらまた入る。このごろは寒いので、かあちゃんは布団を巻きこんで寝ているのでなかなか中に入れない。ボクは鼻先を突っ込んで布団に入ろうとするのだけれど、うまく入れない時がある。出るのはラクなんだけどね。
 でもね、かあちゃんはボクの仕草を感じ取り首周りの布団を開けてくれる。起きてくれない時はかあちゃんの顔を舐める。そしたら寝ぼけながら布団を開けてくれる。ま、なかなか優しいかあちゃんではある。ボクを炬燵代わりにしているんだから、それぐらいは当たり前だとちょっぴりボクは思うのさ。けどね、お願いだからお布団の中でオナラするのはやめてよね。
 じいちゃんが言うには、冷えでもオナラが出るそうだ。きっとかあちゃんは冷えていたんだと思う。せいぜいあったかくしてオナラが出ないように気をつけてよね。ボクの鼻はすごく敏感なんだからね。

柿食らう2匹

2005-11-06 19:40:09 | 我輩は凛太郎
 ニンゲンのカワを被った紗夢猫である。無類の柿好きであるが、なんとこの母にしてこの子ありか、凛太郎も柿好きであった。というか柿好きになったというか。
 今年は生り年か、梅もたくさんいただき、柿もたくさんいただいた。柿があるとご飯の量を減らしても、柿を食らいたい猫である。柿はカラダを冷やすと昔から言われており、猫ゆえ?に冷え性の私は、一時柿を控えていた時期があった。けれども美味しいものを美味しくいただけてこそではないかと、最近では、あまり控えることもなくバリバリと食べている。熟したゆるゆるの柿ではなく、固い柿が好みである。ちなみに干し柿も大好物である。
 干し柿は消化が悪いそうで、胃切除後の正月は我慢して、翌シーズンにはOKと言われていたので、1年の我慢の後、干し柿シーズンにスーパーで見つけるやすぐに買って食べたのだった。もっとも昔のようにいいかげんに噛んで飲みこむのではなく、しっかり噛んで食べるという習慣は身につけた。

 柿を剥き始めると、凛太郎が生唾を飲みこむ音をさせながら熱い視線を送ってくる。買った柿(5個100円といううれしい価格)、いただいた柿と柿が途切れることなくデザートとして食卓にのせられる幸せ。果物は猫的財政では贅沢に分類されているので、るんるんと至上の喜びの毎日なのである。
 凛太郎の熱い視線にも応えるべく、小さく切った柿を少し皿にのせてやると、私が口に入れる前にたいらげてしまう。凛と目を合わせ「美味しいなー」と言う時の幸せ。美味しいものを分かち合える喜びというのが私はかなり好きだ。美味しいというのは理屈ではないから。口が嬉しい、カラダが嬉しい、心が嬉しい。凛太郎と美味しいものを分かち合える時間が好きだ。
 いつもは何でも少ししか貰えない凛太郎だが、柿だけはかなりふんだんに与えられている。それも母猫の勝手ではあるのだが、熟す前の固い柿のうちに口に入れてしまいたいという卑しさのせいだ。常に美味しいものを満腹までは食べさせてもらえない凛太郎だが、柿だけは勝手にご馳走様をするようになり、もういらんと、食べ終わったらそそくさと炬燵にもぐりこんで行く。
 もういらないのかなと思っていたら、まだ食べ続けている私の膝の上に乗ってきて、もうちょっと頂戴ということになる。こういうことが何度か続いたので、はたと思い浮かんだのだが、小さな凛太郎には少量の柿が即効でカラダを冷やすのではないだろうか。炬燵でカラダを暖めて、暖まったら、また食べたいということなのではないだろうかと。
 凛太郎はサツマイモも大好きだが、こちらは、かなりの量を与えても炬燵に入ろうともせず、「もっとくれー」といつまでも熱い視線を送りつづけている。

