凛太郎の災難を作った母である。じーちゃんの家での凛太郎はそれは面白かった。
子ニャンに追いかけられるだけで、キャインと鳴き、とっとこ逃げる。何もされていないのにだ。これだけで笑える。それにしてもたいした子ニャンだ。自分より数倍大きいワンを追いかけるのだから。それもまた笑える。この子ニャン、普段はワンと一緒に寝ているそうだ。
子ニャンの名はミケ。じーちゃんの家のワンはみな洋風の名前だけど、ネコはなんとも和風というか、古典的というか。それも私には面白かった。片手にミケを抱き、もう一方の手で抱いた凛太郎の鼻先に持って行くと身をそらして怖がる。それもまた面白い。なんとも悪い母親だ。
実父のベルは発情が抑えられず、つぶらな瞳をきらきらさせ、凛太郎に両手をかけ、とても嬉しそうにへこへことマウンティング。凛太郎は子ニャンから目を離すことができず、しっかと子ニャンを見つめ、崩れお座りの格好でされるがまま。
こうして災難な1日は過ぎた。帰路の車の中ではもうぐったりの様子。「寝ててええで」と言うも、顔だけはあげて、なんとか起きていようとけな気な努力も数分。優しく頭を撫ぜてやったら、お許しが出たとばかりに眠りに入ったようだ。
けれども、母が車を止めると、そこは美味しいものがあると知っているかのように起きだし、ボクも一緒におろせと鳴く。これはいつものことなのだが「留守番!」と言って、母はコンビニで用を足し、この日は時間が遅くなったので、弁当とラーメンを買い、車の中で夕食。弁当ひとつ買うにも、凛太郎が食べられるモノが入っているかと気をつかう母でもある。一緒に夕食を済ませ、一路青山に向かった。
帰宅後、気の毒な凛太郎をベッドに連れて行き「先に寝ててええしな」と声をかけたら、そのまま寝た。よほど疲れていたのだろう。さて、この優しさが、、、。
翌日から、私は仕事をしたくてもできない状況だったので、神様がくれたお休みだとあきらめることにし、ジリ貧気分は捨てられないものの、まとまったお休みはラッキーと思い、掃除や庭の草抜き、畑仕事と忙しく過ごした。
日中はそれなりにワンの勤めをはたす凛太郎だったが、夜になるといつもは遊べとせがむのだけど、夕食を食終わったら何をしたか。
それはそれは美しいお座りをし、頭を上げ、私を見つめていた。その姿に私が気がつくと、まるでお先に失礼しますと言うような風情を見せた後、とっとと寝室に入ってしまった。見にくとドテーっと長くなってベッドの上で寝ていた。
今までは、母の許しがないと上がってはいけないと思っていたのか、自分でも飛び乗れるのに、必ず上げてくれとせがみ、抱いて乗せてやっていたのにだ。そして、それは毎日続くようになった。
あの優しさが仇となったか、、、。
子ニャンに追いかけられるだけで、キャインと鳴き、とっとこ逃げる。何もされていないのにだ。これだけで笑える。それにしてもたいした子ニャンだ。自分より数倍大きいワンを追いかけるのだから。それもまた笑える。この子ニャン、普段はワンと一緒に寝ているそうだ。
子ニャンの名はミケ。じーちゃんの家のワンはみな洋風の名前だけど、ネコはなんとも和風というか、古典的というか。それも私には面白かった。片手にミケを抱き、もう一方の手で抱いた凛太郎の鼻先に持って行くと身をそらして怖がる。それもまた面白い。なんとも悪い母親だ。
実父のベルは発情が抑えられず、つぶらな瞳をきらきらさせ、凛太郎に両手をかけ、とても嬉しそうにへこへことマウンティング。凛太郎は子ニャンから目を離すことができず、しっかと子ニャンを見つめ、崩れお座りの格好でされるがまま。
こうして災難な1日は過ぎた。帰路の車の中ではもうぐったりの様子。「寝ててええで」と言うも、顔だけはあげて、なんとか起きていようとけな気な努力も数分。優しく頭を撫ぜてやったら、お許しが出たとばかりに眠りに入ったようだ。
けれども、母が車を止めると、そこは美味しいものがあると知っているかのように起きだし、ボクも一緒におろせと鳴く。これはいつものことなのだが「留守番!」と言って、母はコンビニで用を足し、この日は時間が遅くなったので、弁当とラーメンを買い、車の中で夕食。弁当ひとつ買うにも、凛太郎が食べられるモノが入っているかと気をつかう母でもある。一緒に夕食を済ませ、一路青山に向かった。
帰宅後、気の毒な凛太郎をベッドに連れて行き「先に寝ててええしな」と声をかけたら、そのまま寝た。よほど疲れていたのだろう。さて、この優しさが、、、。
翌日から、私は仕事をしたくてもできない状況だったので、神様がくれたお休みだとあきらめることにし、ジリ貧気分は捨てられないものの、まとまったお休みはラッキーと思い、掃除や庭の草抜き、畑仕事と忙しく過ごした。
日中はそれなりにワンの勤めをはたす凛太郎だったが、夜になるといつもは遊べとせがむのだけど、夕食を食終わったら何をしたか。
それはそれは美しいお座りをし、頭を上げ、私を見つめていた。その姿に私が気がつくと、まるでお先に失礼しますと言うような風情を見せた後、とっとと寝室に入ってしまった。見にくとドテーっと長くなってベッドの上で寝ていた。
今までは、母の許しがないと上がってはいけないと思っていたのか、自分でも飛び乗れるのに、必ず上げてくれとせがみ、抱いて乗せてやっていたのにだ。そして、それは毎日続くようになった。
あの優しさが仇となったか、、、。