凛太郎ふるえる

2005-10-21 11:08:27 | 我輩は凛太郎
 紗夢猫である。一昨日、仕事から帰ってきたら、我が愛する凛太郎が震えていた。おっ、今日は我輩の帰宅がそんなに嬉しいのかと思いきや、いつまでたっても震えているので、やっと寒いから震えているということに考えが結びついた。なるほど、ニンゲンのカワを被った我輩もさぶい。
 我輩のいでたちは、トレーナーに袖なしちゃちゃんこ。そのちゃんちゃんこの中に凛太郎を入れ、しばらく抱いてやっていたら、やっと震えがおさまった。日中は温かいので縁側のサークルに入れて留守番をさせていたのだが、夕方から冷え込むので、ガラス窓の傍では、さぞ寒かったのだろう。

 昨日は仕事に行く前に炬燵布団を天日干し、ホットカーペットを敷き、炬燵をしつらえた。このホットカーペットは畳の下からの冷気対策のためであり、節約のため、めったに電気は入れない。仕事から帰ってきて、凛太郎をサークルから出してやり、ただいまのあいさつとご褒美の儀式のあと、ふと見ると、炬燵布団の下から首だけ出して、その下はお腹マルだしでくつろいでいる愛犬。なんちゅう犬やと思いつつ、その姿に微笑まずにはいられない。あいかわらずおばかな飼い主であった。

 ちなみに凛太郎は、シッコ、ウンチを極度に我慢している時、目の前の美味しいものが食べたくて「待て」をさせられている時にもカラダを震わせる。

桃ちゃんと一緒

2005-09-24 23:42:49 | 我輩は凛太郎
 今日、ボクの家に桃ちゃんがやってきた。ボクはこんなに長いこと桃ちゃんと一緒にいたのは初めてだ。8時間半も一緒にいた。
 桃ちゃんは最初、どうしてここに連れてこられたのと、ずっと門の前にいた。でもしばらくしたら、庭の探検を始めた。探検よりも出口を探していたのかもしれない。ボクの家の庭はぐるっと塀で囲まれていて、どこからも出られなくなっている。
 そのうち探検をやめて、ボクと追いかけっこをしてくれた。ボクは家の中と庭とをボク専用のスイングドアで自由に出入りできるのだけれど、桃ちゃんはドアの音が怖いみたいで出入りができない。そのうちかあちゃんが何やら大きな音を立て始めたのでその音も恐かったみたいだ。ボクはかあちゃんが何をしているのか見に行ったり、桃ちゃんのところに行って、大丈夫だよと言ったり、桃ちゃんとかあちゃんの間を行ったり来りして疲れちゃった。
 そのうち桃ちゃんはボクの登れない台の上に上がってしまった。そこからだと網戸を通して表がよく見える。降りてきてくれないし、かあちゃんは庭にいてボクを上げてくれない。ボクが情けないこ声を出していたら、見に来てくれ、台の上に上げてくれたけれど、すぐに出ていってしまう。そしたらボクはまたかあちゃんの傍にいなきゃというボクの使命に駆り立てられて降りてしまい、かあちゃんの傍に行ってしまった。するとかあちゃんは「桃ちゃんはお母さんが帰ってきはるまで淋しいから傍にいてあげ」と言う。で、ボクはまた桃ちゃんの傍に行くのだけれど、上に上がれない。
 桃ちゃんは高いところでも平気で飛びあがれるから、ボクはとても羨ましい。でも、ひとつ新しい発見があった。表で音がしたら、一緒にワンワン吠えてかあちゃんに知らせるのだけれど、ボクは庭に飛び出て音の正体を確かめに行くのだけれど、桃ちゃんは家の奥に行ってしまってワンワン吠えていた。桃ちゃんはボクより強いと思っていたけれど、怖がりさんだったんだ ということを今日知ったのだった。ボクにとっては忙しい1日だったよ。かあちゃんと桃ちゃんの間をいったりきたりの1日だったような気がするワン。ああ疲れた。

母は見た

2005-06-29 00:17:25 | 我輩は凛太郎
 凛太郎は鼻のアタマにホコリや砂をくっつけている時があるが、本人は気にならないのか、つけたままでウロウロしている。犬というものは動いていないものは感知できないということを聞いたことがあるが、自分の鼻のアタマに何かついていたら感覚でわかりそうなものだが、見えないのかなー、気にならないのかなー、感じないのかなーとかねがね不思議に思っていた。

 今夜の食事時、彼の好物のご飯粒が鼻のアタマについているのを母は目撃した。彼は好物は何としても食いたかったようで、一生懸命それを鼻から取ろうとしていた。

     し か し、手 が と ど か な い。

 ミニュチュア・ダックスはご存知のように手が短い。その短い手を必死に動かし、鼻のアタマのご飯粒を取ろうとしているのだが、いかんせん届かない。自分の鼻に自分の手が届かないというミニュチュア・ダックスの哀しい業を母は見たのだった。
 でも、めちゃくちゃ可愛く面白い。ひょっとしたら、どのダックスも手が届かないのではなくて、カオのデカイ凛太郎ならではなのかもしれないが。

 こうして、鼻のアタマについているモノは何であれ、ついているのはわかっているようだが、取りたくても取れないのが実情だということを知った母であった。

あつ~い~

2005-06-28 20:33:14 | 我輩は凛太郎
 紗夢猫である。私にとって三度目の青山の夏、凛太郎は二度目の夏。
 最初の夏は、梅雨どきにセーターを引っ張り出して着るほど寒い日があり、夜半は冷え込むこともあり、夏中、ほとんど長袖パジャマで過ごした。
 二度目の夏は、去年より暑いなと思いながらも、やはり梅雨どきには寒い日もあり、凛太郎と一つベッドで共に寝るという悪しき?習慣を崩すこともせず、夜半は冷え込むので、仲良く寝る日が続いた。ふたりバラバラに寝たのは1日だけだった。
 
 しかし、今年はあまりに暑い。ここ五日ほどめちゃくちゃ暑い。とうとう昨日炬燵を片付けた。梅雨どきの寒い日は今年は無いと見た。
 三日前の夜は、共に寝る凛太郎に腕(かいな)を貸さず、あんた勝手に寝よしと自分だけ眠りに入ろうとしたら、せつなさそうにクーンクーンとしつこく鳴く。どうして欲しいのかわからず、シッコかと思い連れていっても違う。このクソ暑い夜でも私にくっついていたかったようで、抱いてやったら鳴くのを止めた。どのみち寝てしまったら、凛太郎は自分の気持ちの良い場所に移動するのが常なのだが、寝しなはくっついていたいらしい。そうか、寝しなはお母さんにくっついて寝ていたいのだな、暑いけれど、まっいいか、そう思った三日前。
 そして昨夜も暑いけれど、最初はくっついて寝ていた。夜中にクーンクーンと鳴く。鳴いても私が起きないので舐め始めた。今夜はシッコだろうと連れていったら違う。またベッドに連れ戻り、私は眠りに入ったが、しばらくしたらまた鳴くは舐めるは、なんとしても私を起こす努力をしよる。かわいい声で鳴くので怒ることもできず、どうして欲しいのかもわからない。何より私は眠い。

 だいたいベッドから降ろすと、上げてくれ上げてくれとうるさいヤツなので、私の選択肢の中には降ろすということは入っていなかったが、あまりにうるさく(と言っても可愛い小さな声で静かに鳴いているだけなのだが、しつこい)私の睡眠の妨げになること甚だしく、ついにベッドから降ろした。オシッコやったら勝手に行ってきてと言い、帰って来たらまた鳴くやろなーと夢うつつで思いつつ。
 ところが、ついに鳴くこともなく、私はその後、朝までぐっすり眠った。結局、凛太郎も暑くてベッドから降りて一人にいや一匹になりたかったようだ。私が目覚めた時、彼は床の間に鎮座していた。

 ちなみに凛太郎は、ベッドに飛び乗ることは出来ないが、降りることは出来るので(最近やっと降りられるようになった)、そういう時は勝手に降りてくれと思うのだけれど、降ろしてもらうのが常となっているので、母に頼んで降ろしてもらわなければいけないと思い込んでおるのか、起こす。夜中に起こすのは堪忍してくれー、どうか勝手に飛び降りてくれと母は切に思うのである。

もうすぐみんな満2年

2005-05-03 23:11:48 | 我輩は凛太郎
 久しぶりに会った桜ちゃんとマリンちゃん。桜ちゃんは前は全身がクリーム色で、マリンちゃんは薄いグリーンの毛並だった。
 今日は2匹とも、薄い茶色の毛が少し出てきていた。そしてマリンちゃんは鼻の頭の上が黒くなって愛嬌のある美人に変身していた。桃ちゃんは毎日見ているが、お腹の部分の毛が長く、白い。全身は明るい茶色。桃ちゃんの額には一筋濃いこげ茶色の毛が立っている。これをベッカムとみな呼んでいる。凛太郎は尾の付け根あたりに黒い毛が増えている。

 桃ちゃん姉妹は2003年5月20日生まれ、凛太郎は28日生まれ、みんなもうすぐ満2年になる。凛太郎のお姉さんのマロンちゃんもベッカムの毛があった。耳の毛が長く、それは美しいソバージュだったが、今はなくなってしまった。桃ちゃんのお尻の飾り毛も、お風呂上りで濡れていると美しいソバージュだ。
 ベッカムの毛のあるワンは、その毛が消えるころに毛並みが安定すると聞いている。ベッカムの毛がそれと見えなくても、2年から3年の間は毛並みが微妙に変化するらしい。

 今は夏毛になりかわる時期か、毎日、毎日多量の毛がぬける。これがニンゲンだったら、ハゲにならないかと心配になるくらい毛が抜ける。この毛の抜け変わりの終わり頃にまた少し違う毛並みが登場するだろうか?
 それぞれの満2年。次に会う時の毛並みの変化が楽しみだ。みな美しく、かわいいワン。

 ところで、今日の凛太郎であるが、桜ちゃんのお母さんに抱かれていた時、なんとも情けない目をしていた。桜ちゃんに手足でつっぱられショックを受けていたのだろうか。借りてきた猫のような凛太郎を見るのは、母として大変面白く、そういうしおらしさをこの母と二人の時でも見せて欲しいものだと思った。
 家に帰った凛太郎は、フンフンと鼻を鳴らし、パソコンに向かう私に聞こえるようにか、クーンクーンと鼻を鳴らしていた。
 どんな格好で鳴いているのかと探して見たら、一度目は、炬燵の中で、二度目はストーブの前でオッサンスタイルで横になって鳴いておった。ズボラをかまして要求を通そうとしているのか?

 こういう鳴き方は、どうして欲しい時なのかまだまだわからない。抱いてやっても降りたいという。いつもの耳掃除かと思い「耳の掃除をしよ」と言ったら、膝の上に乗ってきたので、耳掃除の要求だったのかと思ったが、済んでなお鳴く。結局は遊びたかったみたいだ。ボール遊びで納得したかと思ったが、まだ足らず、母の服の袖をひとしきり噛んで(キツク噛むわけではなく、母の腕を犬と見たてて遊んでいるようだ)やっと納得したようだった。
 手のかかる子じゃ。しかし、「かあちゃんお仕事、凛ハウス」と言ったら、ちゃんと一人でハウスに入り、おとなしく留守番もしてくれるいい子でもある。
 最後はやはり親ばかで終わってしまう。

ハーレムな時間

2005-05-03 20:29:15 | 我輩は凛太郎
 桃ちゃんのお母さんの娘さん家族が、ゴールデンウイークのお休みを利用して田植えのお手伝いにワンと一緒に里帰り。
 今日、ボクは何の心の準備もしないで、仕事から帰ってきた母ちゃんを引張って、桃ちゃんの家を目指していた。夕方の散歩はかあちゃんが早く帰ってきた時だけだから、ボクはルンルン。かあちゃんは、行く道「今日は凛が恐いプリンママと、美人の桜ちゃんやマリンちゃんが帰ってきたはるし、もう晩ご飯の時間やし桃ちゃんには会えへんかもしれへんで」と言っていた。けど、ボクに聞く耳はなかった。ボクのアタマの中は桃ちゃんでいっぱい。

 桃ちゃんの家の傍まで来たら、庭で音が聞こえたので、ボクはますますかあちゃんを引張った。桃ちゃんのお母さんの匂いだ。桃ちゃんは庭にいなかったけれど、ボクはお母さんに会えるだけでもいつだって嬉しい。すぐにお母さんが桃ちゃんを庭に出してくれた。お母さんは「桜ちゃんも一緒に遊ぶかなー」と言っていたけど、やはりボクには聞く耳がない。ボクのアタマの中は桃ちゃんでいっぱい。いつもならボクが行くと、すぐに桃ちゃんがボクの匂いを嗅ぎ付けて、ボクへの呼びかけをしてくれるのだけど、今日はそれがなかった。なんかおかしいなぁと思っていたけど、桃ちゃんが出てきてくれたらそんなことはすぐに忘れた。

 ボクと桃ちゃんがいつものように庭で遊んでいた。ボクが桃ちゃんを追いかけてお母さんの家の裏口に行ったら、中からワンの声が。ドキっ。思い出したぞ、この声はプリンママだ。さっきからかあちゃんが何か言っていたのはこのことだったのか。でも、まだ大丈夫こっちに来ない。外にいるのはボクと桃ちゃんだけだと安心していた。

 ところが、ボクが来たのを知った、プリンママの人間のお母さんや桜ちゃんの人間のお母さんが、マリンちゃんや桜ちゃんを抱いて出てきてくれた。ボクに気をつかって、プリンママを家の中に閉じ込めたままだったけど。ボクはマリンちゃんにいきなり吠えられた。ボクの心に恐怖が走った。ボクの尾は、勝手にお尻の下に巻き込まれてしまった。そして、おどおどと少し走った。こんな姿を桃ちゃんに見られたくないのに。でもカラダは言うコトを聞いてくれない。かあちゃんもついてきてくれない。
 かあちゃんは「凛こわいのか?」と笑いながら言う。そしてボクを抱いて、抱かれたマリンちゃんの顔の傍に持っていった。うえーん、まだこわいよー。マリンちゃんのお母さんが「プリンの匂いがするからコワイのかしら」と言っていた。ボクは何がコワイのかわからなかったけれど、恐かった。
 今度は桜ちゃんの傍に顔を近づけられた。桜ちゃんは「ううっ」と唸った。ボクはかあちゃんの腕の中でのけぞった。
 ボクはマリンちゃんのお母さんさんに抱いてもらった。ちょっと安心。その次はマリンちゃんのお母さんの娘さん。かあちゃんはマリンちゃんを抱いていた。それを見てもうちょっと安心。
 今度は桜ちゃんのお母さんが桜ちゃんを右腕に抱いたまま、ボクを左腕に抱いてくれた。ボクは前に桜ちゃんを追い掛け回したことがある。それで嫌われているのかもしれないけれど、桜ちゃんは手足をつっぱって、できるだけボクから離れようとする。そんなに嫌わないで欲しいなー。それを見てかあちゃんやお母さんたちは、にぎやかに笑っていた。
 よく見るとワンもニンゲンもオンナだらけだ。オトコはボクだけだということに、この時始めて気がついた。圧倒された。

 桜ちゃんのお母さんや、マリンちゃんのお母さんが「凛太郎くんは、目が大きくてかわいいなー、オトコらしくなったのとちがう」と誉めてくれていた。かあちゃんはボクが誉められると、いつも目尻を下げて顔中で嬉しそうな顔をする。ほんまにアホやとボクはいうも思っている。ボクがこんなにドキドキしているのに、そのことに気がついてよと思うのだが、思うだけ無駄だと思っているので最近はあきらめてもいる。

 最後に、桃ちゃんの傍に連れていってもらい、桃ちゃんに顔を近づけて、お母さんにも撫でてもらい、なんとなくほっ。

 こうして、ボクのハーレムな時間は終わった。ああ疲れた。

アマガエルのシッコ

2005-04-21 23:59:33 | 我輩は凛太郎
 アマガエルさんが出てきた。紗夢猫かあちゃんが「凛、アマガエルさんやで」と言った。かあちゃんはアマガエルに「おいで」と言って手を差し出した。アマガエルがかあちゃんの手のひらに乗った。うーん、かあちゃんとアマガエルさんはトモダチなのかな?
 ボクは動いているものはちょっと噛みたい。以前カメムシを噛んだ時は、その余りのニオイにのけぞったし、かあちゃんには口を洗われるは、ミカンの皮を塗りたくられるはで参ったことがあったけど。アマガエルさんはちょっとくらい噛んでも、また元気に飛び跳ねるから、ボクの遊び相手としてはなかなか面白い相手なんだ。で、かあちゃんの手のひらを狙って、カエルさんをあま噛み。
 そしたら「凛 噛んだらアカンやろ」とかあちゃんに怒られてしもた。そしてカエルさんはボクの口の中でシッコをした。ボクはその後もカエルさんを追いかけて遊んでいた。それで、なんかニオイ付けをしたくなって、カエルさんにすりすりしていたら、またかあちゃんに怒られた。
 「何のニオイつけてんの!」。慌てて起きたら、カエルさんが石の間に入ろうとしたけど、また捕まえた。そこにかあちゃんがつかつかとやってきて、ボクが捕まえられた。カエルさんはボクの口からポロっと出て、元気?に飛んでいった。かあちゃんは「良かった、カエルさんどうものうて」と言った。
 ボクはその後、しばらくシャックリが出ていた。カエルさんのシッコのせいだろうか。。。

 紗夢猫である。凛太郎は、以前死んだミミズにすりすりして臭くなった。そのニオイは、ほとんど生ゴミのニオイ。またある時は家を脱走して帰ってきたら、鶏糞のニオイがカラダ中から漂っていた。いずれの場合もすぐにお風呂に入れることにした。クサイものにカラダを擦りつけるのはお願いだからやめて欲しいぜ凛太郎。

あっ

2005-03-20 21:00:41 | 我輩は凛太郎
 我輩は凛太郎。今日はボクのトラウマを告白する。それは、かあちゃんの「あっ」。
 かあちゃんがボクを見て「あっ」と言うと、ボクは反射的にワルイコトをしたに違いないと思ってしまう。最初の「あっ」が今でも尾をひいているのだ。それはボクがまだ満3ヶ月にもならないころのことだ。
 そのころ、かあちゃんは、一生懸命ボクにシッコとウンコの躾をしていた。シーツの上ですると、猫なで声でものすごく誉めてくれた。「凛太郎おりこうやなぁ。賢いなぁ」って。
 ボクはそのころはまだお利口も賢いも意味がわかっていなかった。床の上でシッコをすると、かあちゃんはスリッパで床を叩いて大きな音をたててから怒る。ボクはなぜ怒られるのかわからなかった。ボクが叩かれるわけではないし、大きな音にはビクっとするけどそれだけのこと。それも、かあちゃんの見ているところでシッコをした現行犯の時だけ。
 かあちゃんの目につかないとこでの粗相はセーフ。かあちゃんは現行犯でしか怒らなかった。じいちゃんに現行犯でしか怒ってはいけないと教えられていたからだ。犬は、ニンゲンが怒ることがニンゲンのイヤがることだと察知して、何かの仕返しの時には、これみよがしに粗相をしてのけるので、現行犯以外は怒らないことと。でも、時々その教えを忘れて怒る時もあった。
 ある日、かあちゃんがトイレに入った。おっウンチのニオイ。ボクはニオイには敏感だ。そのニオイのせいか、ボクももよおした。それで、かあちゃんが見ていないことを幸いにフローリングの床の上で始めた。そこにかあちゃんが出てきた。
 かあちゃんは、ボクを見て「あっ」と叫んだ。声のする方を見た時、かあちゃんの目とボクの目があってしまった。ボクはどうしようもなかった。背中を弓なりに曲げ、腰をおろし、踏ん張り、今まさに出ようとしているものを止める術かない。かあちゃんはそんなボクの前に座り、じっとボクを見る。
 そして、全部出てしまうのを待ってから、いきなり床を掌で叩いた。大きな音を出せるものが手元になかったのだ。かあちゃんは後先を考えないおバカを発揮し、手加減しないで思いっきり自分の手を床に打ちつけたものだから、ものすごおく痛かったみたいだ。腕に電気が走るほど痛かったらしい。
 その痛かったのをボクにあたることにしたのかどうかは定かでないが、ついに体罰がくだった。ボクのお尻を思いっきり叩いたのだ。
 ボクは「キャウイン」と鳴いたが、かあちゃんはボクを放さない。2、3回叩かれたように思う。叩きながらかあちゃんが怒鳴った。
 「こんなとこでしたらアカンやろ。ウンチもシートの上でせんとアカン」と。こんなにコワイかあちゃんは始めてだった。体罰も始めてだった。

 この事件を境に、かあちゃんの「あっ」はボクにとって恐怖となり、身が縮む。トラウマだ。今では恐怖は薄れたものの「あっ」を聞くと、またなんかボクワルイコトをしたのかな?とやっぱり反射的に思ってしまうので、とりあえずはごめんなさいのポーズをすることにしている。
 ボクのごめんなさいポーズは、カラダを横にして、お腹を出して、片手を軽く上げ、耳はしょぼん。実はここだけの話なのだが、最近ではボクにも生活の知恵がついて、触らぬ神に祟り無し、負けるが勝ちということもわかってきたのだ。先に謝ってしまうと、かあちゃんの怒りも薄れる。ボクのこのポーズはかあちゃんにはイジケ犬に見えるらしい。
 ボクは「あっ」を聞かないうちに、かあちゃんの姿を見ただけで、ごめんなさいポーズをしてしまう時がある。すると、かあちゃんは「何いじけたポーズしてんの?また何かワルイコトしたんか」と聞いてくる。こういう場合は、ワルイコトをしたような気がするボクの反射的行動だが、今のところたいがいはお咎め無しとなっている。でも、時々、そのポーズを見てから、かあちゃんの「あっ」を聞かなくてはならない羽目にもなっている。
  
 ちなみに、かあちゃんは独り言でも「あっ」と言う時がよくある。要するに自分の失敗も、ボクの失敗も「あっ」。かあちゃん自身の「あっ」は、大抵は台所だ。この「あっ」は食材を落とした時に発せられることが多い。たまに指を切ったりしての「あっ」もある。そういう時はその後に「痛っ」がつく。かあちゃんが台所にいて「あっ」と言うのを聞いたら、台所に美味しいことがあるという知恵もついた。最初のころは、かあちゃんが台所に立つと、あてもないままボクも台所のキッチンマットの上で座って待っていたのだけど、そんなことをしなくても、ちゃんとお知らせ放送の「あっ」が聞こえてから行ったらいいということがわかったのだ。ボクだってお利口になっているのさ。